今回は「明石ダコを使った本物の明石玉子焼」を食べに、兵庫県明石市まで遠征してきました。明石だったらタコは当然「明石ダコ」と思ったら大間違いで、今は地元でも希少な食材なのです。行ったのは「明石玉子焼 今中(いまなか)」さんというお店です。
今回は明石出身のシェフの案内で「明石ダコを使った本物の明石玉子焼」があるお店へと行ったわけです。
兵庫県明石市のソウルフード「明石玉子焼(明石焼)」

半夏生(はんげしょう)には明石だこを食べようと書いてますが、明石ダコ自体が希少です
今回は兵庫県明石市で名物グルメを食べて来ました。
明石の名物といえば「明石焼、たこ飯」で、明石ダコを使った料理がとても有名です。
特に「明石焼」は、地元ではソウルフードとなっているほどの食べ物で、明石市民は明石焼で出来上がっているといっても過言ではありません。
さて、この「明石焼」ですが、地元では「玉子焼」と呼びます。
一見すると「たこ焼き」にソックリなのですが、食べると・・・・
玉子焼き の味なんです。
本物の「明石玉子焼(明石焼)」を食べる方法

明石港、京都からは遠いので、食べるならぜひ本物の「明石ダコ」が食べたい
ここで、有名観光地あるあるの話です。
これ、3つあって「地元食材は地元で入手できない」と「地元グルメは地元が一番高い」と「観光客が行く店は残念」というものです。
・地元グルメは地元が一番高い
・観光客が行く店は残念
ご当地の高級食材に限る話なのですが、全国的に知名度の高い食材(例:名古屋コーチン、明石だこ)は、ほとんどが大都市「東京」へ出荷されてしまいます。
そのため、地元では流通しなくて、もしあっても高いという逆転現象がよく起きているのです。
例えば「明石だこ」ですが、明石で水揚げされていない海外産タコが出回っているのが実情です。
これ非常に残念な事例なのですが、もっと残念なのが「観光ガイドブック、大手旅行サイト」の情報を鵜呑みにして食べに行く方です。
京都でもそうですが「観光客が行く店」はよく繁盛されています。
でも、そこは地元民からすれば「あそこは観光客用だから」とランクを落として見ているのです。京都にもありますよね、そういうお店。

明石ダコかお店で聞いても要領を得ない返事しか返ってこないです
この明石でも同じことが言えて、本当に「明石焼」が食べたいのであれば「観光ガイドブック、大手旅行サイト」に掲載された人気店では食べることはできません。
では、どこで本物の「明石焼」を食べることができるのでしょうか。
それは行くお店の「仕入れ」から調べれば良いのです。
明石焼の店「今中」には明石ダコを使ったホンモノの明石玉子焼がある

魚の棚(うおんたな)アーケード商店街でホンモノの明石玉子焼を探す
今回行ったお店は「今中(いまなか)」さんと言います。
店主は代替りしましたが、息子さんで寿司職人だった方がお店を継いでいます。
かつては「明石港」の眼の前、漁師町にあったお店で、その後「魚の棚(うおんたな)アーケード商店街」へ移転しています。
「魚の棚」に移転したのは無断駐車が店の前に多くて営業できなくなったからで、息子さんの寿司屋さんの近くに先代の「今中」さんが移転したのです。
先代はもう引退されていますが、現在は寿司屋さんだった息子さんのお店を「明石玉子焼 今中」として改装して商いされています。

「観光客が行く店」はよく繁盛されています
ということで、今回の案内人は明石出身の「食材にこだわる謎の料理人T」です。
彼は「魚の棚(うおんたな)」のストリートを、ゆっくりそしてジックリと歩きながら、数多くある「明石玉子焼」のお店をスルーしていきます。
お客さんがたくさんいる「明石玉子焼」のお店があっても・・・・・
謎の料理人T 「ソコハ、カンコウキャクガハイルミセ(๑º―º๑)ジー」
・・・・と一蹴して通り過ぎていきます。

謎の料理人Tが案内した明石玉子焼の名店「今中(いまなか)」さん
彼は何軒もの「明石玉子焼」専門店をスルーして、「魚の棚(うおんたな)」のアーケードの外へ向かいます。
アーケードのすぐ近く、そこに比較的新しいお店があり、そこで立ち止まります。
そして彼は、なんとなく笑顔でこう言ったのです・・・・
謎の料理人T 「ココガ、ホンモノノ アカシヤキ タベラレルミセ(๑º―º๑)ジー」
明石ダコを使ったホンモノの明石玉子焼の専門店「今中(いまなか)」

明石玉子焼の専門店「今中(いまなか)」、元お寿司屋さんなので本当はもっと広いです
こちらの明石玉子焼の専門店「今中(いまなか)」さんは、親戚筋がタコ漁師さんなのです。
明石港にもともとお店があったことは前述しましたが、昔から明石で穫れた本物の明石ダコを使っているお店とされている明石玉子焼専門店です。
もちろん、他のお店にもあるかもしれません。
でも、商店街を歩いた感じでは本物の明石ダコすら見つけることが困難な状況でした。
さて、この「今中(いまなか)」さんですが、テーブルが2卓ほどと狭いお店に見えますが、実は元々お寿司屋さんで客席は他にもあるみたいです。
とはいえ、今回は平日の開店間際に行ったので、行列などはなくすぐに入ることができました。
明石ダコが入った明石玉子焼 実食レビュー

明石ダコが入った明石玉子焼
明石玉子焼の値段は650円、これは明石市の標準的な価格設定です。
個数はどこも同じで15個、それに「羅臼昆布の出汁」が付いてきますが、好みで「ソース、柚子、塩」が卓上にあるので使ってください。
羅臼昆布、いわずとしれた最高級昆布で、濃厚な旨味が出ています。この出汁だけ飲んでも相当美味しいものです。

明石玉子焼を「羅臼昆布の出汁」でいただきます
出汁をつけて食べると、玉子焼きの味に羅臼昆布の香りが付け合わされて、非常に美味です。
ふんわりとした食べ物で、中にはジューシーな玉子味の生地が詰まっていました。
玉子焼きの味がするから「明石玉子焼」と呼ばれています。
中には明石ダコが入っており、明石ダコを使って15個650円はお値打ち価格です。
明石玉子焼とたこ焼きの違い

明石玉子焼は、ものすごく柔らかくてトロットロとしているのが特徴です
明石玉子焼は、一見するとたこ焼きに似ていますが、味はまったく別物です。
タコが入った、玉子焼きの味なんです。
たこ焼きと違って、食感もまったく違います。
このトロトロとした生地は「じん粉(じんこ)」と呼ばれる粉を使っているので、独特のフワッとした食感になるのです。
明石玉子焼、トロットロの秘密は「じん粉」にあり

生地はとてもサラッとしたもので、卵と「じん粉」で作っています
明石玉子焼の生地はとてもサラッとしたもので、卵と「じん粉」で作られています。
これは「明石玉子焼」ならどこでもそうで、じん粉は「魚の棚」の商店街でも売られています。
お好み焼きに使うとふんわりとしたものになりますし、この「じん粉」が明石玉子焼の独特の食感を生み出しています。
値段は下のものだと320円でした。

明石で売られている「じん粉」明石焼の材料です
明石市の「玉子焼」については、詳しい記事がありますので、ぜひそちらもご覧ください。
明石玉子焼 今中(いまなか)への行き方(アクセス方法)

明石玉子焼 今中(いまなか)さん、新しいですが歴史はあります
さて、今回訪問した「明石玉子焼 今中(いまなか)」さんへの行き方です。
「魚の棚」の商店街に「白川商店」さんという天ぷらのテイクアウト店があるのですが、そこの道をアーケード外へ出ると右側にお店があります。
駐車場はないので、この界隈だとコインパーキングを使うことになります。
今の店主さんと従業員の女性の二人で切り盛りしているので、土日などは行列になることもあるそうです。
営業時間:11時~18時
定休日:木曜日、第二・第四水曜日