京都の烏丸の読み方は「からすま」ですが、昔は「からすまる」と読んでいたことが分かる道路標識があります。それがあるのが九条河原町の交差点を西に30メートルのところ。古い道路標識に「KARASUMARU」とローマ字表記されていました。
京都の地名「烏丸」の読み方は?
答えは「からすま」で、京都在住以外の方には普通に難読地名だと思われるかもしれません。
観光客の方だと「からすまる・とりまる」と読み間違えることがあると思いますが、京都に住んでいる人なら間違えないでしょう。
しかし、昔は「からすまる」と読んでいました。
それもそんなに昔でもない昭和時代で、今でも残るその時代に設置された道路標識には「からすまる」と書かれているのです。
それがあるのが九条河原町の交差点を西に30メートルのところにある古い道路標識です。
住所でいえば「〒601-8015 京都府京都市南区東九条上御霊町14−2」付近で、地図で見たい場合はこちらをクリックしてください(Google Mapsが開きます)。
この道路標識には「烏丸五條 KARASUMARU GOJO 2km」と表記されており、以前は烏丸を「からすまる」と読んでいたことがうかがえます。
標識は九条通が「東山五条~京阪国道口」まで国道だった頃のものです(クリックで Google Maps で区間を表示します)。
ということは国が管理する国道1号線だった時代のもので昭和45年以前のものとなります(昭和45年に国の管理から京都府の管理になっているからです)。
標識のデザインは昭和25年頃から設置されたものと言われており(出展)、昭和25年から昭和45年のいずれかの年までは烏丸の読み方が「からすまる」であったことが分かる道路標識です。
現在の烏丸通は昔は「からすまるどおり」と呼ばれていました。
それがうかがえるのが今の烏丸通に公家「烏丸家(からすまるけ)」の邸宅があったと伝わっていることです。
公家の名前は通り名で付けるため烏丸家の時代には烏丸通は「からすまるどおり」だったわけです。
なお、烏丸が「からすま」と呼ばれるようになったのは明治以降のことのようで、明治から昭和半ばまで烏丸の読み方は「からすまる・からすま」が混在していたことも分かっています。