12月9日放送『満天☆青空レストラン』で日光名物「湯波(ゆば)」が紹介されるそうです。これ京都の方が見ると「ん?」となるかもしれません。実は字が違うのです。京都は「湯葉」、日光では「湯波」なのです。作り方も食べ方も少し違います。
では、京都の湯葉と日光の湯波では何が違うのでしょうか?
日光名物 揚巻き湯波(ゆば)が『青空レストラン』で紹介

日光名物 湯波(ゆば)
日光名物「湯波(ゆば)」が、12月9日放送『満天☆青空レストラン』で紹介されるそうです。
予告では「ゆば」とひらがなで書かれていましたが、日光では「湯波」という漢字が当てられています。
京都では一般的な「湯葉」という漢字になっており、表記方法が日光と京都の「ゆば」では違いがありますが、同じ湯葉であることには変わりありません。
今回の放送では「揚げ巻きゆば」で知られる日光の「二枚ゆば」が紹介されるようですが、京都の湯葉(ゆば)とは違いがあります。
京都の湯葉と日光の湯波の違い

京湯葉は端を巻き上げて串で持ち上げるので「1枚ゆば」になります
写真は「京湯葉」です。
京湯葉は端を巻き上げて串で持ち上げるので「1枚ゆば」になります。
つまり、薄い湯葉であることがほとんどなのが「京湯葉」の特徴です。

よく見ると端を巻き上げているのが分かります(京湯葉)
日光の湯波(ゆば)は、真ん中から串で持ち上げるようにして「2枚重ね」にしたものです。
当然ですがボリュームがあるので「ゆばの刺身」などで食べると食べ応えがありますが、料理の工程でどう調理するかでも変わりますので、あまり気にすることではありません。
ただ、二枚重ねの方が豆乳が持ち上がるので風味は豊かになります。

写真は2枚湯波を巻いたもの(厚みがあります)
上の写真は、日光の2枚湯波を巻いたものですが厚みのある湯波になっています。
このように2枚重ねにすることで、食感に厚みがでたり、風味を感じられるようになるのですが、こういう食べ方は濃いめの食べ物が多い関東ならではの発想なのかもしれません。
京都では湯葉を油で揚げるという発想がありません

揚げ巻きゆば
日光の「湯波(ゆば)」といえば「揚げ巻きゆば」が思い浮かびます。
これは、言葉そのまま油で揚げた湯波のことです。
丸く巻いた湯波は、うどんの具にしたりして食べられています。
京都でも「揚げゆば」はあるのですが、湯葉を油で揚げるという発想はあまりありません。
京都では金閣寺道の「㐂福庵(きふくあん)」さんで揚げた湯葉の入ったおうどんを前は食べることができましたが、今はメニューにはありませんでした。
このように、湯葉の油揚げというのも「日光湯波」の発想のように思えます。
湯葉の揚げ菓子も京都では見ない

自分で揚げるとだいたい失敗する揚げ湯葉
『満天☆青空レストラン』の予告では、日光のゆばを油で揚げるシーンも映っていました。
これは、日光では砂糖をまぶして「湯葉の揚げ菓子」なんかにしたりしますが、前述したようにこういった発想は京都にはありません。
ちなみに、湯葉を油で揚げると温度が高いと焦げてしまいますし、温度が低いと油ばっかり吸ってフニャフニャになります。『青空レストラン』の予告のように、白くポップコーンのようにフワッと揚げるのは至難の業です。
日光の「ふじや」さんに、湯波菓子という砂糖をまぶした湯波のお菓子があります。
京都の湯葉(ゆば)と日光の湯波(ゆば)の違い まとめ

写真は京都の湯葉(ゆば)で1枚ゆばです
こうみると、地域によって食文化の違いというのは結構あるものです。
京都の湯葉(ゆば)と日光の湯波(ゆば)の違いは、大きくは「1枚ゆば(京都)」なのか「2枚重ね(日光)」なのかがありますが、油で湯葉を揚げるという発想も京都ではほとんど見かけません。
12月9日放送『満天☆青空レストラン』で、日光名物「湯波(ゆば)」が紹介されますので、京都の方も同じ湯葉で何が違うのかという点で見ていると、新しいビジネスアイデアが生まれるかもしれませんね。
・日光は「湯波」
・日光には「揚げ巻きゆば」や「湯葉の揚げ菓子」もある
・京都では湯葉を油で揚げるという発想があまりない
青空レストラン 12月9日 予告
青空レストラン 12月9日 予告は以下の通りです。
日光を代表する食材・ゆば!その奥深い世界を紹介!!日光名物・揚げ巻きゆばとは?さらにゆば豚バラ巻き&ゆば豆乳鍋など、絶品料理が続々登場!!
日光を代表する食材・ゆば!その奥深い世界を紹介!!日光では京都と違い2つ折りにして上げる2枚あげが主流!ゆばとゆばの間に豆乳が挟まり最高の食感に!!▽まずは作りたてを刺身で!ポン酢の爽やかな酸味がゆばをさらなる高みに引き上げる!▽さらに日光名物・揚げ巻きゆばを使ったゆば大根、ゆば豚バラ巻きも登場!そして乾杯料理は王道・ゆば豆乳鍋!まろやかな味わいに感動広がる!!