京都市上京区に期待のニューウェーブなラーメン新店が開店準備中となっています。お店の名前は「一盌 清右衛門(いちわん せいえもん)」というのですが、御所南で和食割烹をされていたご主人が、そのお店を辞めてまでして出店したというラーメン店です。場所は元「さのや」の跡地です。食材にかなりこだわったラーメン店で、業界の前評判では「京都最強の味噌ラーメンになるのでは」と囁かれていました。ミシュラン(ビブグルマン)を獲ってもおかしくないレベルのラーメン店です。
では、その「一盌 清右衛門」さんとはどのようなお店で、どのようなラーメンなのでしょうか。
ネット最速で紹介します。
最新情報:こちらの店舗はリニューアルを重ね、記事内容は古くなっています。
一盌 清右衛門(いちわん せいえもん)が京都に爆誕
遂に、あの場所にラーメン店が帰ってきます。
店の屋号は・・・・
「一盌 清右衛門(いちわん せいえもん)」
惜しまれつつ閉店となった元「さのや」さんのテナントにラーメン店がオープンするというのです。
噂では、あのラーメン業界大手のアノ会社で「味噌ラーメンでナンバーワンになるかも」と囁かれているとか。
気になりますよね。
ということで、2月22日時点ではオープン準備中なのでオープンしていませんが、早速入ってみましょう!
一盌 清右衛門 はどんなラーメン店なのか
ということで、勢い余ってお店の中まで入ってしまいましたが、オープン日は2018年3月10日 11時からとなっています。
現時点ではオープンのためのラーメンの試作が重ねられていました。
ラーメンは「醤油、塩、味噌」の3種類を提供予定となっており、値段は790円~850円くらいになるとのことでした。
塩ラーメン
味噌ラーメン
このラーメンですが、食材には並々ならぬこだわりがあるようで、飼料からこだわっった平飼い「京都の純系地鶏の鶏ガラ」、それに「鯖(さば)、鰹(かつお)」の節、さらに「昆布、人参、ニンニク、生姜、玉ねぎ、椎茸」まで使った材料にこだわったラーメンになるとのことでした。
・鶏は天然飼料を食べて育った平飼いのものを使用
・「鯖、鰹、昆布、人参、ニンニク、生姜、玉ねぎ、椎茸」を使って出汁をとっている
もちろん、チャーシューにもこだわりがあり、食材には「三重県産 伊賀乃もち豚」を使っています。
臭みのない高級豚肉ですが、それをさらに「番茶」を使って炊くことで、脂の臭みを極限まで減らす和食の技術を使って調理されているものです。
では、なぜここまで食材にこだわるのでしょうか。
少し前述しましたが、このラーメン店「一盌 清右衛門(いちわん せいえもん)」のオーナーシェフは、40年以上も料理人として活躍してきた方で、元は御所南にあった「割烹 ありがたや」の主人なのです。
有名人や大会社の重役が食べに来ていたという「ありがたや」は、このラーメン店をするために閉店して、現在はラーメン店「一盌 清右衛門」に全力投球ということになっているのです。
一盌 清右衛門 味噌ラーメン 実食レビュー
さて、某ラーメン業界の大手の社員が「京都の味噌部門で1位になる実力」と評したとされる味噌ラーメンは、まだまだ改良中ですが、少しだけ紹介したいと思います。
食材については、先に書いたように「京都の純系地鶏の鶏ガラ、鯖、鰹、昆布、人参、ニンニク、生姜、玉ねぎ、椎茸」で出汁をとっており、旨味が凝縮された黄金色の清湯スープを使っています。
醤油、塩、味噌ともにベースは同じですが、醤油ラーメンは京都の「澤井醤油」を使った醤油ダレを使用、塩は「クコの実、干しエビ」というこだわり、味噌は「八角、牛脂」という従来の味噌とは考え方が異なる創作ラーメンになっていました。
塩ラーメン: クコの実、干しエビ、貝柱などを使用
味噌ラーメン: 八角、牛脂などを使用
特に注目すべきは「味噌ラーメン」です。
八角の香りが香るスパイシーな味噌ラーメンになっており、今まで一度も食べたことがない「初めて食べる味噌ラーメン」の味になっていました。
辛さというよりも「スパイシー」という表現の方が良いでしょう、カレーの風味にも近いですがカレーは使っていません。
なお、麺はテイガクです。
見た目は、かなり濃厚な味噌ラーメンに見えますが、味噌の塩辛さなどは控えめで、出汁の味もキチンと味わえる味噌ラーメンになっています。
それでいて、舌の奥に「まろやかな旨味とコク」を感じるのですが、これは牛脂の旨味を上手に使っているためでした。
店主に聞いてみたところ、京都で有名な焼肉店「弘」の牛脂をタップリ使っており、その甘味というか旨味も味噌の味を引き立たせてるのだそうです。
一盌 清右衛門 塩ラーメン 実食レビュー
もしかしたら「京都で一番おいしい」かもしれない・・・・
そう呟いたのが・・・・
塩ラーメンです。
ベースのスープは同じく「干しいたけ」によって黄金色になった「こんじきスープ」です。
それに2種類の天然塩(ミネラル塩+アンデス塩)を組み合わせた塩ラーメンなのですが、それだけだったらこの味にはなりません。
実は、このスープ・・・・
とんでもない秘密があるのだそうです。
前述のように、この塩ラーメンには「クコの実、干しエビ、貝柱」などが使用されているのですが、それだけだったら「もっと塩がきついスープ」になるはずです。
しかし、この塩ラーメンは「塩のカドがとれた」良い塩梅の塩加減であり、ほんのりと甘味を感じるスープになっているのです。
その秘密の食材は教えてもらえなかったのですが・・・・
麺と一緒に食べると舌奥に「爽やか」な味がしました。
この爽やかさは、あくまでも私見ですが塩を使ったある食べ物です。
お弁当のご飯の上にのっている日本では古くからある「赤い丸い食材」といえば分かるでしょうか。
本来は塩辛いものであり、スッパイ食べ物ですが、さすが和食の達人「辛さを複数組み合わせて甘くする」という技術をラーメンに応用していたのです。
この「塩ラーメン」も、まさかの絶品で、食べ終わった後もずっと味が口の中に残る「記憶に残るラーメン」に仕上がっていました。
「醤油、塩、味噌」の中では「塩ラーメン」が一番おすすめだと思います。
ということで、まだ試作の段階での紹介ですが、その実力はなかなかのものです。
さらに、これまでになかった「ニューウェーブなラーメン」に仕上がっており、ひさびさにオープンが待ち遠しい面白いお店が爆誕ということになりそうです。
一盌 清右衛門 醤油ラーメン 実食レビュー
醤油ラーメンは、京都の老舗「澤井醤油」さんの醤油を使った「ふんわりと柔らかい」味付けになっていました。
醤油は2種類をブレンドし、醤油のコクは残しつつ出汁の味わいを損なわない絶妙な醤油味です。
ベースの出汁は同じですが、醤油・塩・味噌ともにタレが異なるだけで、三者三様の別ものになっています。
ベースは鶏ガラで、それに干し椎茸の旨味や野菜の風味が出ているラーメンです。
塩や味噌と異なるのは、麺の風味が味わえるタイプのラーメンになっていることで、香ばしい香りのする麺の味を損なわないスープになっていました。
オススメのチャーシューもたっぷりと入っており、京都・久御山産の九条ねぎ(仕入れは変わる可能性があります)も香りがよく、食べごたえのある醤油ラーメンになっているのが特色です。
一盌 清右衛門 おすすめの一杯は「塩ラーメン」
今回、3種類のラーメンをすべて食べたのですが、おすすめのラーメンは「塩ラーメン」です。
どれも美味しいラーメンですが、あえて選ぶとすれば「最初に食べてもらいたいのは塩ラーメン」だと思います。
理由は、ベースの味がよく分かるからですが、カドが立たないように調理された塩ラーメンはむしろ3種類の中では一番濃厚な味わいかもしれません。
塩ラーメンというと「アッサリ」を思い浮かべるかもしれませんが、「一盌 清右衛門」の塩ラーメンは・・・・
かなり濃厚です。
一盌 清右衛門 メニューと値段
オープン前日に「一盌 清右衛門」さんへ訪問したところ、メニューと値段が確定していました。
・極塩らぁ麺 850円
・香辛(スパイシー)味噌らぁ麺 850円
・ごはん 150円
・たまごかけごはん 250円
・肉マシ 300円
・麺増量(0.5玉 100円、1玉 200円)
※皿洗いお手伝い「一食無料、時給900円(30分~)」をすると無料で食べられる企画もあります。
醤油ラーメンは「京都御所西・澤井醤油本店の二種類の醤油と、国産野菜の旨味をいかした、自慢の本流醤油スープ。麺は王道を追求したスープに最高の相性の京都・麺屋 棣鄂 謹製ストレート麺。」との案内書きも書かれています。
こういった解説はとても大事です。というのも、お客様に正確な情報(なぜ美味しいのか)を伝えて安心して食べていただくというのが料理職人の基本だからです。
塩ラーメンは「二種類の天然塩にいくつもの海産物を組み合わせ、クコの実でアクセントを効かせた黄金スープ。麺はまろやかなスープによく絡む、京都・麺屋 棣鄂 謹製ちぢれ麺。」
味噌ラーメンは「老舗・石野の白味噌と赤味噌をあわせ、香辛料を加えて炊きあげ。山田製油のラー油、京の肉処「弘」黒毛和牛の焼き脂が香ばしいスパイシースープ。麺はスープの力強さに負けない、京都・麺屋 棣鄂 謹製ちぢれ麺。」
一盌 清右衛門 のこだわり
また、案内板には「一盌 清右衛門 のこだわり」も書かれていました。
すでに紹介で書いた内容と、ほぼ同じではありますが、以下のように知っておいていただきたい内容が書かれていました。
一、スープベース(出汁)の鶏ガラは、天然飼料・平飼いで育てられた京都純鶏を使用。
一、鰹に昆布、種々の干し物の掛け合わせから生み出される旨味の相乗効果。
一、産地のわかる安全・安心な国産野菜をふんだんに。大地の滋味をその中に。
一、京都の醤油、京都の味噌、京都のごま油 - 歴史を受け継ぐ職人たちの手による「ほんまもん」の味を惜しみなく。
一、「伊賀乃もち豚」を番茶で煮込み、焦がし醤油でじっくり味付け。素材のちからを最大限に引き出しつつ、奥深いコクを加えた極旨チャーシュー。
2018年3月10日 11時開店と同時に行列ができるほどの盛況
ということで、話題の新店「一盌 清右衛門」さんの紹介でしたが、オープン日(2018年3月10日)の11時にも行って来ました。
11時ちょうどに到着したところ、すでにオープン前から並んでいた方(8名)が店内でラーメンができるのを待っていらっしゃいました。
私も20分ほど外に並んでいたのですが、すぐ後ろに女性客、その後ろに男性客が2名すぐに並んで、なかなかの盛況ぶりです。
店内では、ラーメンマニアの方が多いのか2杯食べるお客さんもいました。
右隣の大学生っぽい男性と少し話をしたところ、30分前に並んだら最初の一巡目で入店できたそうです。
その方は「塩ラーメン」を食べた後に「味噌ラーメン」を食べていたのですが、左隣の男性も「味噌ラーメン」の後に「塩ラーメン」を食べており、ラーメンマニアの方が注目していたのがうかがえました。
その後の紹介
オープンから2ヶ月ほど経過して、行列などはだいぶ落ち着いて来ました。
ラーメン店開業時には「新店バブル」があり、その後は落ち着くのが常ですが、味の変化により客足が遠のく場合もあります。
そのため、オープン後も味を確認しに行ったりもします。
出汁が薄く感じるなどブレが出ていました(2018年3月25日)
2018年3月25日に再度「塩ラーメン」を食べて来ました。
今回食べたのは、前回は出汁がよく効いていた塩ラーメンですが、ずいぶんと薄く感じます。
店主さんの話では「味をマイルドにした」ということですが、本当に必要な措置だったかは疑問です。
安定感が出てきましたがまだマイルドでした(2018年10月7日)
しばらくぶりに訪問してみると、塩ラーメンの味に大きな変化がありました。
やや辛味を利かせた風味で、出汁は香味野菜などを増やした感じですが、オープン時よりもアッサリとした感じは未だそのままでした。
食後に味わいがしばらく残るのは「これまで通りで良い点」ですが、以前よりはスープのパンチが弱いと感じました。
一盌 清右衛門 への行き方(アクセス方法)
さて、そんな期待の新店である「一盌 清右衛門 外観」さんへの行き方ですが「今出川通」から新町を上がると行くことができます。
もしくは「烏丸通」で同志社大学 烏丸キャンパスのお向かいから「寺之内通」を西へ入って行くこともできますし、徒歩なら「堀川通」から「寺之内通」を東へ入っても行くことができます。
営業時間は当面は11時~売り切れ(15時くらいまで)で、定休日はまだ未定となっています。時期を見て「夜営業」も検討中とのことでした。
オープン日は2018年3月10日 11時からとなっています。
ということで「一盌 清右衛門」さんの初めてのネット紹介でした。たぶん、あのブログとかで「偶然見つけました的な京都速報記事」になるかもしれませんので、知られる前に食べたい方はお早めにどうぞ!
※この記事は、オーナー様のご了解の上で撮影し記事にしています。書かれている内容はお店での取材を元に書かれています。※
営業時間:11時~15時、18:30~21:30
定休日:不定休
Twitter:https://twitter.com/IchiwanSEIEMON