今回の「京都ラーメンブログ」は、地元の中華料理店「大珉馬仙山」さんです。昭和40年から大宮鞍馬口でコスパの良い「大珉」さんという中華料理店があって、深夜営業もしていて便利だったのですが、2014年頃にリニューアルして「大珉馬仙山」というお店になっています。
では「馬仙山」というのは何でしょうか?
実は、元は宝ヶ池にあった中華料理店「馬仙山」のことなのですが、なぜ「馬仙山」の名前がここにあるのでしょうか。今回はそんなお話です。
京都・大宮鞍馬口にある中華料理「大珉馬仙山」
京都市上京区の鞍馬口通に「馬仙山(ばせんざん)」という中華料理店が3年ほど前からあります。(2017年11月で3周年)
地図では「馬仙山」で登録されていますが、正確には「中華料理 馬仙山」という屋号で、運営会社は「株式会社大珉」となっています。
そのため、店頭の看板には「大珉 馬仙山」と書かれています。
実は、これは2つのお店の名前が合体した屋号なんです。
食べログを見ると「馬仙山は宝ヶ池から移転した」と書かれていますが、これは完全な間違いではありませんが不正確な情報です。
厳密には「馬仙山」という屋号だけが残っている「大珉」のリニューアル店舗と言うべきなのです。
大宮鞍馬口の「大珉」と宝ヶ池の「馬仙山」
宝ヶ池通のトンネルを抜けた所に「宝ヶ池ゴルフクラブ」というのがあり、隣に「京都乗馬クラブ」があるのですが、かつてそこの敷地内に「馬仙山(ばせんざん)」という乗馬クラブ経営の中華料理店がありました。
山小屋のような雰囲気のマニアックな中華料理店でしたが、経営は乗馬クラブでありながら、お店自体は人に任せていたという中華料理店です。
以下のTweetにかつてのお店の写真が記録されていますが、その宝ヶ池の「馬仙山」も長らく続いていたものの、経営がうまく行かなかったようで、2013年頃にこのお店の経営が別の方に移ります。
夏のように暑かったので、テニスが終わって水分補給するために、馬仙山で生ビールと餃子しました。 pic.twitter.com/PvNodUlSXv
— 村木博隆 (@muraki375) 2013年5月26日
「馬仙山」の経営を受け継いだのが、大宮鞍馬口で昭和40年5月8日から中華料理店を経営していた老舗の「大珉」さんです。
しかし、「大珉」さんも半年だけ営業して撤退することになってしまいます。
その際に「馬仙山という屋号だけは残したい」という乗馬クラブ側の意向もあって、大宮鞍馬口の「大珉」さんがリニューアルと共に「大珉馬仙山」という屋号になったという・・・・
ややこしい経緯があるのが、このお店です。
他のグルメサイトには「宝ヶ池から移転」と書かれていますが正確ではありません。
宝ヶ池の「馬仙山」は2013年頃に、半年だけ中身「大珉」の経営があった後に消滅して、屋号だけが大宮鞍馬口で50年ほど営業されている「大珉」さんの屋号と合体したというのが正確な流れなのです。
チャーハン・餃子 実食レビュー
ということで前置き長すぎなのはいつもの通りで、実際に来店して「チャーハン・餃子」を食べてきましたので紹介します。
元々、この付近は地元なので「大珉」さんの時代に来たことがあります。
大宮通のこの付近では遅くまでやっているお店が「大珉」さんと北側の「御旅飯店」の2か所あって、深夜に食事するには便利な2店だったのです。
当時は古い中華料理店という感じのお店でしたが、「大珉馬仙山」にリニューアルしてから2017年11月で3周年なのでキレイなお店です。
食べたのは「五目炒飯 860円」です。
「卵・ネギ・豚肉・干しいたけ」など細かく刻んでたくさん入っています。
そのため、チャーハン全体の味は甘めのものになっていました。
米はパラパラしたもので、よく炒めてあります。
「大珉」さんの時代は地元でも安く食べられるお店という中華料理店でした。
当時のお値段は「餃子」に残っていて、一人前(6個)で260円です。
関西は餃子が安くて、これは「餃子の王将」が安く提供しているからというのもあるのですが、逆に安く提供しないといけないみたいな風潮もあってラーメン店に餃子がないという逆転現象が起きていたりもします。
こちらでは「餃子の王将」に近いお値段の餃子を食べることができます。
餃子はよく焼いてあります。
餡は自家製、皮は業務用のものを使っています。
味は「餃子の王将」に似ていますが、餡は柔らかいものでニンニクの味などはあまりしないライトな感じの餃子です。
でもよく焼いてあるので香ばしいのが特徴で、餡には自家製のラー油が少し入っており風味を増していました。
坦々麺(担々麺)は1000円ですが、ラーメンもあって650円で食べることができます。
スープは市販のゴマペーストがベースで、それに自家製のラー油がかかっているものです。
ラー油はゴマ油に一味を使って辛さと色をつけたものになっていました。
トッピングは「ミンチ・春菊」で、青梗菜ではなく春菊を使っているのは珍しいと思いました。でも、春菊の方がシャキシャキしてサッパリした味わいにはなりますね。
辛さはそんなになく、担担麺としてはよくあるライト方面の味わいでした。
大珉馬仙山 基本情報
ということで、大宮鞍馬口の中華料理店「大珉馬仙山」さんの紹介でした。
屋号は「大珉馬仙山」ですが、味はかつてここにあった「大珉」です。
前述のように宝ヶ池にあった「馬仙山」は屋号だけを残して、今は「大珉」さんの屋号と合体しています。
最近は、鞍馬口通に「さらさ西陣」などの深夜でも女子で賑わうお店もありますが、夜に気楽に食べられる「大珉」さんはここらでは便利なお店と言えるでしょう。
京都府京都市上京区筋違橋町580−1
営業時間:17:30~24時
定休日:火曜(祝祭日営業翌休)