京都の飲食店オーナーであれば覚えておいた方が良い食材というものがあります。それが「三厭五葷(さんえんごくん)」です。中国のお坊さんが「食べない食材」のことですが、日本に観光で来ても「禁葷食(きんくんしょく)」という精進料理を食べたいと飲食店で要望するという事例が実際にあるのです。
では、中国人のお坊さん向けの料理に使えない「三厭五葷(さんえんごくん)」とは何なのでしょうか?
中国人のお坊さんが金閣寺を観光しているのですが、少し問題があるようです
最近、京都・金閣寺の観光エリアで中国人のお坊さんを見ることがあります。
金閣寺には大型の観光バスで中国人観光客が訪問してくるし、日本でも有名な寺院なので、中国人のお坊さんが観光に来ても不思議な話ではないのですが、実はちょっとだけ問題があると言います。
実際に、金閣寺近くの飲食店で起きた話なのですが、中国人のお坊さんが突然団体でやってきて、ものすごく大変だったというのです。
団体さんだから大変?
いえいえ違います。
実は、中国のお坊さんが「食べない食材」というものがあって、それを使った料理を提供できないという問題があるのです。
お坊さんは禁葷食(きんくんしょく)
お坊さんなので、基本的にベジタリアンです。
でも、単にベジタリアンであれば野菜の料理を出せば良いのですが、実は精進料理などは「禁葷食(きんくんしょく)」と呼ばれ、「三厭五葷(さんえんごくん)」に該当する食材を使った料理を食べないのです。
この「五葷(ごくん)」が分かりづらいのですが、これ実はとある野菜のことなんです。
中国人のお坊さんが食べない三厭五葷(さんえんごくん)とは
これは金閣寺の飲食店さんで実際に起きた話です。
突然20名ほどの団体で中国人のお坊さん達が食事に来たのですが、その際に言われたのが「ベジタリアンなので、それに合わせた食事を提供してもらいたい」という要望でした。
これは「禁葷食(きんくんしょく)」という精進料理でも避けている食材を食べないということなのですが、具体的には「三厭五葷(さんえんごくん)」に該当する食材を彼らは食べないのです。
五葷(ごくん)= ネギ、ラッキョウ、ニンニク、タマネギ、ニラなど
三厭(さんえん)は動物性の食べ物です。これはお坊さんというかベジタリアンなので、すぐに分かります。
わかりづらいのが五葷(ごくん)で、これは臭いの強い野菜のことです。
事前に予約でもしてくれれば対応が可能なお店もあるかと思いますが、突然来て「三厭五葷(さんえんごくん)を使っていない料理をお願いします」とお願いされた事例が京都で起きています。
三厭五葷(さんえんごくん)で使えないレシピ まとめ
お肉はダメというのはなんとかなりますが、香りの強い野菜もダメで「ネギ」も食べないというのです。
食材でネギ使っている所なんてたくさんありますので、いつ中国人のお坊さんが食べに来ても良いように「三厭五葷(さんえんごくん)で使えないレシピ」は、京都の飲食店オーナーであれば覚えておいた方が良さそうです。
五葷(ごくん)= ネギ、ラッキョウ、ニンニク、タマネギ、ニラなど
五葷(ごくん)については、上記が基本ですが、香りが強い野菜は記述のないものでもダメな場合があります。
なお、実際に金閣寺エリアで飲食業をしているオーナーは、使えない食材だけ除いて料理を作り直したそうです。
味はともかく、とりあえずは「入ってなければOK」みたいな感じだったそうですが、突然言われて大変だったそうですよ。