11/22、以前紹介した「【京都秘境ハンター】京都街中に近いのに遠い謎の秘境 沢ノ池」という記事を書きました。(なお、この記事の続編もあります)
今回は、その沢ノ池へ向かうルートで、現在は消失してしまっているルートを再発掘すべく、我々はチームを編成することになりました。
地図にない道をつくる…ド素人登山家が冬の未踏峰を開拓
京都市内に近い池なのですが、途中町側に道が存在せず、大きく迂回しなければいけないド辺鄙な秘境池です。ルートにするとこんな感じ。
しかし、実はどうやら最短ルートがあるようなのですよ!
最短ルートは原谷にあるらしい
原谷付近といえば、京都激坂のあるエリアです。
この原谷からちょうど北西に「沢ノ池」があり、距離にして約3kmです。噂では、どうやらここにルートがあるらしいのです。
入口は「原谷弁財天」の裏山。ここに「京都一周トレイル」にもなっていないルートがあるというのです。
京都一周トレイルで沢ノ池に行くルート
このルートは例の「古道 長坂越」の隣を走る林道の先から入るルートのようです。
上の地図の「北山工房」から、「鳴滝沢」の以前使ったルートに入るコースです。
しかし、このルートは以前行った際に逆側からアタックしたのですが、途中でだいぶ険しい道だったので途中であきらめて戻ったコースです。険しい道は約1kmと短く、後は十分歩ける道なので、けもの道さえなんとかなれば行けるルートです。
しかし、これでは「地図にない道」ではありません。いや、実際にないんですけど(笑)
原谷弁財天 裏山コース
原谷弁財天の西に2本の林道が見えます。
これは事前調査で、ひとつは「京料理松山閣」の敷地。
もうひとつは、林業業者の敷地内を通るルートでどちらも封鎖されています。
つまり、通れません。
西側の「林業業者の敷地内を通るルート」は沢ノ池の近くまで行きます。このルートに入れれば良いのですが、実はこのルートは深い沢の下側にあって、原谷弁財天からは崖を降りなければいけません。ま、他人の敷地なんで通れないのは同じなんですが。
しかし、もう少し迂回すれば行けるという噂があるわけです。
開拓公園スタート
11/22、とりあえず原谷の「開拓公園」をスタートにしました。別にどこでもいいのですが。
良い景色が続きます。
原谷弁財天 裏山
本殿です。この左手裏にルートが隠れているといいます。
ほんとにあるのかなぁ~
道が続いています。この先に小さい社がありました。
この右にルートがあります。
これが入口です。この先は茂みになっていますが、どうやら上まで続いていそうです。
登山開始
こんな道が続きます。写真だとわかりませんが、傾斜があります。
実質的には、この「桃山・吉桃谷」という案内板から先がルートになります。「桃山・吉桃谷」は沢ノ池のすぐ東側です。
つまり、林道をさらに迂回する道なきコースがあるのは確実です。
下の地図の赤い枠付近を通る道ですね。
ハイキング気分どころではありません(笑)
こういうルート行く時の心構え
こういった道を行く場合、まず必要なものがあります。
ナップザック(服を脱いで入れる)
水(水分補給)
GPS
地図
鈴(獣除け)
服はまず上着は全部ぬいでシャツだけになります。リュックは小さいものが良いです。なぜなら、倒木をくぐることが多いからです。
GPSはあると非常に便利です。ただ、見ることはそんなにありません。なぜなら、だいたいこういうコースには倒木が目印になるか、赤か白のリボンが付いたコースを進めば良いからです。
紅葉きれい
ちょうど京都は紅葉まっさかりでとても綺麗です。
急こう配を登ると、左側に沢が見えます。すぐ左はもう崖ですが「京料理松山閣」の敷地です。ここには、「入らないでね」という看板がありました。
弁財天さんは相当言われているのか、この看板は数か所ありました。入ってすぐに誰かが飛んでくるわけでもありませんが、崖なので入りたくもありません。(でも、ひとつ道がありました)
さて、ここでアホとノータリンはあまりの急こう配で汗だくになっており、水を飲みまくっています。
いやまだ、1/10も進んでないんですけど?(笑)
しかし、地獄はこのあとにやってきました。
こういうルートは倒木が結構そのままになっています。これ良い目印になるからです。
また、こういう白いロープがある場合もあります。こういう時は安心して進めます。
ド傾斜が我々の前に
倒木が見えたところから、ものすごい傾斜になっていました。
無ければいいなと思ってはいましたが、無いわけがない傾斜の道です。
これ、かなり体力消耗します。
距離は大したことないのですが、20mごとに休憩しないと進めませんでした。私はともかく、残り二名が体力を削っていました。
上りきると、座標点がありました。山頂?
いえ、上にはまだ先があります(笑)
すると、ここで向こうの方から鈴の音が近づいてきました。
第一村人発見!
村もないし、村人もいないし、いつものお得意の「村人が鍬持って襲ってくるネタ」を披露することもないだろうと思っていましたが・・・
60歳くらいの男性が鈴鳴らして降りてきました。
フード担当が「鍬持ってますよ!」と、いつものネタを言ってましたが、無視して編集が話かけていました。
男性は「沢ノ池から来た」とのこと。おぉ、やっぱりつながっています!
しかし、話では、左の沢を降りる道はないとのことです。つまり、下の地図の青色のコースは存在しないということでした。
詳細に情報交換したところ、沢山方面から来たとのことで、この先に2つ道があるとのことでした。
かなり迂回してきたとのことです。
また、この男性は高雄口方面からも来れるし(大きい道らしい)、そこから沢ノ池を通って、沢山経由で来れるとも言っていました。
また、嵯峨野病院方面にも行ける道があるとのこと。
結構歩いてますね(笑)
さらに進むとさらに厳しい道が・・・
さて、フード担当が「男性を襲って水を奪いましょう!」と言っているのを無視して進みます(笑)
なにこれ?
「これより先 通行厳禁」
これは後ろを向いたらありました。つまり、来た方向には行くなと(笑)
もう遅いので無視します。
また傾斜です。道もほとんど分からない状況になっており、赤いリボンだけが頼りです。
途中で倒木があるので乗り越えていきます。低い倒木があれば腰かけて休憩します。20mぐらいでヘバる奴らがいるので仕方ありません。
しかし、まぁ荒れてますなぁ(笑)
景色の良い岩場に到着
傾斜を過ぎると、岩が出ているエリアにつきました。この辺の山はこういう岩場が結構あります。
危険なので、私だけ岩場を上って上から撮影しました。だいぶ登ってきましたねぇ。
町すら見えません(笑)
道が分かれており、右は方向違い、左は・・・
しかし、景色が良いのもつかの間で、悪夢を見ることになりました。
先ほどの男性の情報通りで道が分かれており、左に行きたいのですが・・・・
崖っぷちでした(笑)
道幅は20cmくらいでしょうか。
右は上り傾斜で、左は崖です。写真ではわかりづらいですが、落ちたら終わりです。
とりあえず、ひとりで50mほど行ったのですが、掴まるものもなく、左は崖で、道もすべりやすい幅20cmくらいの道が続き、その先には岩の絶壁が見えました。
どうやら、岩場に道があるのですが、どう見ても左は崖っぷちです。
ひとりなら進めそう(というか先ほどのおじさんは進んできた)なのですが、二人の文化的進歩人にはキツそうな道です。
突き落とせる機会でもあるのですが、泣く泣く断念することにしました。
私「この先は文化的進歩人のシティーボーイズには無理です」
二人「やったぁ~!!」
喜んでんじゃねー!!!(笑)
お弁当食べる
仕方ないので下山しました。一応書いておきますが・・・
1.5kmも進めませんでした。
再度、「原谷弁財天」に到着。つまり戻りました。帰りは楽でした。
ここで、近隣のジモチが家族で弁当食べていたので、我々も文化的進歩人な飯を食べるのを見せつけることにして昼食としました。
ちょうど、12時。
朝から無駄な時間を過ごしたものだなぁと後悔した日でしたとさ(笑)