田舎へ移住というのは最近よく聞く話ですが、なぜか京都へ移住とか京都の古民家に移住するという話はあまりありません。しかし、京都も住む所を選べば田舎暮らしが便利に出来るのです。今回は田舎暮らしの注意点や、京都のどこに移住するのが良いのかまとめてみました。
京都で田舎暮らし経験者が記事を書いています。
- 京都で古民家生活 気おつけておきたい注意点
- 田舎暮らしで重視すべきたった2つのこと
- 場所が問題
- 京都市内(町中)に移住するのはどうなの?
- 京都市内(山間部)に移住するのはどうなの?
- 京北(京都市右京区京北周山町)はオススメの移住エリア
- 不便だが京都で田舎を感じられる「花脊別所町」
- 左京区久多の風景も見逃せない
- 京都市内(山に近いエリア)に移住するのはどうなの?
- 京都市北区の「鳴滝」とか「梅ヶ畑」も家賃が激安エリア
- 嵐山にも近い田園風景が広がる「北嵯峨」エリアも風光明媚な場所
- 京都市外に移住するのはどうなの?
- 予算
- 街中の長屋は生活音が筒抜け
- 古い家には注意!
- 交通手段には注意!
- 間取り(古い家は壁という概念がない)
- 気候(夏は暑いし、冬は寒い)
- 京都移住の注意点や場所の選び方 まとめ
京都で古民家生活 気おつけておきたい注意点
うちの温泉担当は田舎暮らし(田舎移住)とか古民家のような古い家屋が好きで、今も京都市右京区の山奥に住んでいます。そんな彼が「古民家ライフ」で気お付けたい注意点をまとめました。
京都で「古民家ライフ」をしてみたい方はたくさんいると思います。
別に「古民家」でなくとも、京都に住んでみたいと思われると思います。
では、そんな京都の田舎暮らしでは何に注意した方が良いのでしょうか?
田舎暮らしで重視すべきたった2つのこと
まず一番大事なのは「場所」です。
それで予算も大きく変わりますが、重視すべきは「景観」か「家賃」だけです。
(1)景観
(2)家賃・不動産価格
田舎に住むなら、ぜひ「景観の良い場所」を選んでください。
景観にこだわらないのであれば「家賃」にこだわってください。
それでなければ「田舎暮らし」の意味は半減するのです。
高い金だして、ただのド田舎に暮らすなら、別荘地でも見に行ってください。
場所が問題
さて、京都のエリアは区分けすると、大雑把に4つの区分けになります。
・京都市内(町中) → 家賃高め(月5万円~)で長屋がたくさんある
・京都市内(山間部) → 不便だと疲れるだけ、でも大原とか京北はオススメ
・京都市内(山に近いエリア) → 家賃も安く町中に隣接でオススメ!
・京都市外 → 京丹波とか南丹とか福知山とかはただの田舎。京都市内で探せばたくさんあります。
この中でもオススメは「京都市内(山に近いエリア)」です。
京都市内(町中)に移住するのはどうなの?
京都市内(町中)は、長屋などが多い京都市北区は比較的相場が安いことで知られています。たとえば「紫竹」と呼ばれる北山・大宮エリアは交通は不便ですが、スーパーなどもあって住む分には問題もなく、家賃も安めです。
(1)京都市北区 (紫竹・北山・大宮)
街中なので田舎暮らしでもなんでもないですが、「京都に住みたい!」というだけであれば、京都市北区の北大路より北は家賃も安くなってきます。
ちなみに、京都の本当に街中は、東京の郊外とさほど家賃変わりませんので、そこに住むくらいなら東京近郊に住む方がずっと生産的です。
京都市内(山間部)に移住するのはどうなの?
京都市内(山間部)は、京都市北区・京都市右京区・京都市左京区の北で、これはかなり広範囲に山が広がっており、集落がポツンポツンとあるエリアです。
(1)大原(京都市左京区)
(2)京北(京都市右京区京北周山町)
たとえば「大原」なんかは代表的な場所で、景観を重視するなら京都の大原というのは移住先として申し分ありません。
そういったところに思い切って住むのもひとつの手で、農地付きの古民家が借りられることもあります。ただ、少し不便です。
京北(京都市右京区京北周山町)はオススメの移住エリア
その中でも便利なのが「京北」と呼ばれるエリアです。
学校・病院・スーパー・レストラン・区役所などが田舎なのに揃っている京都でも珍しい場所です。
「道の駅ウッディー京北」を中心に、古民家を探すと他の場所よりも便利な田舎暮らしになります。
不便だが京都で田舎を感じられる「花脊別所町」
あと、私(温泉担当)は「花脊」という京都市左京区のエリアが好きなのですが、花脊の物件は注意が必要です。
とにかく、ド田舎の山間の狭いエリアに集落があるのですが、花脊といっても広いのです。
花脊で選ぶなら景観の良い「花脊別所町」だけですね。
左京区久多の風景も見逃せない
もっと景観の良い「左京区久多」という場所もあります。
冬は寒いですが、春先の風景はビックリするほどです。
京都市内(山に近いエリア)に移住するのはどうなの?
そこで、京都市内でも山間部に入る直前という選択肢もあります。
(1)原谷(京都市北区)
(2)鳴滝(京都市右京区)
(3)北嵯峨(京都市右京区)
この「原谷」(はらだに)と「鳴滝」(なるたき)は、とにかく家賃が激安です。
最低価格でマンションが、月額15000円程度からあります。
ただし、その分とても不便で、自動車かスクーター(バイク)が必須で、駐車場を別途借りる必要があるのです。そのため、駐車場のない物件は安くしないと借り手が存在しないのです。
・・・・の割には、町中に隣接しているので、スーパーやショッピングタウンに行くのも、さほど不便ではありません。
原谷は金閣寺の裏山にある「沢山」の中に忽然とある住宅街です。一戸建て物件で700万円以下、家賃も3万円以上では借りるべきではないほど不便です。
というのも、山の上なので自動車かスクーターでもないと生活できないのです。一応、京都市バスはありますが本数は多くありませんし、短い路線で230円必要なのです。
ただ、スクーターがあるか、駐車場(5000円程度)を借りることができれば、住宅街なので格安で住める物件がたくさんあります。あ、コンビニは2件あります。
京都市北区の「鳴滝」とか「梅ヶ畑」も家賃が激安エリア
もうひとつは京都市右京区の「鳴滝」(なるたき)とか「梅ヶ畑」(うめがはた)と呼ばれるエリアです。
ここは高雄に入る直前の国道162号沿いにある集落ですが、ここらへんはスーパーやドラッグストアが徒歩圏に一切ありません。
なので、ここら辺も探すと家賃15000円程度のアパートがあったりします。
狭くてゴミゴミしたエリアなので、自家用車で移動するのも面倒です。スクーターがあれば便利ですが、激安家賃以外のメリットがないエリアです。
ちなみに、コンビニは2件あったのですが、この前ひとつ閉店しました。たぶん、もうひとつもそのうち無くなります。
嵐山にも近い田園風景が広がる「北嵯峨」エリアも風光明媚な場所
このあたりでオススメなのは「北嵯峨」です。
嵐山なんかは徒歩圏ですが、田園風景が美しい土地です。
大覚寺の付近は実は穴場で、ちょっと洒落た住宅なんかもあったりします。
ただ、一戸建てで2000万円近い価格帯ですね。景観が良いけど不便ですが、嵐山徒歩圏でこの値段なら考慮しても良いかもしれません。
京都市外に移住するのはどうなの?
結論から先に言いますが「わざわざ住む場所ではありません」と断言します。
京都の北は冬はかなり雪が降り、道路が封鎖されることがあります。私が住んでいるところも、近くにはスキー場があったりします。
京丹波とか南丹とか福知山などはただのド田舎です。
ただの田舎を移住ブームに乗じて不動産販売している業者もありますが、南丹市の「美山」などの景観美しいエリアで探すくらいにした方が良いです。
ド田舎の物件を高値づかみしないようにご注意ください。
田舎の土地なんて、ほぼ無価値です。支払うのは家屋分だけですが、ド田舎で2000万円出すなら街中でマンションでも買う方がよっぽど有益ですよ。
予算
京都観光なんかすると、「京都の素敵な町屋に住みたい!」とか思います。
でも、誰もが思うのであれば、それを得るにも法外な対価が必要になります。
京都市内:800万円~4000万円くらい
京都市外:300万円くらい
京都市内の中心部で、洒落た町屋とか不動産会社行けば売っています。
4000万円くらいで。
京都市内の町中で、借地権付きで長屋(町家ではない)が売られています。だいたい、便利なところでも800万円くらいあれば十分なのですが、土地所有権があってこれくらいです。でも、築年数は50年以上あるようなところになります。
これが完全な町家になると一気に値段が上がります。
土地所有権ありで未改装だと2000万円くらい、改装すると3000万円くらいになります。これが、リノベーション物件だともっと高くて4000万円くらいになります。
バリバリ働いて、京都の素敵な場所に住めばいいだけの話です!
そのためには頑張って勉強して、東京の有名大学に入って、東京で大企業に就職して、定年まで勤めてから考えましょう。
街中の長屋は生活音が筒抜け
京都は細い路地がたくさんあって、そこに長屋が並んでいるイメージだと思います。
だけど、それがつながっていることに気がつかない方もいらっしゃいます。
家と家がつながっていると騒音や生活音が筒抜けです。
私も市内の長屋にしばらく住んでいましたが、生活音筒抜けでしたね。
古い家には注意!
地方では古い家が多いのですが、古民家ブームでそういった物件を安く購入しても「改修費の方がかかった」なんてことがザラにあります。
金で済むならまだマシで、虫がひどかったり、カビや雑菌の温床になっていたりと、それほど古い物件もあります。
カビや雑菌はすぐに体調に影響して健康被害を起こすことがあります。私もこれでだいぶ悩まされましたので、古い物件の場合は床を見てカビがないかを確認してください。
交通手段には注意!
京都の街中で長屋を借りる場合に注意すべきは、交通手段です。
長屋は、車どころか自転車を停めるスペースすらありません。
京都の古い家では原付きも停めるところがなく、壁と道の間に20センチくらいの空間があるだけです。
私も長屋に住んでいた時は細い路地に自転車を路駐するしかありませんでした。
あと、注意すべきは「坂道」を通る必要があるかです。
京都は北に行くほど標高が高くなり、京都の中心部から北に向かって、長い長い坂がうっすらボンヤリ続いています。
京都市北区まで行くと、坂道が一気に増えます。
とてもじゃありませんが、自転車で生活できるような場所ではないようなところもあったりしますので、周辺の環境には注意してください。
間取り(古い家は壁という概念がない)
これは古い家一般的に言えることです。
古民家はふすまで区切られています。
つまり、部屋と部屋がふすまで仕切られています。
古い旅館なんかもそうですよね?
プライバシーなんてものはありませんので、一人暮らし以外では注意しないと、精神衛生上よろしくありません。
気候(夏は暑いし、冬は寒い)
これは、東京から京都に移住した経験です。
東京:夏は暑くて生活できないレベルなのでクーラー使いまくり
京都:窓開けてれば比較的過ごしやすい(暑いのは数日間程度)
東京に比べて、暑さは京都の方がまだマシですが、それは山間部だからです。
京都市内の町中だと、夏はとんでもなく暑く、空気が流れないので、耐えられない暑さになります。これはよく言われるように「山に囲まれた盆地」だからです。
東京:冬でもタオルケット一枚で寝られる程度の寒さ
京都:冬服3枚重ね着して生活
冬の東京はさほど寒くはありませんでした。外でも背広にコートで問題ありません。
しかし、京都の冬は山間部だと冬服3枚重ね着しないと生きていけません。京都の北の山間部は日本海の冬レベルで寒いです。
町中は長屋は隙間が多いので寒いですが、マンションならそうでもないですね。
京都移住の注意点や場所の選び方 まとめ
これまでの簡単な目的別のオススメの場所です。
景色の良いところに住みたい場合 → 大原か北嵯峨
農家をしながら便利に住みたい → 京北
激安で住みたい → 原谷か鳴滝
京都らしいところに住みたい → 京都市北区の紫竹エリア