今回の京都案内は「日本唯一の三柱鳥居」がある京都・太秦天神川「木嶋坐天照御魂神社」に行ってきました。三柱鳥居(みはしらとりい)は日本でもここにしかない珍しい3本柱の鳥居です。
中国における景教(中国に伝来したネストリウス派キリスト教)の遺物ともされる謎の多い鳥居です。
京都・太秦天神川「木嶋神社」
今回の「京都案内」は太秦天神川にある「木嶋坐天照御魂神社」にある謎の「三柱鳥居」を見に行ってきました。
木嶋坐天照御魂神社は「このしまにますあまてるみたまじんじゃ」と読み、通称「木嶋神社」と呼ばれています。
地元ではかなり信仰を集めている古社のひとつで、西暦701年の『続日本紀』に神社名が出てくるのと、このエリアに住んでいた秦氏と関係がある神社ともされています。
そして、ここには日本で唯一とされる3本の柱を持つという不思議な鳥居があるのです。
日本唯一の三柱鳥居
平日の昼頃でも、近隣の方々が絶えることなくお参りしていくほどの信仰を集めるのは、この神社が京都最古級の神社であることもありますが、大変神秘的な「日本唯一の三柱鳥居」があることも理由のひとつでしょう。
で、その三柱鳥居は社殿の左奥という少し分かりづらい場所にあります。
上の写真の木製鳥居の先に、その三柱鳥居がありました。
日本でもここにしかないという「三柱鳥居」です。
三柱鳥居は「みはしらとりい」と読み、神社の鳥居としては日本では唯一とされるものです。
普通の鳥居は2柱ですが、古代の鳥居はこういった3柱だったという説もあります(諸説あります)。
柱が3本ということは、これは鳥居も3基あるということです。
鳥居の中央には盛石があり、そこは神域になっていました。
そのため、三柱鳥居を近くで見ることはできません。
三柱鳥居は東京・向島にある「三囲神社(みめぐりじんじゃ)」にもあります。
しかし、三囲神社の三柱鳥居は京都の「木嶋坐天照御魂神社」の鳥居を模したものだとされ、元々は三井家の邸宅にあったものとされています。
また、岐阜県郡上市大和町の山頂にもありますが、これは平成6年8月1日に美術品(オブジェ)として設置されたものです。
ということで、この京都「木嶋坐天照御魂神社」にある三柱鳥居が日本で唯一のものであると言えます。
ネストリウス派キリスト教の遺物という伝説
この三柱鳥居ですが、太秦にあることから秦氏(はたうじ)との関係も言われています。
秦氏といえば渡来人ですが、その出自は定かではなく謎が多い一族です。
佐伯好郎という学者が提唱した「日ユ同祖論」ではイスラエルのユダヤの民が秦氏ルーツとされ、中国で景教(中国に伝来したネストリウス派キリスト教)を信仰していたユダヤ人が渡来したのではとされています。
ただし、これは相当マユツバな説で根拠はありません。
木嶋坐天照御魂神社の三柱鳥居に祀られているものとは
では、この木嶋坐天照御魂神社の三柱鳥居に祀られているものとは何なのでしょうか?
実は「湧き水」です。
現在の三柱鳥居があるのは「元糺の池(もとただすのいけ)」の中で、水が湧いていたとされる場所を囲むように三柱鳥居があります。
こう考えると「三柱鳥居」というのは、神域への入口という一般的な鳥居なのではなく、神聖なものを囲む役割を持っているものだというのが分かります。
木嶋坐天照御魂神社 基本情報
木嶋坐天照御魂神社は『続日本紀』に名前が出てくるのが最古の記録で、西暦701年より前には何らかしら存在していたようです。
「蚕ノ社」(かいこのやしろ)とも呼ばれるように、本殿すぐ東(右)に「東本殿(蚕ノ社)」も一緒に鎮座しています。
蚕といえば織物などの技術で、京都の発展に深く関与した渡来人「秦氏」が伝来させたものです。
そのため、秦氏創建の神社とされています。
京都府京都市右京区太秦森ケ東町50
京都にある織田信長ゆかりの地が2019年7月29日放送『新説!所JAPAN』で紹介されることになっています。歴史学者の磯田道史さんと、芸人のかまいたちさんが京都で織田信長ゆかりの地をめぐるという内容で「本能寺跡、阿弥陀寺、建勲神社」が紹介されることになっています。
2019年4月10日、上賀茂神社に新しいスポットが誕生しました。御神水で淹れたコーヒーが飲めるコーヒースタンド「神山湧水珈琲 煎」です。社務所の横に新しく親切されたお店で、神山(こうやま)の湧き水を使った神がかったコーヒーが飲めるという点でも興味深いのですが、憩いの庭というインスタ映スポットもあるなど話題性の高いお店です。
京都の木綿豆腐はなぜプルプル? そんな興味深い京都の謎が2019年7月29日放送の『新説!所JAPAN』で紹介されます。確かに南禅寺の参道にある湯豆腐屋さんの豆腐はプルプルと絹ごしのような食感ですが、実は木綿豆腐です。このプルプルな木綿豆腐こそ「京とうふ」と呼ばれるものなのです。