京都の美山、そこに日本最古の農家「石田家」があるというので見に行って来ました。慶安3年(1650年)建造、つまり370年前の農家の姿を今に伝えるというトンドナイものです。完全木造、茅葺の屋根には草が生えてボロボロ同然ですが大事に保管されています。日本の昔の姿を今に伝える貴重な建造物です。
日本最古の農家「石田家住宅」を見に行く
今回の「京都秘境ハンター」は、京都にある日本最古の農家を見に行って来ました。
その農家は慶安3年(1650年)に建てられたという・・・・
石田家の住宅(農家)
です。
慶安3年は今から370年前という途方もないほどの前のこと、いわゆる江戸時代(初期)のことです。
京都1000年の歴史の中では比較的最近の時代、京都市中にも未だ江戸時代のものが残ってはいるものの、完全な木造建築でそれも個人農家というのが現存するのは驚くべきことです。
地域の皆さんの努力で今も当時の姿を構成に伝える「石田家住宅」は京都の中でも親近感をもてる遺産のひとつのように思えます。
茅葺屋根の上には草木が生えており歴史を感じる
この石田家住宅、ほぼ当時の姿そのものなのだそうです。
前述しましたが370年前の建物です。
今こうやって残っていることが奇跡とも言えます。
屋根には長い年月を物語るかのように草が生え、屋根一面を覆っていました。
屋根には「葦(アシ)・藁(わら)・茅(かや)」を使っていました。
なお、日本最古の農家ではありますが、日本最古の住宅ではありません。
同じ茅葺屋根民家としては兵庫県神戸市にある「箱木家住宅箱」が最古で室町時代に建てられたもので庄屋だった建物です。
ただ、こちらは「農家としては日本最古の建物」なのです。
近くには美山の里があり、そこにも茅葺の家が今に伝わりますが、そちらは今も人が住んでいる建物で整備されています。
この石田家住宅はさすがに人は住んではおりませんが、地元の方により管理され昔の姿を今に伝えています。
当然、国の重要文化財にもなっていて土日祝であれば見学も可能になっています。
日本最古の農家「石田家住宅」はどこにある?
では、日本最古の農家「石田家住宅」はどこにあるのでしょうか?
場所は京都府南丹市美山町樫原の山中。
大野ダムへと向かう京都府道12号線(深山かやぶき由良里街道)の中野田という地区から北へ上がる道(大原神社方面)を1kmほど行くと建物があります。
見学可能なのは土日祝のみ、平日は閉まっていますが、外からでも建物の全体像を見ることができます。
少々遠いですが、一度は見てみる価値ある建物です。
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