2020年11月30日閉店 丹波の里 やまがた屋

京都府船井郡京丹波町、国道9号沿いにある大型ドライブイン「丹波の里 やまがた屋」が2020年11月30日で閉店します。1961年4月にドライブインの原型となるトイレを併設した食堂兼売店を開店したのが最初です。その後、時代に合わせリニューアルを繰り返し今に至ります。

2020年11月30日閉店 丹波の里 やまがた屋


2020年11月30日閉店 丹波の里 やまがた屋

2020年11月30日閉店 丹波の里 やまがた屋

京都府船井郡京丹波町、大型ドライブイン「丹波の里 やまがた屋」が2020年11月30日で閉店となります。

数か月前に地元の新聞でも報道され、昔ながらのドライブイン(道の駅)が閉鎖されることに驚いた方も多かったようです。

福知山方面へと向かう国道9号と舞鶴方面へ向かう国道27号の交差点角にあり、私も福知山へ向かう途中の休憩ポイントとして何度も利用した施設でした。

今回は、その「丹波の里 やまがた屋」とはなんだったのかに着目して、その内容や歴史を記録に残したいと思います。

やまがた屋とは


やまがた屋は幹線道路(国道9号)沿いにある京丹波町のドライブイン(道の駅)

やまがた屋は幹線道路(国道9号)沿いにある京丹波町のドライブイン(道の駅)

この「丹波の里 やまがた屋」は平屋建て延べ150㎡で売り場面積は100㎡もある大型ドライブイン(道の駅)です。

今の建物は1999年6月の大リニューアルで建てられた建物で、広い駐車場があるし立ち寄るには便利な立地ということもあって私もよく寄っていました。

外には自販機や休憩場、店内にはレストランや売店がある大型施設です

外には自販機や休憩場、店内にはレストランや売店がある大型施設です

外には自販機や休憩場、店内にはレストランや売店があり、国道9号や国道27号を使うお客がトイレ休憩に立ち寄ったり食事をしたりしてきた場所です。

売店には京都の名産品や土産物が品ぞろえよく、セブンイレブンミスタードーナツもあったことから地元の方も利用してきました。

店内の様子


店内には土産物店やレストランにカフェがあります

店内には土産物店やレストランにカフェがあります

店内に入ると左側に「焼きたてパン&カフェ」があるイートイン形式のカフェ、手前と右側には京都の名産品や特産品が並ぶお土産物屋があります。

また、一番奥には定食やうどんにラーメンなどメニューが多いレストランが営業しています。

店内は広く快適です。

店内にあるお土産ものコーナー

店内にあるお土産ものコーナー

売店にはおみやげ物以外にもコンビニのように地元の方向けの商品(お菓子やお弁当など)もありました。

魚屋もあって、福井県小浜から運ばれてくる海産物や、丹波名物の「いのしし鍋」の食材なども売られています。

私にとっては買い忘れたお土産物や見落としていた名産品を探す良い機会となっていたお店です。

売店の様子


福井県小浜市の海の幸も販売しています

福井県小浜市の海の幸も販売しています

お土産物コーナーには福井県小浜市の海の幸も多く並んでいます。

京都なのに福井の産物が並ぶ理由は「鯖街道」にあります。

鯖街道とは福井県小浜から海産物(主に鯖を塩漬けにしたもの)を人の力で京の都まで運んだルートのことです。

京都の出町にある「鯖街道口」の石標

京都の出町にある「鯖街道口」の石標

有名なのは現在の国道367号に該当する「若狭街道」と国道162号に該当する「小浜街道」さらに滋賀県の湖西を通る国道161号に該当する「西近江路」の3ルートです。

1300年の歴史がある街道が「鯖街道」ですが、他にも多くのルートがあります。

鯖街道「さばめん」の缶詰

鯖街道「さばめん」の缶詰

やまがた屋の近くも小浜から園部を経由する鯖の売り子が来ていたようで、丹波篠山へと向かうルートがあったそうです。

そういった経緯もあり「丹波の里 やまがた屋」にも鯖街道をテーマにしたお土産ものを多く揃えていました。

鯖街道を通り都に運ばれていたのは鯖だけではありませんでした

鯖街道を通り都に運ばれていたのは鯖だけではありませんでした

鯖街道を通り都に運ばれていたのは鯖だけではありませんでした。

お土産物店にはタラやグジに鯛などもあって、豊富な品揃えによく感心したものです。

若狭小浜 丸海 いわしちくわ(590円)

若狭小浜 丸海 いわしちくわ(590円)

私が好きだったのが1984年頃から販売されてきた「若狭小浜 丸海 いわしちくわ(590円)」で、少し甘味のあるイワシで作ったチクワです(当時は「イワシチクワ」と表記)。

生で食べても油で炒めて食べても美味しいのでお薦めです。

丹波名産「いのしし肉」はボタン鍋にして食べます

丹波名産「いのしし肉」はボタン鍋にして食べます

丹波といえば「ぼたん鍋」ですが、これはイノシシ肉で食べる鍋のことです。

ちょうど今の時期は「ぼたん鍋解禁」の時期ですね。

なぜか広島県呉市の名物「鳥皮みそ煮」の缶詰もありました

なぜか広島県呉市の名物「鳥皮みそ煮」の缶詰もありました

時々、他府県の名産品などを扱うコーナーもあったりしました。

上の写真は広島県呉市の名物「鳥皮みそ煮」の缶詰で、関西つながりでこういった商品も扱っていたようです。

調味料などの食材も地元のものを取り揃えています

調味料などの食材も地元のものを取り揃えています

地域のクラフトビールもこういった道の駅では多く見かけます

地域のクラフトビールもこういった道の駅では多く見かけます

地方の道の駅などでも多く見かけますが「ご当地調味料」なども販売されていました。

地域のクラフトビールもこういった道の駅では多く見かけますね。

天橋立ワイナリーの「赤ワイン塩」

天橋立ワイナリーの「赤ワイン塩」

天橋立まで行かなくても天橋立ワイナリーの商品が購入できたりもします。

こういったお土産物は日本海側のものが多いので、京都市内から見たら日本海まで行かなくてもこういった名産品が買えるので便利でした。

レストランの様子


広いレストランもあります

広いレストランもあります

「丹波の里 やまがた屋」には広いレストランもあります。

ミニうどんが付いた日替わり洋食(750円)や丹波名産の黒豆を使った薬膳定食(980円)など、中華料理やトンカツなどの定食も1000円いかない値段で提供されていました。

創業以来こだわってきた「昆布、かつお節、みりん」で作る出汁のウドンは昔懐かしい味わいです。

各種定食、ラーメンなどの麺類、カレーやチャーハンなど種類があります

各種定食、ラーメンなどの麺類、カレーやチャーハンなど種類があります

ラーメンも種類が多くて600円~800円で食べることができます。

カレーやチャーハンなどもあって500円で軽食を食べることもできるので地元の方も利用しているレストランです。

やまがた屋 不朽の逸品「中華そばセット(800円)」

やまがた屋 不朽の逸品「中華そばセット(800円)」

やまがた屋 不朽の逸品「中華そばセット(800円)」はミニラーメンとミニチャーハンのセット。

八宝菜ラーメン(800円)は麺をウドンに変更できたりもします。

昔ながらの食堂という雰囲気が良い感じですが、ドライブイン(道の駅)にしてはレストランが充実しています。

実は「丹波の里 やまがた屋」というのは創業当初は食堂であったからです。

やまがた屋の歴史


1960年頃の「モータープール やまがた屋」が原型

1960年頃の「モータープール やまがた屋」が原型

1960年の初頭「丹波の里 やまがた屋」というのは食堂でした。

ドライブインの原型となるトイレを併設した10坪ほどの食堂兼売店を開店したのが最初です。

店名は「モータープール やまがた屋」で、1950年代後半のモータリゼーション進展と共に時代のトレンドに沿って誕生しました。

メニューは「うどん、豚汁、めし」でテーブル5卓の小さな店が初期の「やまがた屋」です。

1960年5月「バス無料休憩所 やまがた屋」うどん等の軽飲食の食堂となる

1960年5月「バス無料休憩所 やまがた屋」うどん等の軽飲食の食堂となる

当時はバスで天橋立へと向かう団体旅行が始まった頃、京阪神から出発した観光バスがちょうど昼に通るのが京丹波町付近でした。

まだ店のなかったこのエリアでバスが停まり、畑で用を足す人がたくさんいたそうです。

それに着目したのがやまがた屋創業者で、自分の畑で用を足す観光客を見て「トイレのある食堂があれば流行る」と考えたのが創業のきっかけだったそうです。

1960年5月にブロック建ての「バス無料休憩所 やまがた屋」という33㎡のうどん等の軽飲食の食堂になります。

この頃は国道9号を通るトラックの運転手が休憩で利用していたそうで、メニューは「うどん、豚汁」が人気だったそうです。

1963年に広さ350㎡の2階建て店舗「やまがた屋」が誕生

1963年に広さ350㎡の2階建て店舗「やまがた屋」が誕生

1963年に以前の建物を壊して広さ350㎡の2階建て店舗「やまがた屋」が誕生。

国道といっても当時の国道9号は砂利道で、1964年に国道9号が拡張工事で幅が広がります。

でも当時はお弁当持参の観光客がほとんどであったことからお土産店を併設したそうです。

1965年には165㎡と600㎡の広さを持つ団体専用休憩所も増築されるなど賑わいを見せるようになります。

1975年頃に休憩と食事を重視する建物に改装

1975年頃に休憩と食事を重視する建物に改装

1970年代、自家用車が普及して京都市内から日本海側へ海水浴へと行く人たちが急増します。

渋滞とともに「酷道」と揶揄されるようになったのもこの時期のことでした。

周囲にはドライブインが乱立する昔懐かしいドライブインの最盛期もこのころのことです。

1982年3月「やまがた屋」史上最大級の店舗に改装

1982年3月「やまがた屋」史上最大級の店舗に改装

しかし、1978年ころから観光バスの性能が良くなり、休憩なしで素通りすることが多くなります。

1980年代半ばに転機が訪れます。

この頃には一気に増えたのが「ファミレスコンビニ道の駅」ですが、大量にあったドライブインはこの時期に淘汰されていき廃業する店が数多く見られるようになります。

自家用車の普及とロードサイド店の増加は消費者のスタイルを変えていき、全国的に商店街が衰退していくのもこの時期です。

やまがた屋はこの時代の波に乗るために果敢に改装を重ねていき、1982年3月に「やまがた屋」史上最大級の店舗(1839㎡)が誕生します。

食堂は995㎡、売り場面積は430㎡、客席数は150席の食堂、団体食堂に至っては700席、駐車場は自家用車170台、団体バス駐車場は18台が停まれるという大型店舗になります。

この時期から観光バスだけではなく自家用車のお客をターゲット層に加えていくことになるわけです。

現在の建物は1999年6月の大リニューアルで建てられました

現在の建物は1999年6月の大リニューアルで建てられました

昭和63年2月17日、国道9号バイパスが開通。

現在の「京都縦貫自動車道(国道478号)」のことですが、千代川IC~亀岡IC~沓掛ICの区間は一般国道9号として無料開放されていました。

平成5年には丹波町まで延伸し開通、一般国道9号から国道478号として有料となります。

こういった時代の流れから国道9号を利用して長距離移動する観光客も減少していくことになります。

時代に合わせて「丹波の里 やまがた屋」も平成11年(1999年)6月に大きなリニューアルを行うことになります。

セブンイレブンは2012年には閉業しています

セブンイレブンは2012年には閉業しています

それが敷地内に「セブンイレブン、ミスタードーナツ、サンテオレ」を併設する平屋建て150㎡、売り場面積100㎡の現在の建物です。

リニューアルの理由は観光客から地元向けへのチェンジで、主に若者や女性をターゲット層にした大変革でした。

ゲームコーナーと事務所だった場所に「ミスタードーナツ」とハンバーガーの「サンテオレ」を平成11年4月29日に開業。今はうどんスタンドになっていますが、三角屋根の小屋風建物が「サンテオレ」でした。

同年6月3日に「セブンイレブン丹波の里店」も開業します。これは園部エリア初の24時間営業店舗となりました。

しかし、平成24年(2012年)にはセブンイレブンが閉業。サンテオレもいつの間にか閉店。

ミスタードーナツもやまがた屋の閉店と共に無くなる予定です。

※写真と歴史は店内トイレ前にあるボードを参考にしました。

このお店への行き方や営業時間は?


丹波の里 やまがた屋(店舗外観写真)

丹波の里 やまがた屋(店舗外観写真)

2020年11月30日に閉店する「丹波の里 やまがた屋」さん。

その歴史は60年、長く地元で愛されてきたお店でした。

場所は京都府船井郡京丹波町、福知山方面へと向かう国道9号と舞鶴方面へ向かう国道27号の交差点角に大型駐車場を備えた店舗が見えます。

営業時間は現在は17時までとなっているのと、定休日は「木曜日」となっているのでご注意ください。

〒622-0214 京都府船井郡京丹波町(地図
営業時間:9時30分~17時
定休日:木曜日
公式サイト:https://www.tanbanosato.co.jp/

このお店の口コミは?


京都の穴場案内 「京いってみた」 や「京都秘境ハンター」。京都の知られざる名所を開拓し、それを参考に観光開発や起業が行いやすくすることが目的です。地元経済への貢献も目標となっています。起業家や行政担当者の方は、ぜひ参考にしてください。


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