今回の「京都秘境ハンター」はさらにお気軽極楽に行ける場所にある江戸時代から現存する井戸を見に行ってきました。場所は「鷹ヶ峯薬園跡」の「藤林道寿邸跡(ふじばやしどうじゅていあと)」という所で、京都市北区になります。
ここは観光ガイドブックには絶対載らない秘境です!
鷹ヶ峯薬園跡 を見に行きました

鷹ヶ峯薬園跡(京都市北区鷹峯)
今回は京都でかつて徳川幕府が薬草を栽培していた場所「鷹ヶ峯薬園跡」に行ってきました。
江戸時代には「山城国愛宕郡鷹ヶ峯村(やましろのくにおたぎのこおりたかがみねむら)」と呼ばれていた所に、徳川幕府が医学の研究で使う薬草を栽培していた施設があったのです。
場所は、現在の京都市北区鷹峯で「千本通」を北上し、細い路地になった先の終着点に「鷹ヶ峯薬園跡」はあります。
現在の鷹ヶ峯薬園跡は石碑があるくらいだと思ったら?!

看板の資料にも確かに井戸の写真が掲載されていました
とはいえ、現在残っているのは当時の状況を記した看板と石碑しかありません。
行ったところで面白くもなんともないのは明白です。
しかし、うちの困ったちゃん温泉担当がボンヤリしながらこんなことを口走ったのです。
温泉担当「そ、そそそ!そこには!当時の井戸が現存しているんだな!o(。’▽’。)o」
な・・・なななな!なんですってぇぇぇ!!!(笑)

今残っているのは資料の看板と石碑くらいです
鷹ヶ峯薬園跡には井戸が現存している?!

当時の井戸があるらしい
井戸?!
温泉担当がパソコンから引っ張り出してきた「鷹ヶ峯薬園跡」の解説看板には、確かにそのような記載があります。
「藤林道寿邸跡(ふじばやしどうじゅていあと)」とされる場所を西側から撮影した資料写真には確かに「井戸・御土居」が写っていたのです。

1930年頃の薬園跡
この「藤林道寿邸跡の井戸」が、21世紀の京都に残っているというのです。
これは見に行かなくてはいけません!?

写真の「井戸」と「御土居」の位置関係
鷹ヶ峯薬園跡に現存する井戸を探しに行ってきました

2017年2月17日にリニューアルしたばかりの「セブンイレブン 京都鷹峯藤林店」
ということで、さっそく現地調査に行ってきました。
場所は2017年2月17日にリニューアルしたばかりの「セブンイレブン 京都鷹峯藤林店」のちょうど東裏になります。
しかし、我々の関心はすでに井戸よりもセブンイレブンであり、コーヒーは飲むわ、ドーナツは食うわ・・・・と、あやうく井戸のことなんか忘れてしまいそうになりかけてしまいました。
新しいセブンイレブン・・・・いいですよね!
井戸はセブンイレブンの東の路地に現存してた?!

井戸を探しにセブンイレブンの東の路地へ
あやうく井戸調査を忘れかけていましたが、記憶の引き出しを無理やり引っ張り出して、セブンイレブンの裏にある井戸を探しに行きました。
ちょうど徒歩1分くらいのところですが、古いアパートのある一角に確かに井戸は存在していたのです!

確かに井戸がありました
古い井戸ですでに機能はしておらず、上には厚い木の板が覆いかぶさっており、中をのぞくことはできないようになっています。
また、1930年頃の写真にあったような井戸の滑車(つるべ)などは、さすがに現存はしていませんでした。
編集 「井戸ですね・・・・」
フード担当 「古い井戸ね」
温泉担当 「すごーいଘ(੭ˊ꒳ˋ)੭✧」
感じ方は人それぞれですが「藤林道寿邸跡」にあった井戸は、確かにそこに現存していました。

すごーい
URL:https://aratama.github.io/kemonogen/
鷹ヶ峯薬園跡 への行き方

鷹ヶ峯薬園跡に残る井戸
ということで、今回の「京都秘境ハンター」は、鷹ヶ峯薬園跡に今でも残る江戸時代の井戸を見にいきました。
この付近は現在は「京都市北区鷹峯(たかがみね)」という地域ですが、江戸時代には「山城国愛宕郡鷹ヶ峯村」と呼ばれていました。
そのため「鷹ヶ峯薬園跡」と呼ばれており、徳川幕府が薬草を栽培する場所として運営していました。

確かに同じ井戸です
現在でも1930年(昭和5年)頃に撮影された当時の写真と同じ場所に、同じ姿の井戸が現存しています。
行き方は、京都市バス6系統か北1系統で「土天井町(どてんじょうちょう)バス停」で下車したら、すぐ目の前くらいにあります。(時刻表と路線図)
ま、でもわざわざ見に行かなくても良いと思います(笑)
京都府京都市北区鷹峯藤林町1−12
鷹ヶ峯薬園跡の井戸は宅地造成で更地に(2021年1月時点の様子)

鷹ヶ峯薬園跡の井戸は宅地造成で更地になっています
2021年1月時点で、鷹ヶ峯薬園跡の井戸は宅地造成で更地になってしまいました。
上の写真がかつて鷹ヶ峯薬園跡の井戸があった場所の風景です。

鷹ヶ峯薬園跡の井戸があったのが丸印のところ
上の写真の丸印のところが鷹ヶ峯薬園跡の井戸があった位置です。
井戸は完全になくなり埋められてしまっていました。
京都の秘境案内「京都秘境ハンター」。京都の知られざる名所を開拓し、それを参考に観光開発や起業が行いやすくすることが目的です。地元経済への貢献も目標となっています。京都の起業家や行政担当者の方は、ぜひ参考にしてください。