皆さんは京都に「出雲大社がある」としたら行きたいですか?我々は、そんな噂を聞き、京都府亀岡市のさびれた場所まで行ってきました。確かに、京都の山奥に「出雲大社」は存在し、あの島根にある出雲大社と同じ出雲大社だったのです。
というわけで、今回の京都案内は「京都にある出雲大社」です!
京都に出雲大社があるらしい
出雲大社といえば、日本を代表する田舎である「島根県」にある大きな神道勢力です。
お伊勢参りと同じく、出雲大社に参拝することは日本人のひとつのルーツ探しとして古くから行われてきました。
しかし、場所は島根・・・・
そんなに簡単には行くことはできません。電車は不便だし、飛行機でなんとかという場所です。
ですが、温泉担当が、こんなことを言い出したのです。
温泉担当 「こ、この前、か、かかかか亀岡で出雲大社に参拝したんだな!」
なんですってぇぇ~!
亀岡市にある出雲大社
というわけで、その京都府亀岡市にある「出雲大社」に行ってみることにしました。
場所は、京都縦貫自動車道の側道で、亀岡インターの京都方面入口の左にある側道をまっすぐ行ったところにあるそうです。
しかし、地図では一切表示されないのです。
これは直球で「出雲大社京都分院」と入力しないと検索にヒットしないだけなのですが、本物の「出雲大社」です。
こういった神社は、日本にはいくつかあって神奈川にもあります。神道というのは便利なもので、神様を移動したり分けたりできるのです。
そういった祭式があり、京都にも「わざわざ出雲まで行かなくて済むように持ってきた」という神社なわけです。
高速道路の側道で離合困難な細い山道の途中にあるので、ここまで来る人はあまりいないようです。ただ、集落が近くにあるので車通りは結構ありました。
なんとなく怪しい雰囲気もありますが、本物の出雲大社です。
大きさはさほどありませんが立派な社殿が建てられています。
ここに移ってきたのが、平成5年と比較的最近の話です。
もちろん「大国主大神」を祀っています。
500円で出雲大社の砂を分けていただくこともできます。
平たく言うと「販売」ですが、こういった場合は分けていただくと言います。お守りとかもそうです。
茅の輪(ちのわ)をミニチュアにしたお守りがありました。
ちなみにお賽銭箱に収める方式となっており無人でした。
出雲大社というのは、国譲りで伊勢神道に制服された勢力の末裔です。
出雲大社の神主だけは普通の神社と異なり、天皇家から拝命される千家という家(出雲の末裔)だけがなることができます。
つまり、今でも天皇家に制服された頃の名残が残っていると考えられるわけです。
拝礼の仕方など、少しずつ違っていたりしますが、これは別に出雲大社に限ったことではありません。なんだかんだいって、日本国中見れば祭式の仕方はバラバラだったものをまとめて統一化したものが一般的な祭式なのです。
というわけで、京都にある出雲大社とは「出雲大社京都分院」のことでした。ドライブでも用事でもある時に寄ってみてはいかがでしょうか?
京都府亀岡市下矢田町中山37−5
URL:http://kameoka-izumo.or.jp/
出雲大社って?
出雲大社は島根県にある神道の神社ですが、歴史的には大和とは別の勢力が存在していたとされています。
伊勢神宮は「天つ神」で、出雲大社は「国つ神」。『古事記』では国譲りという神話の中で語られますが、実際には今の天皇家の先祖が、抵抗勢力であった出雲を制服したというのが実際のところです。
そのため、高円宮次女である高円宮典子様と出雲大社宮司である千家国麿さんのご結婚は大変大きな騒ぎになったわけです。
なぜ、今でも鳥取や島根が世間からは大きく遅れた地域なのかは、この歴史が理由であるとも言われています。