滋賀県にある「琵琶湖博物館」は琵琶湖の歴史を太古から現在まで知ることができる巨大博物館ですが、実はなぜか「昭和家電」の陳列にも力が入っていたりします。
1960年代から2000年くらいまでの「テレビ、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ、ゲーム機、ラジカセ、ワープロ、パソコン」といった電化製品が大量に並ぶ風景が圧巻で、懐かしい家電を見ることができるのです。
今回は、そんな琵琶湖博物館で見た「昭和家電」を紹介したいと思います。
ブラウン管カラーテレビ(家具調テレビ)
日本のテレビが白黒からカラーへと代わり始めた時代、当時のテレビといえば「ビクター(VICTOR)」というメーカー製品が主流でした。
現在のビクターといえば「オーディオメーカーでしょ」という方のほうが多いと思いますが、ブラウン管カラーテレビを製造販売していた会社でもあるのです。
ブラウン管テレビは、1972年に「14C-220」を発売したのを最初に、ビデオが全盛の頃の1982年を最後に「V-18R」を発売して生産終了しています。
この時期のテレビは「木のデザイン」になっているのが特徴で、キャビネットは別売りではなく一体型になっているものです。これを「家具調テレビ」と呼んでいました。当時はテレビ本体で17万円ほどで売られていたと思います。
その全盛のブラウン管カラーテレビを琵琶湖博物館で見ることができます。
上の写真で掲載したビクター製ブラウン管カラーテレビは、見た感じでは「1970年代製の20インチ」モデルのようです。
拡大すると、右上に「EE AUTO」と書かれているのですが、これはカラーを自動調整する機能を搭載していることを意味しているようです。
別の機種で「IC」と書かれたロゴのバージョンも見たことがありますが、これは「ICトランジスター」を採用した時期に書かれていたものです。
HITACHI製ブラウン管カラーテレビ(キドカラー)
こちらは「HITACHI製ブラウン管カラーテレビ」です。
ロゴに「KIDOCOLOR IC TRANSISTOR」と書かれているので1974年頃のもののようです。
キドカラーというと「懐かしい」と思われる方も多いことでしょう。
これは「輝度」という意味が込められているのですが、この時代のブラウン管はブラウン管の蛍光管に「希土類元素」を含んでいたので、HITACHIは「KIDOCOLOR」という愛称を付けていたのです。
ナショナル(NATIONAL)製 1950年代のブラウン管白黒テレビ
さて、こちらのデザインがなんとなく斬新なテレビですが、こちらの方が古いテレビです。
1950年代製と思われ、デザイン的に「ナショナル(NATIONAL)」のものだと思います。
この時代のデザインって以外とカッコいいのですが、ナショナルのものは特にデザインが優れています。
時代としては「高度経済成長期」で神武景気と呼ばれるバブルがあった時です。そういうご時世もデザインに影響しているのでしょう。
もうひとつナショナル製ブラウン管白黒テレビがあるのですが、それには皇太子ご成婚の映像が映し出されていました。
テレビの本放送が始まった(NHK)のが1953年2月1日で、日本で初めて中継(生放送)が始まったのが1959年です。
その1959年の映像「皇太子殿下のご成婚パレード」が映像で流れていました。
三種の神器と呼ばれた昭和家電
先ほどのナショナル(NATIONAL)製ブラウン管テレビは1950年代のものと書きました。
景気が良かったこともあり、この時代に昭和家電を代表する「洗濯機、テレビ、冷蔵庫」が普及しています。
これを「三種の神器」と呼んで、裕福なご家庭ほどこの3つの家電が揃って「富の象徴」のように思われていた時代がありました。
右にある白い高さ1メートルほどの1ドア冷蔵庫もナショナル製品です。
デザインは「レトロモダン」というべきもので、今でもこのレトロ自販機をディスプレイする飲食店があったりします。
左の白い洗濯機は三菱製のもので、これも1950年代の製品です。
ハンドルはローラーで水を絞るために付いています。
二層式で脱水機が付くのは1960年代からで、それまではこのタイプの洗濯機が主流でした。
ナショナル製 電子レンジ NE-4810
さて、次は電子レンジなのですが、これ意外と歴史が古いものです。
上の写真は「ナショナル製 電子レンジ NE-4810」というタイプで、1965年~1971年まで発売されていました。
ナショナルの電子レンジは、1963年に「業務用電子レンジ NE-100F」が115万円で発売されたのが最初で、2年後の1965年には初の「家庭用電子レンジ NE-500」が発売開始し値段も19万8千円に下がりました。
とはいえ、この時代の初任給が15000円とかいう時代ですから相当高いものであったわけです。
それでも高いので、6年後の1971年に普及版として8万円の価格帯となる「普及型電子レンジ NE6100」が発売されるのですが、それまでの期間で販売されていたのが「NE-4810」です。
昭和家電がたくさん「琵琶湖博物館」アクセス方法
さて、昭和家電をたくさん紹介しましたが、これら滋賀県の「琵琶湖博物館」で見たものです。
ということで「琵琶湖博物館の入館料や開館時間」についても書いておきます。
入場料は700円、交通機関は自家用車になるので、別途駐車場550円が必要です。
開館時間は「11時~17時」で、定休日はありません。
こちらのレストランでは「ブラックバス丼」を食べることもでき、その紹介もあります。
また、その他の展示物については、こちらでも紹介していますので、ぜひご覧ください。
琵琶湖博物館 昭和家電 このお店の口コミは?
琵琶湖博物館楽しかったです!湖の情報以外にも昔の家電とか剥製とか剥製の作り方の放映とか色々あって大人750円は安い…! pic.twitter.com/wjdMJXjNng
— 廃油 (@haaiiyuu) 2018年12月22日
滋賀県草津市にある、琵琶湖博物館に行って来ました。戦後から現在に至るまでのおもちゃや家電製品などの変遷を紹介した展示物などもあり、懐かしいアイテムもいっぱいあって、ノスタルジックな気分に浸れました。 pic.twitter.com/YaWI3QEWnF
— TOM-H (@tomgold127) 2017年9月26日
#national #panasonic ▼琵琶湖博物館の家電の展示で、子どもの頃の我が家冷蔵庫に再会しました。ナショナルの。 pic.twitter.com/Gtp0ZqeqGJ
— うずらまん☂ (@uzuramanZ) 2017年7月29日