日本最古のタカシマヤのアレを見に行く【京都秘境ハンター】

今回の「京都秘境ハンター」は日本最古のタカシマヤ(高島屋)のアレを見に行って来ました。現在は大阪に本店がある高島屋ですが、実は戦後すぐまで京都に本店があったのです。その地には高島屋発祥の地として、高島屋にゆかりのあるものが残っていました。

大丸ってなんで「店」を「みせ」って呼ぶの?


今回は高島屋ネタですが、最初は「大丸」から話は始まります

今回は高島屋ネタですが、最初は「大丸」から話は始まります

ある日、うちの困ったちゃん温泉担当が満面の笑みを浮かべてこんなことを言い出しました。

温泉担当 「なーなーなー、なんで大丸って、大丸京都店(きょうとみせ)って言うか知ってるぅ~?(๑° ꒳ °๑)」

確かに、京都の大丸では「大丸京都店(だいまるきょうとみせ)」と呼んいます。

しかし、一方で「高島屋京都店(たかしまやきょうとてん)」は「店=てん」と呼んでいて、なんで「大丸だけ店を”みせ”」と呼ぶのかが不思議です。

・大丸京都店(だいまるきょうとみせ)
・高島屋京都店(たかしまやきょうとてん)
商品を並べるのを「見世棚(みせだな)」と呼んだのが「店(みせ)」の語源

商品を並べるのを「見世棚(みせだな)」と呼んだのが「店(みせ)」の語源

すると、そこでヒョッコリはんと現れたのが、うちのリサーチャー(最近はラーメン担当)のノーディレイです。

彼は犬猿の仲である温泉担当に噛み付くかのようにこう言ったのです。

ノーディレイ「そもそも、店という言葉は見世棚(みせだな)から来たからだろ」

そうなんです、店というのは江戸時代には「見世棚(みせだな)」と呼ばれており、小型店舗を「見世(みせ)」と呼び、大型店舗を「棚(たな)」と区別していたのです。

それが後に「」という漢字が当てられて、お店の大きさによって「みせたな」と呼び分けるようになったのです。

店を「てん」と呼び始めたのは最近のことで上野御徒町にある松坂屋が最初

店を「てん」と呼び始めたのは最近のことで上野御徒町にある松坂屋が最初

店を「てん」と呼ぶようになったのは明治以降で上野の松坂屋が最初。

東京以外の地方都市では昔ながらのものがよく残っているので、関西では店を「みせ」と呼ぶ習慣が残っているだけなのです。

まぁ、これは大した話ではないのですが、この後にノーディレイは人相が変わった温泉担当に首根っこを掴まれてどこかへと消えていったみたいでした。

温泉担当 「ノーディレイ君はしばらくラーメン新店がないので休むそうです( º言º)」

日本最古の高島屋のアレを見に行く


これが日本最古の高島屋らしい(京都・烏丸)

これが日本最古の高島屋らしい(京都・烏丸)

さて、再び落ち着きを取り戻した温泉担当は、さらにこんなことを言い出しました。

温泉担当 「よし!じゃぁ、これから日本最古の高島屋を見に行こう!٩(ˊᗜˋ*)و」

日本最古の高島屋!?

現在の高島屋本店は大阪・難波ですが、実は発祥が京都(1831年)です。

京都では江戸時代に古着・木綿商として「高島屋」が出来て、大正時代になってから大阪で今の高島屋の土台となる呉服店が開業したのです。

だから、京都に「日本最古の高島屋」があってもおかしくはないのですが、現在の「高島屋京都店(たかしまやきょうとてん)」は昭和の時代に建てられたものです。

この灯籠が日本最古の高島屋らしい?!

この灯籠が日本最古の高島屋らしい?!

でも、少し離れたところに本当の高島屋本店があったのです。

京都の高島屋発祥の地は今でいう「京都銀行本店(地図)」で、地名でいえば「烏丸松原」です。

この場所に戦後すぐまで初代・高島屋が実在していましたが、昭和27年に8月に閉店し、昭和28年に京都銀行に売却されるのです。

灯籠の裏側に「はしご高(髙)」の屋号が残っています

灯籠の裏側に「はしご高(髙)」の屋号が残っています

初代・高島屋は現存こそしていませんが、実はこの灯籠に初代・高島屋の名残が残っています。

灯籠自体は「平等寺(因幡堂)」のものですが、実は寄進したのが高島屋の創業者である飯田新七で、その名前が発起人として灯籠に掘られています。

ちなみに、この灯籠は二代目で、初代は安政4年(1857年)に建てられました(二代目灯籠は1892年9月に四代目の新七が再建したもの)。

日本最古の高島屋の商標が京都にはある


日本最古の高島屋の商標

日本最古の高島屋の商標

ということで、京都には日本最古の高島屋の商標が現代でも残っているのです。

場所は「烏丸松原」で烏丸通から平等寺(因幡堂)に入る門前のところの灯籠に高島屋の痕跡を見ることができます。

今となっては地元の京都人でも気にかけることがないような場所に、あの有名な百貨店である「高島屋」最古の屋号が残っている・・・・

京都の街中には、まだまだ気が付かれないような秘境が眠っているのです。

京都府京都市下京区因幡堂町728
公式サイト:http://inabado.jp/


京都秘境ハンター

京都の秘境案内「京都秘境ハンター」。京都の知られざる名所を開拓し、それを参考に観光開発や起業が行いやすくすることが目的です。地元経済への貢献も目標となっています。京都の起業家や行政担当者の方は、ぜひ参考にしてください。


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ノーディレイ

記事を書いている人は飲食新店調査やグルメ実食レビューに定評のある「ノーディレイ(@nodelayworks)」により書かれています。1970年東京生まれ東京育ち・早稲田卒・学生時代から食べ歩きをしつつ上場企業などで新規事業開発課長・システムエンジニアを経験して退職。京都で第二の人生を送ることを決意して移住。記事にした新店情報は2600件以上あります。お問い合わせ方法はこちらのページを参照してください。