今回の「京都案内」は京都市左京区の北から滋賀県高島市に入った「朽木(くつき)」へ行ってきました。市内からは国道367号をひたすら北上して「道の駅 くつき新本陣」さんで「栃餅(とちもち)」を食べるためです。栃もちは「とちの実」のお餅のことですが、普段見慣れないものだと思います。
ではこの「栃餅(とちもち)」とはどのようなものなのでしょうか。
清流の里「朽木」の名物を食べに行く
今回の「京都案内」は、ちょっとだけ拡大解釈して滋賀県高島市まで、朽木名物「栃もち」を食べてきました。
栃もち(栃餅)とは、あまり聞かない餅かもしれませんが、古くから山間部などでは食べられているもので、とちの実を餅に混ぜたものです。
日本では全国的に存在しているものでもあります。
朽木といえば清流の里で、広大な安曇川(あどがわ)が流れる緑豊かな秘境です。
他にも、今の季節なら「鮎、あまご」などの渓流魚も旬ですが、今回はこの「栃もち」を食べるためだけに滋賀県高島市朽木まで行ってきました。
目的地は「道の駅 くつき新本陣」です。
道の駅 くつき新本陣
高島市の朽木(くつき)にある道の駅「くつき新本陣」さんに、この「栃もち」が名物として売られています。
ここには「鯖街道交流館」という観光案内施設に「田舎の味 昼食バイキング(1000円)」というのもあり、バイクツーリングの休憩スポットになっています。
近くには天然温泉「くつき温泉 てんくう」というスーパー銭湯などもあり(入浴紹介はこちらです)、このあたりでは観光資源が多い場所です。
朽木で作られた直産物が売られているのが「くつき新本陣」さんで、今回はこちらで「栃もち」を買うことにしました。
今だと天然鮎の塩焼きがこういった山間部では売られているものですが、こちらの道の駅では置いていないようです。
でも、それはここに来るまでに2~3軒ほど「友釣り鮎、塩焼き」を売るお店があるので問題ないでしょう。
長寿餅「栃もち」
栃もちは5個500円、10個1000円の2商品ありました。
パッケージには「長寿餅」と書かれていますが、これは「とちの実」が万病に良いとされる不老長寿の木の実とされていたからでしょう。
実際はそんな効果があるわけではなく、保存食だった「とちの実」を貴重だった餅米に混ぜて餅を作ったのが「栃もち」です。
木の実なので色は「薄い茶色」になりますが、これはずいぶんと灰汁抜きをしてちゃんと作ってあります。
ご家庭で作られたことがある方だと、もう少し黒っぽい色の「とち餅」の印象があるかもしれません。
ということで実際に食べてみると・・・・
普通に味のないお餅です。
一般的には中に餡を入れたり、砂糖で味をつけたりして食べるものです。
とちの実の苦みが少しするかなと思って食べてみましたが、処理がきちんとしているのか木の実の味はまったくしませんでした。
とちの実
ちなみに「とちの実」は水に漬けて虫を駆除してから天日で干して保存食にします。
古代から食べられている木の実で、山間部では何年も保存できる「とちの実」は大事な保存食でした。
苦い木の実で、灰汁抜きして苦み成分を取り除かないと食べることができないので、今は灰汁抜きなど面倒なことが多く「とちの実」はお土産の「栃もち」で食べるくらいです。
道の駅くつき新本陣 基本情報
さて「道の駅くつき新本陣」さんへの行き方ですが、京都市内からだと国道367号をひたすら北上です。
毎週日曜日と祝日は朝から「朝市」が開催されていますので、朝7時~12時に行ってみると隣で開催されています。
実は、3月16日~12月15日の土曜・休日だけ、出町柳駅から「京都バス 10系統 朽木学校前」で行くこともできますが、終着の「朽木学校前」までは片道で1時間30分以上かかる上に乗車賃は1500円ほどかかります。
自家用車かバイクで行くのがオススメです。
滋賀県高島市朽木市場777
営業時間:9時~17時
定休日:火曜
URL:http://kutsuki.net/