今回の京都秘境ハンターは「京都の山中に突然現れる謎の石窟寺院」にチャレンジしてきました。それは京都市右京区の「滝又谷」という山奥にあるのですが、いくつもの石仏などが存在するというのです。それらは「滝又の石佛」と呼ばれる謎の仏教施設だったのです。
京都秘境ハンター始まります!
最新情報:2019年4月27日放送『なんじゃかんじゃ調査団(KBS京都)』で紹介されました。
京都秘境ハンター
ひさしぶりの「京都秘境ハンター」です。
今回は、京都の山深くに実在していた「石窟寺院」(せっくつじいん)を紹介します。
京都にはこれまで石窟寺院というのは存在していないと思われていました。
石窟寺院とは?
皆さんも「石窟」(せっくつ)はご存じだと思います。
中国では「雲崗の石窟」といった世界的に有名な岩山を削ってつくった寺院が存在しています。
日本でも、小さいものですが「竹内街道」という推古朝から存在する官道(かんどう)に、石窟寺院と呼ばれる岩盤をくりぬいて造られたお寺が存在しています。「史蹟 鹿谷寺」(ろくたんじ)と呼ばれる遺跡ですが、日本最古と言われる大阪にある石窟寺院です。
京都の山中に石窟寺院がある?
その大阪にしかないと思われていた石窟寺院が実は京都にも存在していたのです。
場所は「京都市右京区」の山中「滝又谷」と呼ばれる場所になります。
ここには「滝又の滝」と呼ばれ、織田信長ゆかりの名所があるのですが、その滝を目指していた我々の目の前に、これまで京都には存在しないと思われていたものが存在していたのです。
ある日、この山奥を散策していた我々は、山の斜面に掘られた横穴の中に安置された石仏を発見したのでした。
「世紀の発見か?!」
と瞬間思ったものの、なにやらずいぶんと新しい石仏です。また、周囲には他にも多くの石仏が普通に存在していました。
滝又の石佛
それらの石仏群があるのは「滝又の滝」という織田信長が僧と問答をしたという滝の近くです。
「滝又の滝」へ向かうには、京都の国道162号線を京北方面に向かう途中にある「京北トンネル」の手前で、東の集落に入った先に林道があります。
林道の途中に「滝又の滝」と書かれた大きな看板があるのですぐに分かります。
道は比較的歩きやすい林道で、虫も少なめで、すぐ横には沢の流れる林道です。
その林道を沢づたいに進むと、なぜか突然・・・・
「石窟寺院」の仏像群が見えてくるのです。
しかし、これらは古いものではなさそうです。
むしろ最近整備されたものにしか見えないものでした。
これらは、京都の山中に忽然と出現するわけですが、どうやら地主の方が信心深い(しんじんぶかい)ようで、この滝又谷に、新たに石窟寺院をつくろうと造成しているようです。
立派な石門もある
この石仏群に至るルートは、滝又の滝へ続く遊歩道に平行するようにつくられていました。
なんと!「滝又の石佛」と書かれた立派な石門も造成された山地に設置されていました。(費用かかってそうです)
そちらは立ち入り禁止なのですが、遊歩道は自由に往来できるので、遠目ですが石仏を見ることができます。
シャベルカーなどもあって造成中のようでしたが、そこに至る工事用車両が通れる別の林道があるようです。
山中の何もない林道の中に、突然人工的な石門や石仏が出現するのは、なかなかビックリするものですが、これらは現在工事中となっていました。
将来的には石門を通り、石仏を巡ることができるようになるのかもしれませんね。
京都の山中にある石窟寺院 まとめ
ということで、京都の山奥(秘境)に忽然と出現する「謎の石窟寺院」はいかがでしたでしょうか?
ひさしぶりの「京都秘境ハンター」でしたが、右京区の山深い森の中に、まさかこんなものが存在するとは思いませんでした。
これらは「滝又の石佛」と呼ばれているようですが、2013年の後半から地元の方が慈善事業として行っているものというのが、その正体です。
石窟寺院は京都には存在しないものですが、完成して見られるようになると良いですね。
京都の秘境案内「京都秘境ハンター」。京都の知られざる名所を開拓し、それを参考に観光開発や起業が行いやすくすることが目的です。地元経済への貢献も目標となっています。京都の起業家や行政担当者の方は、ぜひ参考にしてください。