京都の冬は寒く底冷えすると言われています。でも実際にそうなのでしょうか? 昔はそうだったようですが、年々そうではなくなってきています。100年前に比べて京都はだいぶ暖かくなっていたのです。
京都の冬は寒い?
他府県の方でも地元の方でも「京都の冬について」このように言います。
「京都の冬は寒い・京都は底冷えする」
京都は山に三方を囲まれた盆地のような地形であるため、たまった冷気(暖気)が逃げにくい構造です。
そのため京都は寒いとよく言われているのです。
【補足】ここでいう京都とは京都市内のことです。
10年前に京都に移住してきて、新宿のマンションから京町家に住処が変わると確かに冬は寒くて足が冷える底冷えを経験しました。
ただ、外を歩くだけではその寒さは東京より少し寒いくらいのようにも思えました。
東京では築の浅いマンション暮らし、京都では木造・モルタルの一軒家でそれも昭和初期の建物です。
断熱性にも違いがあるし、密閉性にもだいぶ違いがありました。
壁も薄く外の寒さを感じるのが京都に住んだ家、どちらかといえば住環境の違いが寒さの原因のようにも思えたのです。
そういったこともあり私も「京都の冬は寒い」という印象が強いのですが、たぶん言うほどは違いはないようにも思えます。
ちなみに京都市内で雪が積もるのは年に1回~2回程度、豪雪地帯に住んでいるのと比較すれば雪で苦労することも多くありません。
京都の底冷えは終わっている?
京都に来て4年目くらいまで「ものすごい寒い日だな」と思うことはよくありました。
しかし、2014年~2015年を越えて最近の6年間は「以前の寒さを感じる日は少なくなった」という印象があります。
気象庁の統計では1900年頃の京都の冬日は年間で100日以上のことが多かったそうです。
しかし、2009年頃になると京都の冬日は年間で20日ほど。
2019年の京都の冬日は年間で3日だけだったそうです。
つまり、京都でも温暖化の影響が出ているというのです。
ここ数年は京都は底冷えするが続かないという印象がやはりあるので「過ごしやすくなった」とも言える状況なのかもしれません。
ただ、温暖化で夏の暑さは厳しくなったのでしょうか?
京都の暑さは続かないけどとても暑いというのが私の印象で、40年以上前に毎年の夏休みは京都に一か月ほど滞在していた頃に比べると「本当に暑い」というのは最近は年に3日くらいのような気がします。
雪が降るのは京都市の北と西側が多い(北山・西山)
京都市内で雪が多いのは京都市の北側と西側です。
北山・西山と呼ばれる山に近い京都市北区・右京区は中京区などの繁華街や南区より南の京都に比べて雪が降っていることが多いです。
例えば、北区や右京区で雪が降っている時でも中京区など繁華街では降っていないことが多いし、南区・伏見区・久御山町など南部では晴れていたりすることもあります。
京都に住んでいると雨・雪は西山・北山の奥から流れてくるのを見ることが多いのですが、だいたいがそのまま東に流れて上賀茂・左京区北部から滋賀県方面に流れていく雲です。
中京区あたりまで影響があることが少なく、北山の雨や雪は今出川通・紫明通くらいまで行くと止んでいることが多かったりします。
京都市内で雨・雪が多いのは北区なら上賀茂より北側、上賀茂で雪が降り始めたなと思って雲ケ畑あたりに行くといきなり吹雪いていたりすることもありました。
あと嵐山も雨・雪が多いなという印象ですがそれも渡月橋の北西側から来ているように思え、上京区あたりまでは影響しません。
ちなみに、京都では「北寄りの風に乗って雪が降るときは大雪になる」と言われています。
北寄りの風とは北から吹く風のことです。
その日に雪になると京都市内全域が降雪すると言われているので、京都では雪は北から来るものだったりします。
まとめ
・感じる寒さは住環境も関係していると思う
・京都市内で雪が積もるのは年に1回~2回程度
・京都市内で雪が多いのは京都市の北側と西側
今回は「京都の冬について」書きました。
これは正確なデータに基づくものではなく、京都市内を毎日100キロ走って観察してきた中で体験したことを元に書かれています。
なので、これが正確なのかどうか自信はありません。
でも、京都に移住してきて体験してきたことの「まとめ」なので、これから京都に移住しようと考えている方には役立つかなと思います。
移住を考えている人に特に言いたいのは京都市内は北に行くほど標高が高いということです。
北に住むか、南に住むかでだいぶ住環境が変わるのが京都なのだと覚えておくと家を探す時の参考になると思います。