今回の「京都案内」は街中の「歴史的意匠建造物」を見に行って来ました。中京区に「旧平井産業(新町1888)」という非常に独特な京町家が残っています。京都は寒い時期なので、寒くてもすぐどこかで休める街中をブラブラしてみる時期です。
では、今回紹介する「旧平井産業(新町1888)」とはどんな建物なのでしょうか。
最新情報:こちらの建物は2022年時点で存在せず他の建築物に変わっています。
京都の歴史的意匠建造物「旧平井産業」とは?
京都市中京区「新町通」に、京都の歴史的意匠建造物「旧平井産業」という建物があります。
前記事の郵便ポスト「郵便差出箱一号丸形」がある場所に建っている京都の町家です。
建物は、京都の「歴史的意匠建造物」に指定されており、京都市公式サイトでは「旧平井産業」として登録されています。
ステンドグラスに紅殻の壁(ベンガラ)、屋根の上にはなぜか3体のシーサーが並んでいます。
出格子があるので京町家ですが、それにしてもかなり特徴的な建物です。
・派手なステンドガラス
・シーサーが3体
一階のステンドガラスには「クジャク」と「フルーツ」が描かれており、ローマ人っぽい女性のステンドガラスもあります。
まるで、五條楽園の「カフェー建築」そのものですが、古くは「平井産業」という京都のお店でした(カフェー建築についてはこちらを参照)
明治・大正の建築では、こういったステンドガラスをあしらった建物は珍しくはなく、その時代のセンスがこうだったということです。
それにしても興味深い建物ですが、現在はどうなっているのでしょうか。
少し前までは町家レストラン「新町1888」
かつては「京都新町荘」として新町商事が貸家にしていたのですが、京都ホテルオークラを運営する株式会社京都ホテルによって町家レストラン「新町1888」となりました。
しかし「新町1888」は2015年11月から貸し切り専用になった後、2016年7月には閉店しているので現在は建物だけが残っています。
・京都新町荘という貸家としても使われていた
・京都ホテルオークラの町家レストランだったが2016年7月に閉店
新町1888跡地(旧平井産業)
この新町1888跡地(旧平井産業)の場所ですが、御池通から新町通を下ったところにあります。
地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」から歩いて行ける距離です。
周辺になにがあるわけでもありませんが、今の時期は寒く外を歩く人も少ない時期です(観光客も少ないです)。
紅葉も終わった閑散期には、他に行く場所がないからこそ、厚着して、じっくりと街散策ができる時期でもあります。
明治・大正期の文化は和洋折衷で独特ですが、京都には他にも「歴史的意匠建造物」がありますので、寒くてもすぐどこかで休める街中をブラブラしてみるのも良いと思います。