2018年5月3日放送の『秘密のケンミンSHOW』で「ういろう」が紹介されるそうです。それなら当然ですが「京都」の話なんだよねと思っていたら「山口ういろう」と書かれていました。ういろう発祥の地である京都を「ういろうネタ」で扱わないとは、これいかに?という感じですが、そんならということで今回は「京都ういろう」である「五建ういろ」を紹介します。
ういろうは「京都ういろ・山口ういろう・名古屋ういろう」など全国にありますが、京都ういろうとはどのような和菓子なのでしょうか。
京都のういろうは安政2年(1855年)創業「五建ういろ」が発祥
突然ですが、京都の「五建ういろ」です。
東山の「五建ういろ本店」さんで販売されている和菓子のことで、いわゆる「ういろう(外郎)」と呼ばれる伝統菓子のことです。
普通「ういろう」といえば、名古屋が有名ですが、その発祥の地は「博多、京都」のいずれかであるとされています。
ういろうは今の中国が「元」の時代に、元から亡命してきた陳宗敬の息子である「陳宗奇」が京都で今の「ういろう」の元になる和菓子を献上したことに始まるとされています(室町時代)。
陳宗奇は、今の西洞院四条付近に移住し、父親である陳宗敬の官職であった「外良(ういろ)」から、住んだ場所を「外良町(ういろまち)」としたそうです。
そこで、清涼剤・不老長寿の妙薬として販売したものが、今の「ういろう」の語源だとされています。
今の和菓子としての「ういろ」は、餅米と黒砂糖で作られたもので、外見が清涼剤・不老長寿の妙薬として販売していた「外良(ういろ)」に似ていたことから、和菓子の方が「ういろ(ういろう)」と呼ばれるようになりました。
つまり、京都が「ういろう発祥の地」なわけですが、それが全国的に広まって「名古屋、山口」といった地方でも「ういろう」が有名になっています。
京都ういろ・山口ういろう・名古屋ういろう の違い
京都で「ういろう」を販売するお店で一番有名なのが、安政2年(1855年)に創業した「五建ういろ」さんですが、その時点ですでに全国的に「ういろう」という名前で同等の和菓子が存在していたようです。
「五建ういろ」創業者である谷川重蔵が、自ら作った「ういろう」を「ういろ(外良)」と呼んだのは、地方の「ういろう」と区別するためですが、陳宗奇が移住してきた西洞院四条付近にあった「外良町」に由来しています。
地方の「ういろう」と京都の「ういろ」は、見た目などは同じですが、材料に少しだけ違いがあります。
名古屋ういろう → 米粉が原材料
山口ういろう → わらび粉が原材料
名古屋土産として有名な「ういろう」と京都の「ういろ」は、材料が米粉ですが、山口の「ういろう」は材料に「わらび粉」を使うといった違いがあります。
砂糖で甘くした羊羹よりも餅に近い食感を味わえる和菓子で、味わいも甘いお餅に似ています。
「三角形」の形をした黒砂糖の「黒砂糖ういろ」が原型だと言われていますが、現在ではスティックタイプが主流です。
京都では夏越の大祓に食べる三角形のういろ「水無月」
京都の方はご存知だと思いますが、夏越の大祓(なごしのおおはらえ)で食べる「水無月(みなづき)」という和菓子があります。
これも「ういろ」です。
単に、三角形に切って「小豆」がのっているだけですが、名前が違うだけで「ういろ」のことです。
毎年6月30日に、京都の和菓子店では「水無月」が一斉に販売されます。
古くは、氷室に保存しておいた氷を切り出して、夏に口にして暑さを払うという宮中で行われていた行事に由来しています。
白い「ういろ」の生地に小豆をのせて三角形に切ったものですが、この三角形が本来の形です。
五建ういろ への行き方(アクセス方法)
さて、京都が発祥の「ういろう」は、東山の清水坂近くにある「五建ういろ」さんで購入することができます。
いわゆる「五条通」を清水坂へ向かう途中にある老舗の和菓子店です。
京都はちょうどゴールデンウィークの観光シーズンで、五条通から東大路通りは大渋滞ですが、京阪本線「清水五条駅」から清水寺に向かう途中にあるので、観光の際に立ち寄るには便利なお店です。
秘密のケンミンSHOW 2018年5月3日 予告
秘密のケンミンSHOW 2018年5月3日 予告は以下の通りです。
最強ナゴヤめし手羽先&絶賛山口ういろう&岡山美人
最強ナゴヤめし手羽先!激突!甘辛“風来坊”派vs超スパイシー“山ちゃん”派大論争▽絶賛!山口隠れた銘菓「生ういろう」本場愛知に衝撃走る▽ハレの国!岡山美人を探せ