ブラタモリ銀閣寺・東山編 @京都の絶景「東山」は花折断層の高低差で生まれた?

2018年4月21日から2回に分けて、なんと『ブラタモリ』が京都へ帰ってきます。今回の放送では京都・東山が舞台となっており、なぜ京都の風景美が東山にあるのかを調査していく回になっています。テーマは「美しきニッポンの始まりは東山にあり」で『ブラタモリ銀閣寺編』と『ブラタモリ東山編』の2回に渡って京都が紹介されます。その後には「ブラタモリ宇治編」も放送されるはずで、京都づくしの『ブラタモリ』です。今回は、タモリさんが見たはずの「銀閣寺京大グラウンド哲学の道琵琶湖疏水」を巡り、なぜそこが紹介されるのかを解説していきたいと思います。

実は・・・・『ブラタモリ銀閣寺・東山編』では、京都の秘密がたくさん紹介されるのです。

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ブラタモリ銀閣寺・東山編が放送決定


ブラタモリ銀閣寺・東山編が2018年4月21日から放送開始

ブラタモリ銀閣寺・東山編が2018年4月21日から放送開始

2018年4月21日(土曜)と28日(土曜)の2回に分けて『ブラタモリ京都編パート4』が放送されることになっています。

今回の『ブラタモリ』で紹介するのは・・・・

京都の「東山」!

東山といっても、祇園や岡崎ではなく、もっと北側の「銀閣寺・哲学の道」の東山です。

奥東山の哲学の道も紹介されるそうです

奥東山の哲学の道も紹介されるそうです

3月8日に「宇治」でタモリさんとNHKアナ林田理沙さんが目撃」されているので、宇治編は確定していたのですが、目撃情報の無かった「銀閣寺・東山編」が先に放送されることになりました。

たぶん、撮影ロケは3月6日もしくは3月9日でしょう。となると、ブラタモリ初の三日間ロケということになりそうです。

2019年5月27日 西院~山ノ内、天井川
2018年5月 京都・宇治
2018年4月28日 京都・東山
2018年4月21日 京都・銀閣寺
2017年4月15日 京都・祇園
2017年4月8日 京都・清水寺
2016年5月7日 京都・伏見
2016年4月30日 京都・嵐山
2015年1月6日 京都編(御土居)

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ブラタモリ銀閣寺編:観音殿が銀閣と呼ばれるようになった理由


『ブラタモリ銀閣寺編』のテーマは「美しきニッポンの始まりは東山にあり」

『ブラタモリ銀閣寺編』のテーマは「美しきニッポンの始まりは東山にあり」

2018年4月21日放送『ブラタモリ銀閣寺編』では「美しきニッポンの始まりは東山にあり」と予告されています。

その秘密を探るために、東山にある通称「銀閣寺」、正式には「東山慈照寺」という足利義政が建立した別荘をタモリさんが見に来たということです。

いわゆる「銀閣」と呼ばれる建物は、木造二階建ての「観音殿」という建物のことです。

金箔でおおわれた金閣と違って、木造感まるだしの建物「観音殿」ですが、なぜ「銀閣寺」と呼ばれるようになったのでしょうか。

金閣に金箔が貼られるには理由がありました

金閣に金箔が貼られるには理由がありました

Wikiによると「金閣」は創建当初から金箔で覆われていたとされていますが(現在の建物は再建)、地元では金箔を貼ることになった理由は目の前の池に映った建物が太陽で光り輝いていたから・・・・「金箔を貼ったらキレイだろう」と考えたことが理由だとされています。

銀閣も似たような話で、目の前にある池「錦鏡池(きんきょうち)」にある2つの砂盛り「銀沙灘(ぎんしゃだん)」と「向月台(こうげつだい)」が月の光を観音殿に照らして銀色に輝いていたから「銀閣」と呼ばれるようになったとされています。

これについては、別記事「鹿苑寺はどうして金閣寺と呼ばれるのか?」という記事で書いてあるのが詳しいのですが、平たく簡単に理由を書くと・・・・

舎利殿(金閣)→ 前の池(鏡湖池=きょうこち)に映る金閣が太陽の光で輝いていたから金閣
観音殿(銀閣)→ 砂盛りから反射する月明りで輝いていたから銀閣寺

という理由があるのです。

銀閣と呼ばれるのは、向月台に反射する月明かりが観音殿を光輝かせていたから

銀閣と呼ばれるのは、向月台に反射する月明かりが観音殿を光輝かせていたから

他のブログでは、ここまでなかなか書いていませんが、京都では昔から「金閣=太陽銀閣=月」と言われています。

太陽は「金」、月は「銀」というイメージで、明かりに照らされた姿が色の付いた名前になった由来だという話です。

決して見た目で名前が付いたわけではないのが「金閣・銀閣」だったのです。

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ブラタモリ銀閣寺編:日本初の四畳半「同仁斎」


日本初の四畳半「同仁斎」

日本初の四畳半「同仁斎」

さて、ブラタモリ銀閣寺編では、義政が実際に暮らしていたという「日本初の四畳半」が紹介されると予告されていました。

これは「同仁斎」という部屋のことで、銀閣とは異なる「東求堂(とうぐどう)」という建物の中にある一室のことです。

通常「同仁斎」は非公開なのですが、2018年3月15日~5月6日まで「国宝 東求堂 特別拝観」が行われています。

毎日6回、定員20名のみ案内され、拝観料が別途1000円必要です。

・毎日6回(10時、11時、12時、13時30分、14時30分、15時30分)
・一回の案内で定員20名まで
・見学時間は約30分
・未就学児童は入場不可
・拝観開始10分前までに東求堂で申し込む
・撮影禁止
国宝 東求堂の中に日本初の四畳半の部屋「同仁斎」があります

国宝 東求堂の中に日本初の四畳半の部屋「同仁斎」があります

「同仁斎」は撮影禁止なので、最初の写真(写真はがき)で雰囲気は感じ取っていただきたいと思います。

今回の『ブラタモリ』では、足利義政が実際に暮らしていたという「東求堂」にも入ったということで、映像として見るチャンスかもしれません。

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ブラタモリ銀閣寺編:借景(しゃっけい)って何?


銀閣寺には造園技法「借景(しゃっけい)」を用いた庭園があります

銀閣寺には造園技法「借景(しゃっけい)」を用いた庭園があります

今回の『ブラタモリ銀閣寺編』で扱われるテーマかどうかは分かりませんが、銀閣寺の庭園は「借景(しゃっけい)」という造園技法により作られています。

つまり、背景の山や樹木の風景をうまく使って造園する技術のことですが、まぁ普通のことなのかもしれません。

銀閣寺は「東山」と呼ばれる山の麓にありますので、必然的に「東山」の背景を借りて庭園が作られていることになります。

東求堂から見た「銀沙灘」、後ろの山は「月待山」で借景となっている

東求堂から見た「銀沙灘」、後ろの山は「月待山」で借景となっている

洗月泉の後ろも地形を利用した庭園です

洗月泉の後ろも地形を利用した庭園です

洗月泉に散らばるお金は「黒い石」に乗ると良いことがあるそうです

洗月泉に散らばるお金は「黒い石」に乗ると良いことがあるそうです

この「借景」なのですが、『ブラタモリ銀閣寺編』でも紹介されるだろうと考えています。

というのも、足利義政がなぜ東山に別荘を作ったのかという理由が、この背景の中に隠されているからです。

実はここから『ブラタモリ』らしい断層の話になるはずなのですが、予告に書かれている「京大グラウンド」へ向かった理由も、この断層に関係してくる話なのです。

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ブラタモリ銀閣寺編:足利義政が隠居した理由が「京都大学グラウンド」にある


白川疎水通にある「京大グラウンド」に足利義政の隠居の理由があるらしい

白川疎水通にある「京大グラウンド」に足利義政の隠居の理由があるらしい

2018年4月21日放送『ブラタモリ銀閣寺編』では、なぜか「京都大学グラウンド」にも訪問していると予告されていました。

足利義政が銀閣寺に隠居した理由が、京都大学グラウンドの隅っこにあるという話なのです。

これ、実は銀閣寺の借景とも関係のある話です。

銀閣寺の「相君泉(そうくんせん)」背景に石組みがある

銀閣寺の「相君泉(そうくんせん)」背景に石組みがある

ということで、話は少し戻って「銀閣寺」です。

ここには「相君泉(そうくんせん=お茶の井)と呼ばれる場所があるのですが、そこに「石組群」があります。

昭和6年に発掘されたもので「竹亭漱蘚亭(そうせんてい)」跡だとされており、西芳寺(苔寺)にある「竜淵水石組」を模したものだと言われています。

西芳寺の「竜淵水石組」は「枯山水」と呼ばれ、背後にある傾斜地の地形を使った枯山水形式の石組みです。

足利義政は、なぜこれを作ったのか?

それは分かりかねますが、背後の「月待山」を借景(しゃっけい)とした庭園は、なんとなく・・・・

断層にも見えませんでしょうか?

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ブラタモリ銀閣寺編:京大グラウンドの花折断層による断層崖


東山にある花折断層の隆起で出来た階段状の風景

東山にある花折断層の隆起で出来た階段状の風景

実は京都の「東山」というのは、大規模な活断層によって出来た隆起なのです。

その活断層というのが「花折断層(はなおりだんそう)」という、総延長50kmにも及ぶ長い活断層で、2500年ほど前に出来たものだとされ、縄文時代には存在していたようです。

大文字山や比叡山の京都盆地側に、この「花折断層」が存在しており、断層が隆起することで断層崖が発生、これが東山の高低差を生み出したとされています。

京都大学グラウンドにある断層崖

京都大学グラウンドにある断層崖

この花折断層による断層崖が京大グラウンドにあるのです。

ブラタモリ銀閣寺・東山編』の予告で「銀閣寺が隠居場所になった秘密が京都大学グラウンドにある」と書かれていましたが、足利義政が東山に隠居場所を求めたのは、この断層崖による地形に魅了されたからなのではないかという推察を紹介すると思われます。

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ブラタモリ東山編:花折断層による断層崖が東山の絶景を生み出した


京都の東山は「高低差だらけ」の場所で、住宅の境界にも崖があります

京都の東山は「高低差だらけ」の場所で、住宅の境界にも崖があります

さて、たぶん京大グラウンドを紹介して『ブラタモリ銀閣寺編』が終わると思われるのですが、続編の2018年4月28日放送『ブラタモリ東山編』では、琵琶湖疏水・哲学の道を歩いて、この断層崖の続きを見るはずです。

東山を歩くと、このエリアが小高くなっているのが分かり、住宅と住宅の間にも高低差があるのを見ることができます。

この高低差は銀閣寺参道のすぐ南に入った住宅地にあるのですが(地図)、これを絶対にタモリさんは見ているはずです。

今回の『ブラタモリ銀閣寺・東山編』のテーマである「美しきニッポンの始まりは東山にあり」というのは、この東山にある高低差のことです。

そして、京都盆地を眺めるように少し高台にある東山は、前述の花折断層によって作られたのです。

大文字山から見た東山、花折断層による断層崖が見えます

大文字山から見た東山、花折断層による断層崖が見えます

これを体験できるのが「大文字山」で、タモリさん達も大文字山を登頂したかもしれません。

大文字山から見た東山では、花折断層による断層崖を垣間見ることができます。

ここから見る景色は京都を一望できるので、外国人にも人気の観光スポットになっています。

銀閣寺参道を入らず左へ行くと「八神社」があるので、それを右折すると大文字山登山口です

銀閣寺参道を入らず左へ行くと「八神社」があるので、それを右折すると大文字山登山口です

ちなみに、この「大文字山」へ登るルートなのですが、銀閣寺手前で左折すると「八神社」というのがあります。

そこを道なりに右へ行くと登山口です。

山頂までは徒歩で30分ほどありますが、登山道が整備されているので登りやすい道です。

ただ、かなり傾斜がありますので、ものすごく疲れます。

京都府京都市左京区銀閣寺町11

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ブラタモリ東山編:琵琶湖疏水を通って植彌加藤造園へ


銀閣寺から歩いて琵琶湖疏水へ

銀閣寺から歩いて琵琶湖疏水へ

さて『ブラタモリ東山編』では「琵琶湖疏水」も歩いており、そこから哲学の道近くにある「植彌加藤造園」さんへ行っているのが判明しています。

予告では「大文字山が和風庭園・枯山水の誕生に関わっている」とあり、タモリさんが枯山水づくりを体験するために「ガイドブックにのっていない美しい庭園」などを回ったとあります。

この枯山水づくりを体験したのが「植彌加藤造園」さんです。

さて、ではなぜタモリさんは琵琶湖疏水も見に行ったのでしょうか。

それは、たぶん琵琶湖疏水の秘密を見に行ったのだと思います。

琵琶湖疏水は南から北へ高い方へ流れる不思議な川なのです

琵琶湖疏水は南から北へ高い方へ流れる不思議な川なのです

実は、この琵琶湖疏水というは「南から北へ高い方へ流れる不思議な川」だったのです。

京都は北の高い方から南へ「鴨川」のように流れる川ばかりなのですが、哲学の道に沿って流れる「琵琶湖疎水」は高い方へ流れているのです。

これ断層の高低差をうまく活用することで作られた流れで、この秘密はまず紹介されると思われます。

なお、この話は以前から何度か紹介している京都ネタですが、この琵琶湖疏水の秘密を書いているのは本ブログくらいだと思います。

京都府京都市左京区鹿ケ谷西寺ノ前町45
URL:http://ueyakato.jp/

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ブラタモリ銀閣寺・東山編 まとめ


ブラタモリ銀閣寺・東山編、放送が楽しみです

ブラタモリ銀閣寺・東山編、放送が楽しみです

ということで『ブラタモリ銀閣寺・東山編』で紹介されそうな場所を網羅してみました。

・銀閣寺にある日本初の四畳半は「同仁斎」のこと
・京都大学のグラウンドには花折断層によって出来た高低差(断層崖)がある
・銀閣寺の借景は断層を利用している
・足利義政が東山に別荘を作ったのは断層に魅了されたから
・枯山水誕生の秘密が大文字山にもある?
・琵琶湖疏水は高低差を使って高い方へ流れている
・枯山水を体験しに植彌加藤造園さんへ行っている

ポイントは「活断層」で、いかにも『ブラタモリ』らしい話ですが、東山を形成している「花折断層」によって京都の風景は作られており、日本の風景美は断層によって生まれたといっても過言ではありません。

これらの場所が2018年4月21日(土曜)と28日(土曜)の2回に分けて『ブラタモリ銀閣寺編・東山編」で紹介されることになります。

この『ブラタモリ銀閣寺・東山編』、かなり面白い回になると思いますので期待大です。