今ではなかなか見かけない昔のキュウリ「四葉きゅうり」をもらいました。トゲ(イボ)が多い四川キュウリの先祖にあたる胡瓜で、昔よく売られていたのはこの品種です。「四葉」と書いて「すうよう」と読むように元は中国が原産で、戦時中に日本に輸入されて広まりました。
では、この昔はよく見た「四葉きゅうり」は、なぜ今は売られなくなったのでしょうか。
今ではなかなか見かけない「四葉きゅうり」
今回紹介する「京都の野菜」は、四葉きゅうり(すうようキュウリ)です。
といっても京都だけのものでなく、昔はよく売られていた懐かしいキュウリで、今では見かけることがない野菜です。
特徴的なのは表面の「トゲ(イボ)」
そういえば、昔のキュウリってトゲトゲが多くて、それを手のひらで擦って取ってから食べたりしたものです。
四葉きゅうり のトゲ
上の写真が「四葉きゅうり」のトゲ(イボ)です。
表面に白い点が見えますが、この部分が「トゲ(イボ)」になります。
白いのは「ブルーム」という脂質で、野菜や果物は自分を守るために表面に「ブルーム」を出して水分の蒸発や病原菌の侵入を防ぐのです。
そのため、このブルームがあることが新鮮な証拠と言えるのです。
話はそれましたが、トゲ(イボ)があるキュウリは今では敬遠されてしまっています。
なぜなら、出荷で移送される間にトゲ(イボ)が取れてしまって、そこから水分が蒸発したり、野菜が腐り始めたりするので「トゲ(イボ)」の存在が敬遠されてしまったからです。
四葉きゅうり はバリバリした食感が特徴
では「四葉きゅうり」は、今のキュウリと比較してどんな味や食感がするのでしょうか。
最近のキュウリはパキッと折れ、シャキシャキとかポキポキとした食感が特徴です。
この「四葉きゅうり」は、やや繊維質ですぐには折れず、バキバキとした食感が特徴のキュウリでした。
キュウリ臭さはあまりなく、新鮮だからか水分が多く、ほんのり甘味があります。
ですが食べているうちに、やや苦味を感じるキュウリで、昔のキュウリはこんなんだったなぁと思いながら食べました。
四葉きゅうり まとめ
四葉系はトゲ(イボ)が多めなのが特徴です。
見た目はイボの多い「四川きゅうり」に似ていますが、「四川きゅうり」は「四葉きゅうり」を品種改良したものです。
最近のキュウリはトゲ(イボ)が少ない品種が好まれており、最近は見かけることがない幻の胡瓜と言えるでしょう。
・トゲ(イボ)が多い
・繊維質でバリバリした食感
・やや苦味がある
「四葉きゅうり」は中国が原産で、戦時中に韓国経由で日本に輸入されてきたそうです。