京都・福知山のB級グルメ「ゴム焼きそば」を食べてきました。福知山限定で福知山でしか食べることができないご当地焼きそばのことで「福知山のB級グルメ ゴム焼きそば」としてローカルテレビなどでも紹介されている焼きそばです。「ゴム焼きそば」は食感がまるでゴムみたいな焼きそばなんです。
今回の「京都案内」は、この「ゴム焼きそば」の紹介です。
京都・福知山のB級グルメ「ゴム焼きそば」を食べてきた
今回は京都・福知山のB級グルメ「ゴム焼きそば」を食べてきましたので紹介します。
世の中にはB級グルメとして「ご当地焼きそば」を売り出している所は多いのですが、京都ではそういう「B級グルメ」自体が珍しい存在です。
しかし、京都にもご当地グルメでB級グルメがあるのです。
それが・・・・
福知山名物 ゴム焼きそば
です。
食べた感想が「まるでゴムみたい」というビックリな焼きそばですが、この「ゴム焼きそば」とはどんな焼きそばなのでしょうか?
ゴム焼きそば について
「ゴムやきそば」というのは京都府福知山市で「B級グルメ」として売り出しているご当地やきそばのことです。
「B級グルメ ゴムやきそば協議会」というのがあって、現時点で福知山市に6店舗ほどの認証店が存在しています。
ただし、その定義はユルくて、お店によって内容が異なっていたり、味も大きく違います。
価格はおよそ650円で販売している所がほとんどですが、550円という値段のお店もあります。
福知山でしか食べることができないという「ご当地限定グルメ」ですが・・・・
大きな特徴があって「麺がゴムみたい」というのは、どこのお店も共通です。
・値段は550円~650円程度
・麺がゴムみたいな焼きそば
・お店によっては味や内容が異なる(麺がゴムみたいなのは一緒)
ゴム焼きそばの有名店「お好み焼き ふじ」
今回は、ゴム焼きそばの有名店「お好み焼き ふじ」さんへ行って来ました。
「お好み焼き ふじ」さんの暖簾には「おかえり」の文字が書かれており、中では愛嬌のある女将(藤本加代子さん)がひとりで切り盛りしていました。
「お好み焼き ふじ」さんはJR福知山駅の北口から徒歩10分くらいの場所にある「うす焼き(お好み焼き)」と「焼きそば」が有名で、この界隈では最もメディアで紹介されているお店です。
店内はカウンターのみで、中央にはお好み焼きの鉄板を前に女将さんが調理しているというお店です。
席数はカウンターに6席程度と決して広くはありませんが、窮屈なお店でもありませんでした。
焼きそば38年ほど前からメニュー化されているということで、メニューには「焼きそば 550円」と書かれています。
メニューはほとんどが500円以下の価格設定になっています。
名物「うす焼き」は480円程度で食べることができるようになっていました。
今回食べる「ゴム焼きそば」は550円と福知山平均価格より100円ほど安くなっています。
あつ焼き 580円~850円
目玉焼 250円
野菜いため 500円
焼きそば 550円
ホルモン焼きうどん 680円
最初行った時には「焼きそば」としか書かれていないので戸惑うかもしれませんが、これが「ゴム焼きそば」のことです。
ゴム焼きそばの調理風景
注文すると、カウンターの目の前で女将さんが「ゴム焼きそば」を焼き始めます。
愛嬌のある方なので話しかけても気さくに返してくれて、壁に貼ってある著名人のサイン色紙の話などをしてくださいました。
12月12日にウド鈴木さんが来たという話も教えてもらいました。
まずは麺を炒めていきます。
麺は「二度蒸し(深蒸し)」の太麺で、福知山の製麺所「高見製麺」さんのものです。
中華麺を蒸したものが「焼きそば麺」として使われるのですが、二度蒸しすると麺は薄茶色の麺になります。
麺に色がついているので「味付き?」と思うかもしれませんが、この段階では麺に味はありません。
鉄板では「麺、キャベツ、豚肉」が一緒に炒められ、野菜がしんなりするまで何度もひっくり返しされて焼かれていきます。
この段階で、麺の表面は少しカリッとするくらいまで炒められるのですが、長さも少し短くしていきます。
麺は低加水でコシのある強い麺を使っており、少し時間をかけて炒めているようでした。
上の写真は「薄焼き」です。
メニューには「厚焼き」もあるのですが、違いは「薄焼き=京都風」で「厚焼き=大阪風」という大きな違いがあります。
京都のお好み焼きは生地と具材を混ぜないで鉄板で焼くのですが、大阪では生地と具材を混ぜてから一緒に鉄板で焼く違いがあります。
・生地と具材を混ぜてから一緒に焼く、生地は厚くなる(大阪風)
ゴム焼きそばは少し時間をかけて焼き上げていきます。
上の写真は少ししんなりしてきた麺で、キャベツもよい感じにやわらかくなっています。
そろそろ出来上がりそうです。
麺がしんなりしてきたら、ソースかけて味付けしていきます。
ソースの中身を女将さんに聞いたら「いろいろ」と言っていたので、たぶん内緒の配合です。
焼きそばのソースはお店によってはお出汁なんかも使うので、その店独特の味わいになる重要な要素のひとつです。
ゴム焼きそば 実食レビュー
ゴム焼きそばは注文から10分かからないくらいで完成しました。
紅ショウガと青海苔をトッピングして、お皿に移して出来上がりです。
よく見ると、麺の表面が少しこんがりしており、ソースの色で深蒸し麺がさらに茶色くなって美味しそうな見た目になっています。
食べると、かなり美味しい焼きそばで、これなら人気が出るなと思いました。
麺はコシがあって、噛むと弾力を感じます。
若干、カリカリ感があって他の地域の焼きそばよりも麺の個性がとても強く出ている焼きそばです。
味付けは、少し甘味を感じるソースで濃いめの味付けになっていました。
富士宮焼きそばよりも甘く濃いなと思いながら食べたのですが、個人的には「ゴム焼きそば」の方が好みの味わいだと感じました。
・ソースは少し甘め
・味付けは濃いめ
・麺の表面は少しコンガリ焦げており歯ごたえがある
なぜ「ゴム焼きそば」と呼ばれるのか
では、なぜ「ゴム焼きそば」と呼ばれるようになったのでしょうか?
これまでの紹介を見ると分かると思いますが、二度蒸しされた麺はコシが強く、見た目も薄茶色で「ゴム」のような見た目だからです。
焼きそばの麺は「広東省で食べられている麺」で、茹でないで蒸すので「かんすい」が焦げて色が茶色く、水分が少ないのでコシと弾力が強くなります。これが、ゴムみたいな見た目と食感の秘密です。
でも食べると全然違和感がなく、美味しい焼きそばとして成立しているのです。
見た目は「B級グルメ」ですが、味は一流といったところでしょうか。
・茹でないで蒸すので低加水でコシと弾力がある
・蒸すことで「かんすい」が焦げて茶色い麺になる
・国産豚バラ肉、広東麺が使われる
・野菜は「もやし」もしくは「キャベツ」が使われているが店によって異なる
・厚さが1cm以上の鉄板で焼く
ゴム焼きそば 発祥のお店はどこ?
では、ゴム焼きそば発祥のお店はどこなのでしょうか?
今回訪問した「お好み焼ふじ」さんは、テレビなどのメディアでよく紹介されており有名ですが、元祖は福知山にある「神戸焼」さんというお店です。
こちらでは「豚肉、モヤシ」だけのトッピングで、同じく二度蒸しの麺で「近畿食品(兵庫県丹波市)」のものを使っていましたが、現在は「高見製麺所」の麺を使っています。
今回は、営業が夜だけなので時間的に訪問できませんでしたが、こちらの先代(永井孝三郎さん)が初めて「二度蒸し麺で焼きそばを作った」ことから、福知山ではゴムのような食感の焼きそばが広まりました。
今は娘(杉田絹子さん)が女将さんをしています。
著名人も食べている「ゴム焼きそば」
今回訪問した「お好み焼き ふじ」さんはメディアで多く紹介されていると書きましたが、店内には著名人のサイン色紙が多く飾られています。
今月では、12月12日にウド鈴木さんが『ウドちゃんの旅してゴメン(2018年1月放送)』のために訪問しています。
また、12月14日放送『ココイロ』でも紹介されることになっています。
・三田村邦彦さん(2017年夏訪問)
・三宅裕司さん
・ウド鈴木さん(2017年12月12日訪問)
・おはよう朝日です
・ウドちゃんの旅してゴメン(2018年1月放送)
・ココイロ(2017年12月14日放送)
・三宅裕司のふるさと探訪
・ほんわかテレビ
お好み焼ふじ 基本情報と行き方
では、今回訪問した「お好み焼ふじ」さんの場所や行き方などを紹介します。
分かりやすい行き方は、JR山陰本線「福知山駅」北口で外に出て、目の前の「けやき通り」というメインストリートを歩いていく行き方です。
4筋目で「広小路・新広小路通り」に出るのですが「福知山郵便局」の交差点を左折です。
歩いて2筋目の左に見える細い道を曲がればスグ目の前にあります。
自転車・バイクは停められますが、駐車場はありませんので「福知山駅」の近くのコインパーキングを使ってください。
営業時間:12時~14時、17時~20時(L.O.30分前)
定休日:日曜
ゴム焼きそばを食べられる福知山のお店
今回紹介した「お好み焼きふじ」以外にも、福知山でゴム焼きそばを提供しているお店はあります。
福知山駅北口出てすぐ右手の「丹波 粉もの屋」さんは価格が650円で、トッピングも独特です。