京都には謎の珍グルメ「エレベーター」という料理があります。かつて、川端三条にあった焼き鳥店「万長酒場」さんのメニューにあった料理で、油揚げを焼いたものに大根おろしを盛りつけたもののことです。揚げたものにおろし(下ろし)をのせるから「エレベーター」と呼ばれるようになりました。
京都の珍グルメ「おいしいエレベーター」とは?
あまり知られていませんが、京都には謎の珍グルメがあります。
10年ほど前に話題になった料理で、京都の先斗町エリアで食べられていた・・・・
エレベーター(料理名)
です。
京都の珍グルメ「エレベーター」は実際に存在していたもので、今から10年ほど前まで先斗町に近い川端三条にあった焼き鳥店「万長酒場」さんで食べることができた居酒屋メニューです。
店頭には「おいしいエレベーター 450円(税別)」と貼紙がされており、それが2010年2月10日放送の『ナニコレ珍百景』で紹介されたこともあります。
では、この「エレベーター」という料理はどのような料理なのでしょうか。
実は油揚げを焼いたものに大根おろしを盛りつけた京都の酒のおつまみのことなんです。
おいしいエレベーターは「油揚げの大根おろしのせ」のこと
この京都の珍グルメ「おいしいエレベーター」というのは、油揚げを焼いたものに大根おろしを盛りつけたお料理のことです。
京都の人は油揚げを昔から好んで食べることが多く、京うどんなどにも刻んだ油揚げが入ったものがあったりします。
油揚げの大根おろしのせは、焼いて焦げ目を付けた油揚げに大根おろしと九条ネギを盛ったもので、醤油などをかけて食べる「お酒のおつまみ」のことなんです。
まぁ、いかにも京都人が好きそうなお料理ですが、なんでこれが「エレベーター」なのでしょうか?
実はこれダジャレで「油揚げ=上げる」と「大根おろし=下ろす」で、上げて下ろすものといえば・・・・
エレベーター
というのが名前の由来です。
油揚げの大根おろしのせ が「エレベーター」と呼ばれる理由
この「エレベーター」に使われているのは「油揚げ」と「大根おろし」です。
油揚げは「上がる」で、大根おろしは「下ろす」ということなので、上げて下ろすものといえば「エレベーター」だよねという京都人のユーモアなのです。
そのため、この「油揚げの大根おろしのせ」が「エレベーター」と呼ばれるようになったという話なんです。
これ寿司屋でシャコを「ガレージ」って注文する笑い話と似てますよね。
ちなみに「油揚げ」は関西では「うす揚げ」と呼ばれています。
京都では「京揚げ」というのもあって、油揚げよりも少し厚みのあるものが好まれています。
京揚げの場合、中に少し白い豆腐部分が残っているのですが、それで作る方が京都人好みの味になるかと思います。
京都以外で京揚げは入手しづらいと思いますので、厚揚げで作ってみるのも良いでしょう。
上の写真は「エレベーターの厚揚げバージョン」で、ポン酢などをかけて食べるとなかなかの美味しさですよ。
焼き鳥店「万長酒場」は現在実在しません
2020年8月9日放送の『ナニコレ珍百景』で、川端三条上ルにある焼き鳥店「万長酒場」さんのメニュー「おいしいエレベーター」が紹介されました。
しかし、実際には2013年頃にはこのお店は閉業しており、現在は上の写真のようにお店の建物自体がなくなって駐車場になっています。
放送を見て、このメニューを見に行こうかと思っている方がいらっしゃると思いますが、お店は現在は実在しませんのでご注意ください。