大阪府摂津市の幻の伝統野菜「鳥飼なす(とりかいなす)」を入手できましたので実食レビューしたいと思います。「鳥飼なす」は昭和初期まで摂津市の鳥飼で栽培されていた特産品で、賀茂なすに似た形の丸いずんぐりしたナスです。今は生産量が少なく、鳥飼なす保存会が毎年少しだけ生産しているだけです。
今回はこの「鳥飼なす」を大阪・大日にある産直「よってって」で入手するまでのドキュメンタリー記事です。
鳥飼なす(とりかいなす)が『満天☆青空レストラン』で紹介

これが大阪・摂津の伝統野菜「鳥飼茄子」の実物!
生産量が少なく、希少野菜と言われる大阪の伝統野菜「鳥飼なす(とりかいなす)」が、人気テレビ番組『満天☆青空レストラン』で紹介されるようです。
宮川大輔さんとゲストの菊池風磨さん(Sexy Zone)が、大阪府摂津市「鳥飼地区」に鳥飼茄子の取材に来たことが分かるインスタグラムが2018年8月5日に投稿されています。
宮川大輔さんが持っている茄子のおみくじは「藤森神社(摂津市)」のもので、鳥飼なすが栽培されている鳥飼地区にある神社さんです。
ということは『満天☆青空レストラン』で・・・・
鳥飼茄子
が紹介されるのは「まず間違いない」と言えるでしょう。
伝統野菜「鳥飼なす」について

摂津市の畑で栽培されている「鳥飼茄子」
「鳥飼なす」は大阪府摂津市の特産品であるナスのことで、賀茂なす(京都)と同じような丸くずんぐりしたナスです。
ネット情報では(2018年8月15日現在)、その「栽培されている場所」や「販売されている場所」などの情報は一切なくて、入手困難野菜としてのみ紹介されています。
ということで「お墨付き!」では、現地にリサーチャーの「ノーディレイ」を急行させ、その実態や販売場所について調査させることにしました。
特に、野菜についてはノーディレイが一番得意とする分野だからです。
すると、彼は摂津市まで行って・・・・
入手困難と言われる「鳥飼茄子(とりかいなす)」を持って帰ってきたのです!

持って帰って来た「鳥飼茄子」実はある場所で販売されているのです
いったい、どのようにして入手したのか?
栽培場所はどこなのか?
鳥飼茄子を販売しているのは「とある産直」などなど・・・・
この記事は、希少価値の高い「鳥飼なす」を入手するまでのドキュメンタリー記事です。
・丸くずんぐりしたナス
・賀茂なすに似ている
・皮は柔らかく、実がしっかりしている
・煮崩れしないので煮物に向いている
・人気が高く、生産量が少ないので入手困難野菜と言われる
・値段は1個150円~700円
・江戸時代から特産品として販売されてきた
・昭和初期に他の品種が作られるようになり生産量が激減
・専門に栽培している農家は1軒
・保存会の畑でも栽培されている
鳥飼なす 保存畑は鳥飼八防にある

鳥飼なすを求めて大阪府摂津市鳥飼八防へやって来ました
鳥飼なすが栽培されているのは「鳥飼八防」という場所です。
鳥飼の読み方は「とりがい、とりかい」で、元の漢字は「鳥養」で「とりかい」と読みます。
古文書「延喜式(927年)」によれば、当時「牧」と呼ばれた牧場は、主に引き牛や乗馬などに使われる馬牛をを飼育する場所で、そのひとつが現在の摂津市鳥飼(西部)から高槻市まで存在していたとされます。
その鳥飼で江戸時代には特産品にまでなっていた野菜が「鳥飼茄子」です。

鳥飼八防の「鳥飼茄子」保存畑
まず向かったのは鳥飼八防の「鳥飼なす」保存畑でした。
こちらの畑は、摂津市の農業振興課が管理しており、毎年5月頃から苗を植えて「鳥飼なす」を供給しています。
収穫された「鳥飼なす」は、摂津市の小学校給食で使用されたり、一部は販売されるなどしています。

保存畑の「鳥飼茄子」、今年は大雨の影響でサイズは小ぶりです
2018年は大雨の影響で小ぶりなものが多いようでしたが、幻のナスとも呼ばれる「鳥飼なす」がたくさん栽培されていました。
では・・・・
鳥飼なすはどこで購入することが可能なのでしょうか?
すると「ノーディレイ」はこう言い出したのです・・・・
ノーディレイ 「天候不順で不作の時こそ入手チャンスなんですよ」
ん? これはどういうことなのでしょうか。

ざっと200株ほどの鳥飼茄子、入手するのは困難そうです
保存畑にある鳥飼ナスは、ざっと見て200株ほどです。
随時収穫していくにしても、一度に多くの数は確保できませんし、料理店の予約注文も入っていることでしょう。
しかし、天候不順で不作の時こそ大きさの関係で「料理店では使えない野菜」が一般に出回る可能性が高いというのが経験上分かっています。
ともかく、まずは摂津市役所の農業振興課へ訪ねて聞いてみる方が良さそうということで、摂津市役所へと向かうことにしました。
摂津市役所の農業振興課で鳥飼茄子の販売場所について聞いてみた

摂津市役所、ここの4階にあるのが鳥飼茄子を管理する「農業振興課」
ということで、鳥飼なすについて聞くために「摂津市役所」へとやってきました。
ここの4階にある「農業振興課」が鳥飼なすを管理しているということなので、現時点で購入できる場所を教えてもらうためにやってきたわけです。
はたして「鳥飼なす」は入手可能なのでしょうか?

摂津市役所・産業振興課で鳥飼茄子を販売する店を確認!
早速、担当の方に鳥飼なすの販売所を聞いたところ・・・・
鳥飼茄子担当 「大日のお店で数日前に入荷しているのでまだあるかもしれません」
とのことでした。
担当の方が随分と親切で、そのお店に電話確認を入れてくださったりしたのですが、おかげで幻の「鳥飼なす」が入手可能であることがわかりました。
鳥飼なす は産直市場「よってって」で売っている

産直市場「よってって」に幻のナス「鳥飼茄子」があるらしい
ということで、摂津市役所から車で5分くらいの大日(だいにち)にある「Bears(ベアーズ)」へとやってきました。
こちらは、大日のイオンから近い所にあるショッピングセンターです。
ここに「産直市場 よってって」という地元野菜を売る販売店があって、そこで「鳥飼なす」が売られていると摂津市役所で聞いてやって来たわけです。

Bears内にある「産直市場 よってって」
この「産直市場 よってって」ですが、ミニスーパー規模のお店で、店頭には地元の野菜などがたくさん並んでいるお店です。
乳製品やお菓子などの加工品などもあって、道の駅にある産直と同じ感じのお店でした。
では、お目当ての「鳥飼なす」は売られているのでしょうか?
いやいや「幻のなす」と言われ、生産量が少ない希少なナスが、そんなに簡単に入手できるわけが・・・・・

ありました!鳥飼茄子が!
ありました!
それも結構な個数がワゴンにのって売られています。
お値段は150円で、袋に1個~2個入っていました。

1個もしくは2個入った袋、どれでも150円で売られている「鳥飼茄子」
天候不順のため、あまり大きな茄子ではありませんが、ひと袋150円と(予想していたより)安い値段で販売されていました。
袋によっては1個、場合によっては2個と入っている個数にバラツキがあるのですが、たぶん形やサイズなどで個数が違うのかもしれません。
見た感じでは、どれもそれなりの大きさで、2個入っているからといって品質に問題があるようには思えませんでした。

確かに摂津市産「鳥飼なす」と書かれています
ラベルには、確かに摂津市産「鳥飼なす」と書かれており、生産者は「渡邉勝彦」さんという方とのことです(わたなべふぁーむ)。
前述しましたが、2018年8月15日時点で「鳥飼なす」を販売しているお店の情報はネット上にはありません。
現地まで行って、生産者に直接聞いたからこそ幻の「鳥飼なす」を見つけることができたのです。
※今のところ「鳥飼なす」販売店情報を掲載しているのは本ブログ「お墨付き!」だけ。
鳥飼茄子はどんな味で、どんな料理に向いている?

幻の伝統野菜「鳥飼茄子」
では、この幻の伝統野菜「鳥飼なすはどのような味」がするのでしょうか。
味はもちろんナスですが「見た目ソックリな賀茂なすより柔らかい」食感のナスでした。
「賀茂なす」は皮が厚く実がシッカリしているのですが、「鳥飼なす」は皮は少し柔らかくて実がややシッカリとした肉質のナスです。
八百屋さんに聞いたところ「京都の賀茂ナスと泉州ナス(水なす)をかけ合わせたのが鳥飼ナスみたいです」と言っていたのですが、確かにそういう食感のナスでした。
料理は実がシッカリしているので「油炒め」などが向いていると思いました。
通販で「鳥飼なす」は入手可能なのか?
では、通販で「鳥飼なす」は入手可能なのでしょうか?
現状では「鳥飼なす」の通販は存在していないのですが、「大阪府 河内長野市 ふるさと納税」で入手が可能かもしれません。
というのも「季節の野菜詰めあわせ」という返礼品に「鳥飼なす」の記載があるからです。
もちろん、季節ものなので必ず「鳥飼なす」が含まれるという保証はありませんので、その点はご留意ください。
幻の伝統野菜「鳥飼茄子」まとめ

皮はそんなに厚みがないので食べやすいナスでした
ということで、今回は大阪・摂津市の伝統野菜「鳥飼茄子」についての記事でした。
『満天☆青空レストラン』でも紹介されるはずなので、もし今のうちに「鳥飼なす」を入手したいのであれば、大日の「Bears(ベアーズ)」まで行ってみると良いでしょう。
9月頃まで収穫が続くということなので、まだこれから店頭に並ぶ可能性があります。
もちろん、野菜なので入荷日は一定ではありません。なので、行ったら必ず入手できるものでもありません。
生産量が少なく「幻のなす」とも呼ばれているので、事前に問い合わせてから行く方が良いかもしれませんね。
・昭和初期まで特産品だったが現在は生産量が少ない
・そのため「幻のナス」とも呼ばれている
・ネットでは栽培場所や販売場所の詳細情報がない
・栽培は鳥飼八防で行われている
・大日のショッピングセンター「ベアーズ」内にある「よってって」で入手可能
・値段は1個150円程度
・通販の場合は「大阪府 河内長野市 ふるさと納税
・皮はさほど厚くない
・実がシッカリしているが「賀茂なす」より柔らかい
・賀茂なすと泉州なす(水なす)をかけ合わせたものらしい
「満天☆青空レストラン」で紹介された食材やお店の場所などを確認しています。地元の知られざる名所を開拓し、それを参考に観光開発や起業が行いやすくすることが目的です。地元経済への貢献も目標となっています。起業家や行政担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
※本ブログは非商業系であるため、お店には客として訪問しています(業者ではありませんので掲載費用の徴収や商品販売の勧誘などは一切していません)。内容も客としての視点でのみ書かれたものです。
※紹介したいお店は「美味しいお店」ではなく「気持ちよく食事ができるお店」です。お客様に対して失礼な対応があるお店は記事掲載後でも削除しています。
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記事を書いている人
記事を書いている人は飲食新店調査やグルメ実食レビューに定評のある「ノーディレイ(@nodelayworks)」により書かれています。1970年東京生まれ東京育ち・早稲田卒・学生時代から食べ歩きをしつつ上場企業などで新規事業開発課長・システムエンジニアを経験して退職。京都で第二の人生を送ることを決意して移住。記事にした新店情報は2600件以上あります。お問い合わせ方法はこちらのページを参照してください。