2018年6月19日放送『この差って何ですか?』で「ミニトマトとプチトマトの差」が紹介されることになっています。トマトって驚くほど品種の量があって、製法などで呼び方も違ったりします。「ミニトマト、プチトマト、フルーツトマト」といった違いがあるのです。
また、品種によってはカラフルなトマトがあったり、最近では「セラミック養液トマト」なんてのもあったりするんです。
トマト、ミニトマト、プチトマト、フルーツトマトの違いって何?
2018年6月19日放送『この差って何ですか?』で「ミニトマトとプチトマトの差」が話題になります。
「フルーツトマト」というのもありますが(これは明確に区別している八百屋さんが多い)、ミニトマトとプチトマトでは「言い方が違う」という認識のお店がほとんどです。
・ミニトマト
・プチトマト
・フルーツトマト
一般的には、上記のような言い方の違いがあって、呼び方も統一されていないというか、明確な区別もされていないことがあります。
では、これらの違いって何なのでしょうか。
トマトの分類方法
まず、トマトというのは、単純に大きさの分類で呼び方が変わってきます。
普通のトマトは直径5~6センチ、大きければ10センチくらいの大きさがありますが、これを「大玉」と呼びます。
少し小さいものは「中玉(ミディトマト)」という分類になっています。
さらに小さいものが「ミニトマト、プチトマト」と呼ばれるもので、サイズはピンポン玉サイズくらいです。
・中玉(ミディトマト)
・ミニトマト(プチトマト)
・マイクロトマト
上から順にサイズが小さくなっていきます。
時代によって呼び方も違っており、市場に「ミディトマト(ミディアムトマト)」があった時代には、それを「ミニトマト」とも呼んでいました。
現在では「大玉、中玉(ミディトマト)、ミニトマト、マイクロトマト」という表記が一般的です。
単純にこれは品種や栽培方法で、トマトの大きさが異なっているのですが、野菜は大きさで区分されることがほとんどなので、現在では上記のような区分となっています。
ミニトマトとプチトマトの違い
この「ミニトマト」という呼称なのですが、一部では「プチトマト」という呼び方もあります。
これは単純に品種の違いで呼び方が異なっているだけです。
例えば「マイクロトマト」は直径1センチ未満のトマトのことですが、本来は愛知県で偶然できた品種のことです。
「プチトマト」も同じで、ミニトマトを「プチトマト」という品種として販売していたからですが、今では「ミニトマト」という呼び方が一般的になっています。
なので「ミニトマトとプチトマトで明確な違いがある」とは言えないわけで、2018年6月19日放送『この差って何ですか?』で「明確な違いがある」としているのにはやや違和感があります。
トマトの原種は小さいチェリートマト
本来のトマト原種は小さいトマトで、品種改良が進んで大きいトマトになっていきました。
また、ミニトマトブームもあって、ミニトマトの品種も多くなっています。
本来、小さいトマトは英語で「チェリートマト」と呼ぶのですが、大航海時代にコロンブスが南米メキシコからスペインに小さいトマトを持ち帰ったのが最初です。
ミニトマトとプチトマトの違いというのは、基本的には呼び方の違いであって、正しく呼ぶのであれば「チェリートマト」が正確というべきでしょうか。
ミニトマトとフルーツトマトの違い
では「フルーツトマト」とは何なのでしょうか。
これは栽培方法によって糖度を高めたトマトの総称であって品種ではありません。
フルーツのように甘いという意味で「フルーツトマト」と呼ばれるようになりました。
なので、サイズによってではなく「糖度」によって「フルーツトマト」として販売していることがあるわけです。
栽培方法としては、水を極限まで与えずにサイズを小さく、実に味を凝縮させたりします(ストレス栽培)。
また、苺と同じように肥料に魚粉を使ったりする場合もあります。
フルーツトマトは、イタリアのトマト栽培を参考にしたり、苺の栽培方法を参考にして試行錯誤して作られているのですが、フルーツトマトは糖度を高めるために努力した結果の産物だというのが適切でしょう。
ミニトマトとフルーツトマトは見た目が異なる
ただし、ミニトマトとフルーツトマトは「見た目が異なる」ので区別は付きやすいと思います。
・フルーツトマト(鮮烈な赤色の見た目)
フルーツトマトはトマトにストレスを与えて甘くする栽培方法なので、トマトは種子を残そうと努力するのですが、そのため皮が厚くなったりはします。
そういう違いはあるのですが、いろいろと見ていると赤みの強いトマトが多いようです。
ただし、経験上では「食べて確認」するのが一番だと思います。
カラフルなミニトマトもある
色合いもトマトの品種で異なるので、正確には見た目だけでは味は判断できません。
上の写真は「あまえぎみ」という品種のトマトで、同じ品種で8色もあったりします。
フルーツトマトの分類ではなく「ミニトマト」で販売されていますが、水を与える量を控えて糖度を高めたトマトです。
色の種類はイエローやオレンジ、グリーンなどがありますが、写真には「チョコ色」もありますね。
最新情報:2020年12月12日放送の『満天☆青空レストラン』で愛知県豊橋市のミニトマト「あまえぎみ」が紹介されます。
セラミック養液トマト
この「ストレス栽培」ですが、「セラミック養液トマト」なるものも最近出回っています。
これ「セラミック(陶器)」の容器で栽培するトマトなのですが、セラミックの毛細管現象を使って、トマトが吸った養液分だけしか供給しないという製法です。
これもひとつの「ストレス栽培」なのですが、このようにトマトは日々進化しているのです。