京都の茶師「小林裕さん(こばやしひろし)」さんが2018年1月30日放送『マツコの知らない世界』で紹介されます。京田辺市の製茶会社「祥玉園製茶(しょうぎょくえん)」のオーナーで、茶師最高位「茶師十段位」の資格を持っておられる方です。日本では13人しかいない段位で、京都の宇治茶の茶師では祥玉園製茶の小林裕さんひとりだけです。
京都府京田辺市にある「祥玉園製茶」の「小林裕さんの日本茶」は楽天通販でも購入可能です。
記事の内容
茶師十段位 小林裕さん『マツコの知らない世界』で紹介

京都府京田辺市「宇治茶 祥玉園製茶」の看板と蔵
2018年1月30日放送『マツコの知らない世界』で、京都の茶師・小林裕(こばやしひろし)さんがプレゼンターを務めることになっています。
放送では、日本で13人しかいない「茶師十段位」として紹介されますが、京都の宇治茶で十段位はこの小林裕さんひとりだけです。
茶師とは「茶園を経営し茶葉の選定と配合を行う茶問屋」のことで、茶師十段位である小林裕さんも京都府京田辺市で「祥玉園製茶(しょうぎょくえん)」という茶問屋を経営されています。

古い蔵が並ぶ路地に「祥玉園製茶」はあります
写真の「宇治茶 小林祥玉園」という看板には「治」という漢字に直角の「差し金(さしがね)」が付いたマークが見えます。これは「しるし」というもので蔵や暖簾などによく書かれているお店のマークです。「治」は「管理する」という意味がありますが、初代の小林治右衛門(こばやしじえもん)の一文字を取ったものだと思います。
・文政10年から続く茶畑を持つ
・初代は小林治右衛門(こばやしじえもん)
・創業は大正12年(小林治一の代)
・京都府京田辺市にある
・茶園を経営し茶葉の選定と配合を行う
祥玉園製茶 宇治茶

『マツコの知らない世界』で京都の宇治茶が紹介されます
放送前なのですが、予告では「祥玉園製茶」の日本茶がいくつか映っています。
まず「ほうしゅん」というお茶で「茶香服(ちゃかぶき)」しているシーンがあり、そのあとに「玉露、玉碾、媛みどり、鶴雲」といった日本茶が紹介されていました。
マツコさんが、おもわず「これ 美味い!」と感想をもらしたのが「鶴雲(かくうん)」という抹茶です。
他にも究極の一品である「玉碾」は、伊勢志摩サミットで各国首脳にふるまわれた日本茶で、いわゆる「碾茶(てんちゃ)」と「玉露」をブレンドしたものです。
「玉碾(ぎょくてん)」は平成28年10月1日に宇治茶のプレミアムブランドとして、各茶商から販売されています。
・玉碾(ぎょくてん、究極の一品)
・媛みどり(煎茶)
・鶴雲(かくうん、抹茶、40gで3000円)
「碾茶」というのは宇治を代表する茶葉のひとつで「抹茶の材料」です。新芽のみを手摘みした茶葉を使って、やや深みのある茶緑色をした日本茶のことです。
祥玉園製茶 @京都のお茶の購入場所と通販について

小林祥玉園の直売もしくは通販(楽天含む)で日本茶の購入が可能
この「祥玉園製茶」では、公式サイトで通販(FAX・電話注文)も行われています。
主だった茶銘柄は購入可能ですが、サーバーが非力なので同時アクセス25くらいでサーバーダウンしそうです。
公式通販以外では、楽天で「小林裕のおいしい緑茶」というのが販売されていますので、小林祥玉園の日本茶を試してみたい場合は楽天で購入すると良さそうです。
なお、京田辺市の「祥玉園製茶」でも購入は可能ですが、道が細く店舗などもないので通販がオススメです。
・祥玉園製茶 の公式サイトからFAX注文が可能
・楽天通販で「小林裕のおいしい緑茶」が通販可能(100gで648円)
・煎茶の価格は手軽
祥玉園製茶 への行き方(アクセス方法)

祥玉園製茶(京都府京田辺市)
祥玉園製茶があるのは京都府京田辺市の古い蔵の多い町です。
周辺は田んぼや畑が多く、家屋なども古くかなり朽ち果てた古民家がまだ残っていたりします。
京都市内からは国道24号線を南下して、国道307号線で右折(西行き)。木津川の橋を渡った先にあるガソリンスタンド(赤い看板、JASS-PORT京田辺)で左折(ローソン脇を南行き)した先にあります。
「JA京都やましろ」の北側の道(ゴミ集積場がある)を左折すると細い道になるのですが、その道の途中(右側)に「小林祥玉園」があります。
営業時間は「9時~18時」で、日曜と祝日は定休日になっています。
茶師とは?宇治茶の三大職業

宇治を歩くとお茶の店がたくさんありますが、これを「茶商」と言います
では、ここからは「宇治茶」について解説しておきたいと思います。
小林裕(こばやしひろし)さんは前述のように「茶師(ちゃし)」という職業なのですが、宇治には茶師以外にも茶に関わる職業があります。
これは、実際に京都・宇治へ行ってみると気が付くはずです。

宇治の茶商では独自ブランドの日本茶を販売しています
宇治を散策してみると、茶葉の販売を行う店が軒を連ねています。
一軒ごとにオリジナルのブランド茶葉を販売しており、総合的に茶葉を売るようなお店は存在していません。
宇治にはお茶に関わる仕事が3つあるのですが、ひとつがこういった茶葉の販売を行う店「茶商(ちゃしょう)」という職業です。
そういった茶商にお茶を卸すのが小林裕さんなどの「茶師」で、茶園を経営して茶葉の選定と配合を行う茶問屋の役割を持っています。

宇治茶の3つ目の職業は「茶屋」です(喜桜茶屋)
では、もうひとつの職業はんでしょうか。
3つ目の職業は「茶屋」です。
茶室があってお茶を飲む場所のことを「茶屋」と言います。
ということで、宇治では大きく3つの職業があり「茶師、茶商、茶屋」が関係を持って宇治茶の伝統を守っているのです。
・茶商(ちゃしょう、茶葉の販売を行う)
・茶屋(ちゃや、お茶を飲む場所=茶室を経営)
宇治で最強の茶商「かんばやし」とは

宇治で一番有名な茶商が「上林(かんばやし)」です
宇治で一番有名な茶商が徳川将軍家の御用達となった「上林(かんばやし)」です。
有力茶商は「上林、峯順、上林竹庵」の御三家があり、上林竹庵家は江戸時代に宇治茶の茶商を総括するなどの役割を持っていました。
同じ「上林」でもいくつか店舗があるのですが、隣り合っているので好みで選ぶと良いでしょう。
・峯順家(ほうじゅん)
・上林竹庵家(かんばやしちくあん)
宇治茶の歴史(日本茶の発祥地は京都)

栂ノ尾「高山寺(こうざんじ)」にある日本茶発祥地
では、なぜここまで「京都の宇治茶は有名になった」のでしょうか。
そもそも、京都は「日本茶の発祥地」です。
鎌倉時代に、右京区の「栂ノ尾(とがのお)」で日本で最古の茶園が始まってから、宇治や和束(わづか)の茶園へと伝わって、江戸時代には宇治茶は確固たる地位を築くことになりました。

今でも栂ノ尾で栽培されている日本茶
当時は高雄の一帯に3か所の茶園があり「栂ノ尾(高山寺)、槇尾(西明寺)、高雄(神護寺)」があったとされます(三尾と呼ばれています)。
栂ノ尾では今でも茶園を見ることができ、高山寺の本堂へ向かう途中(裏参道)に茶園があります。
栂ノ尾で栽培された日本茶は「本茶」と呼ばれ、それ以外を「非茶」と呼ぶなど区別していた時代もあり、京都・栂ノ尾の日本茶こそが本物のお茶だと言われていました。
・臨済宗の開祖「明菴栄西(栄西禅師)」が大陸の宋より持ち帰った
・明恵(みょうえ)という僧が栄西禅師から茶の実をもらう
・鎌倉時代、1202年頃に明恵が京都・栂ノ尾(とがのお)で茶園を作る
・その茶の木を明恵が宇治へ移植しており、それが宇治茶の最初
・室町時代には日本最高峰の茶の産地になっている
・江戸時代に将軍家御用達のお茶として高級茶の地位を獲得
補足1:ただ、実際に栄西禅師が初めて茶の実を蒔いたのは福岡県と佐賀県の県境にある「背振山」だと言われてもいます。
補足2:日本最古の茶園とされる場所はいくつかあり、平安時代の茶園とされる滋賀県大津市坂本の「日吉大社の茶園」もそのひとつです。茶の実は唐から最澄が持ち帰ったとされています。
宇治が茶の産地になった理由

宇治茶栽培が盛んになったのは宇治川があったから
現在では、京都の宇治茶の産地は「和束(わづか)」と呼ばれる地域で、宇治茶の生産量の半分を占める一大産地となっています。
では、なぜ宇治がお茶の産地になったのでしょうか。
それは広大な河川「宇治川」があったからだとされています。
川の霧(きり)が、茶の芽の最大の障害である「霜」を防ぐので「芽」を柔らかく保つことができたからだとされていますが、前述のように「明恵が宇治へ移植」しているので、たまたま茶の栽培に適した気候だったのかもしれません。
・宇治川があったことで風光明媚な景観を生み出している
・宇治川があるから茶の産地にもなっている
・川の霧(きり)が茶の芽の霜を防ぐ
・霜は茶の芽の大敵で霜を防ぐことで芽を柔らかく保つことができた

現在では京都の和束(わづか)が宇治茶の一大産地となっています
宇治茶はなぜ美味しいのか

宇治市観光センターで飲める無料の宇治茶
宇治では「宇治観光センター」へ行くと無料の宇治茶が自由に飲めるようになっています。
無料でも旨味のある美味しいお茶ですが、なぜ「宇治茶はおいしい」と言われるのでしょうか。
それは宇治茶の栽培方法によるもので、宇治茶というのは茶摘みの前に黒いシートで茶葉を覆うのです。
そうすることで「旨味が増す」とされており、これが宇治茶の美味しさの理由とされています。
・日光を遮ることで旨味が増す
京都の宇治茶と祥玉園 まとめ

自販機でも買える宇治茶
ということで、今回は2018年1月30日に『マツコの知らない世界』で紹介される「茶師十段位・小林裕さん(祥玉園)」と「京都の宇治茶」の歴史や成り立ちについての記事でした。
前述でも少し書いてありますが、宇治では「碾茶(てんちゃ)」というのをよく見かけます。
抹茶の材料で、石臼(碾き臼)で碾く(ひく)ので「碾茶」ですが、碾く前の茶葉のことです。
宇治茶は高いというイメージがあるかもしれませんが、自販機でも売られていたりお手軽な価格の「煎茶」や「粉茶」などもあります。
宇治には老舗から新店まで多くの「茶商」や「茶室」がありますので、ぜひ一度観光にいらしてください。
・碾茶(てんちゃ)は新芽のみを使っている
・新芽は手でひとつひとつ摘まれている
・やや深みのある茶緑色をした日本茶
マツコの知らない世界 2018年1月30日 予告
マツコの知らない世界 2018年1月30日 予告は以下の通りです。
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