2021年6月22日放送『ちゃちゃ入れマンデー』で「子午線はいろんな市を通っているのに明石市が標準時のまちといわれているのはなぜ?」という話題が紹介。北は京都の京丹後市から南は和歌山市まで、東経135度の子午線上にあるさまざまな街の中からなぜ明石市が選ばれたのかをここでは解説します。
2021年6月9日に京都から国道372号を使い姫路市まで兵庫グルメを堪能する旅をしてきました。
道の途中「兵庫県加東市」を通過した時、とても気になる大きな時計塔が建っているのを発見!
近づいてみると「日本中央標準時子午線 東経一三五度西へ一五〇M」と書かれていました。
そう、このエリアは子午線が通る場所で、そこにシンボルとなる時計塔が建っていたのです。
子午線とは日本では東経135度のことで、その上を太陽が通る時を「日本の正午」と決めるためのものです。
子午線自体は日本を南北に横断するように通るため、地元の京都にも子午線が通っています。
京都では「京丹後市・福知山市」が該当するエリア。
しかし、教科書では「兵庫県明石市が子午線の町」として紹介されていて、子午線といえば明石市となっているのが実情。
正確には「日本中央標準時子午線標柱」と呼ばれるこのモニュメントも子午線なのですが、なぜか加東市は「子午線の町」とは呼ばれません。
それってなにかおかしくないでしょうか?
日本各地にある子午線モニュメント
前述のように子午線自体は日本を南北に横断するように通るため、その通過地点には様々な「子午線モニュメント」が設置されています。
先ほどの兵庫県加東市にある子午線モニュメントもそのひとつです。
兵庫県豊岡市には、その場所が子午線の通り道だと告知する子午線の標識があります。
沖縄県の西表島にも子午線モニュメントがあり、そこが子午線であることが告知されています。
でも、どの町も「子午線の町」とは呼ばれません。
なぜなのでしょうか?
兵庫県明石市が「子午線の町」になった理由
日本では「子午線の町」といえば兵庫県明石市だとされています。
当然、子午線モニュメントもあります。
兵庫県明石市のJR人丸前駅ホーム上にも子午線を意味するラインが描かれていました。
さらに、そのラインの奥に見える建物は「明石市立天文科学館」です。
明石市立天文科学館も子午線上にあります。
これは世界標準時の基準となった「グリニッジ天文台」を模倣して建てられた施設です。
兵庫県明石市は「子午線の町」であることをアピールしていて、子午線の町としての認知度が高い土地なのです。
兵庫県明石市が子午線の町としての認知度が高い理由は、こういったモニュメントを積極的に建ててアピールしているからです。
明石市だけでもこういった子午線モニュメントは17個所あり、他の子午線が通る町と比較して多くの子午線モニュメントがあります(出展:Wikipedia)
兵庫県明石市は「子午線の町」になっている理由は、他のどの子午線が通る町よりも「子午線の町」であることを積極的に名乗って(アピール)きたから。
上の写真は「明石市立天文科学館」ですが、1960年(昭和35年)に開館していて、日本で現存する天文科学館では最古のものでもあります。
このように既成事実を作り、名乗り出てアピールしたことで兵庫県明石市が「子午線の町」になったのです。
ちゃちゃ入れマンデー 2021年6月22日 予告
ちゃちゃ入れマンデー 2021年6月22日 予告は以下の通りです。
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