12/7、全国放送で夕方に「正しくお参り!バッチリ開運!やしろツアーズ」というのが放送されました。
田村淳さんがゲストと「伊勢神宮」「出雲大社」をまわり、お作法を大人のたしなみとして伝授する番組です。
これはこれで、良いとは思うのですが、番組終了後に「トレンドキーワード」に入っていました。
別記事:【天皇誕生日】12/23「天皇陛下のお言葉」をよく聞き、よき臣民であることが日本人です
別記事:2014年、京都の地元正月はこんな感じでした(金閣エリア混雑状況)
記事の内容
お作法より大事なこと
今回はじめて明かしますが、このブログのライターはすべて神道関係者です。関与の具合は様々ですが、とにかく神道が身近にある者が集まっています。
これは、たまたま私こと編集の身辺がそうだったからで、政治的・宗教的意図は一切ありません。
さて、「やしろツアーズ」への感想として
おもしろい
神道に興味がわいた
参拝方法をはじめて学んだ
と色々な反響があるようです。
それは感想なので、個々人の思うところなのですが、一番大事なことがあります。
それは、「大事なことはお作法ではない」ということです。
自然に対して畏怖の念を持つ
大事なのは自然に対して畏怖の念を持つということです。神道の根本はここから始まります。
たとえば一例ですが、いつも食べているお米は自然が奇跡的にもたらしてくれた大事なものです。
よくよく考えてみてください。普段なにげなく食べている自然の産物は、自然の偶然によって得られる奇跡なのです。
そう考えると、大変ありがたいものだと気づくのですが、これが神道の基本です。
また、台風や雷などの自然の驚異にも畏怖の念を持つのも同じです。天候は農産物に多大な影響がある自然現象です。こういった事に畏怖の念を持つことが、お作法より先に我々が持つべき心なのです。
決して驕ってはなりません
これはわざわざ書くことかは分からないのですが、昨今の日本人を見ていると書いておくべきことなのかもしれません。
それは、「神社のお作法がなっていない人」に対して、「自分は知っている」というような驕った気持ちは持たないということです。
いいんです。
お作法の問題ではないんです。
ここの関係者は、自らの考えをもって、自然に対して思う気持ちから「神道」という道に進んでいますが、お作法は後から付いてきたものです。あくまでも「祭式」のお作法です。
普段皆さんが参拝される時は、お作法は別に気にしなくても問題はありません。
ただ、余談ですが、基本的に神社は「お願いするところ」ではありません。
よく、たくさんのお願いごとをされている方がいらっしゃいますが、祈願するところです。自らが頑張っていることが前提にあって、願いがかないますよう見守ってくださいねという話です。
異常な日本賛美や他民族への中傷は大和魂ではありません
話はそれるかもしれませんが、「BuzZap!」さんという有名ブログで以下のような記事がありました。
「YouTubeで「日本」「韓国」「中国」を検索すると、日本の病理が見えてくる」
Youtubeで、日本と検索すると
日本すごい
日章旗
先進国で唯一先進国になった
日本が愛される理由
といった最近の検索傾向で高いものが上位に表示されるということです。
「BuzZap!」さんでは、それを「日本の病理」と表現していますが、同じような気持ちになりました。
日本を誇ることは良いことですが、それは自分の中で誇ることで、いちいち宣伝するものではありません。
日本の素晴らしいところを誇るには、やりすぎではないかと思うのです。これでは、まるで戦時中のようです。
また、他民族を中傷するような人々もここ20年くらいで増加してきました。前々からいますが、最近は特に多く見かけます。それもこれも先に中国・韓国が反日であることが根本原因だと思いますが、私たちはそういった中韓の姿勢に疑問を持つのと同じく、今の日本で同じことを行っている集団にも疑問を持っています。
田村さんのおっしゃる「正しい参拝の仕方」というのは存在しない
話は戻りますが、以下にご本人と思われる認証済みアカウントのコメントです。
まもなくやしろツアーズ٩(ˊᗜˋ*)و
神社の魅力を伝える番組です!
正しい参拝の仕方を是非!
http://t.co/woWmeIh4GK
— 田村淳 (@atsushilonboo) 2014, 12月 7
「正しい参拝の仕方」というのは別に存在しません。結構地域で差異があります。それを「神社本庁」がある程度まとめているのが実情です。神社本庁でも「これが正式だ」とは一切教えません。むしろ、「これは神社本庁が定義したものでしかない」と教えます。
この時点で、田村さんのおっしゃる「正しい参拝の仕方」というのは存在しないのです。
こういった体系は、國學院大學神道学科の故・小野先生がまとめられた体系書があり、それが神社本庁で教えるお作法(祭式)になっているという話なのです。
だから、なにが正しい・なにが間違っているという話ではないことを知っておいてください。
こういったお作法は、それぞれの地域で、それなりのお作法が伝わってきたものです。
ツウの参拝方法
とはいえ、通な参拝方法はないの? と思われると思いますので、心構えを少し書いておきます。
お参りは、時間をかけずにサクッと10秒くらいでお参りするのがツウです。
お参りされる方の中には長時間「お願いごと」をされる方もいますが。基本的にお願いごとをするところではなく、感謝と報告をするところが神社です。「今年も無事安泰でした、ありがとうございました。」というだけなのです。
お参り方法は、「二礼二拍手一礼」になります。
もっと細かいお作法はあるのですが、これが省略形の一般的な方法です。
また、正しくは「礼」ではなく「拝」(はい)です。これは、お辞儀のことです。
あと、普段は気にする必要はありませんが、神道的には、「正中」に並ぶのはよろしくありません。
拝殿から南にまっすぐ直線を神道では「正中」(せいちゅう)と呼びます。この神様の御前に立ちふさがるのは大変失礼にあたるとして、神道行事ではこの「正中」を真正面にしないことと、そしてこれを渡る際の礼儀作法がキッチリと決まっています。無駄な知識ですが、拝殿の前では足の出し方(進み方)まで厳密に決まっています。
最新記事はトップページで!
京都発・地方が盛り上がるグルメや観光に撮影ロケ地の話題を提供!