今回の「京都案内」は左京区田中門前町にある「正一位 百丸大明神(ひゃくまるだいみょうじん)」を紹介します。あまり知られていない地元の小さな神社ですが、京都にはこういう神社もあったりします。
細い道にあり、神社から道に大きな「松の木」はみ出していたりします。
京都・東大堰町「道にはみでるほどの松」がある神社
京都市左京区「田中門前町」の裏道に、ひときわ目立つ松があります。
目立つというか「邪魔」なその松の木は、道にまで出ているので、4tトラックだとひっかかります。
なのに、このままになっているのはナゼなのでしょうか。
それは、ここに神社があるからです。
松はとある敷地から伸びていました。
個人の私有地でしょう。いわゆる京都では「路地」と呼ばれる民家へと続く行き止まりの道の途中にそれはありました。
そこに、小さな赤い鳥居があります。
これ「正一位 百丸大明神(ひゃくまるだいみょうじん)」という神社なのです。
正一位 百丸大明神
京都の街角には、小さな祠(お地蔵さん)や社がたくさんあります。
「正一位 百丸大明神」も京都の地区で管理しているような小さな神社です。
氏子は64世帯ほどいるようで、鳥居と社がちゃんと整備されています。
写真を見てみると「田中門前町」の住民がちゃんと面倒を見ているのが分かります。
門前とは知恩寺の前のことですが、元々は知恩寺の境内にあった神社です。
しかし、この神様が住民に夢枕で・・・・
「門前町に祀ってもらいたい」
とお告げをして、ここへ移動してきたという伝承があります。
・八大龍王
百丸大明神は「病気平癒、学問向上」などの神様と言われています。
八大龍王というのは「雨乞いの神様」で、全国的に八大龍王を祀った神社は存在しています。
「正一位」となっていますが、これは神社の位です。
上賀茂神社と同じ階位ですが、1879年(明治12年)に住民が伏見神社にお願いして「正一位」と授けられました。
ただ、これ小さな神社でも結構「正一位」の所があったりします。
百丸大明神 基本情報
百丸大明神の場所ですが、知恩寺の西側「田中門前町」と「田中大堰町(たなかおおいちょう)」の間を通る細い道沿いにあります。
住民組織「百丸會」が管理しており、土地は熊谷善之助さんという方が所有していた土地に鎮座しています。
前述のように松が伸びているので、車高の高い車だとひっかかりますのでご注意ください。