上野の寛永寺と京都の関係

京都の清水寺が上野にある?そんな話題が『お坊さんバラエティ ぶっちゃけ寺 3時間SP』の「江戸時代が丸ごとわかる上野SP」で紹介されます。その中で、寛永寺と京都の関係についていろいろな話が出るとのことでした。

では、どのような話が出てくるのでしょうか?

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上野の寛永寺と不忍池は滋賀県の比叡山と琵琶湖


野の寛永寺

上野の天台宗「寛永寺」は上野公園や不忍池の近くにある寺で、徳川家ゆかり(菩提寺)の江戸最大の寺とも言われます。別名「東叡山」と呼ばれています。これは東にある比叡山ということですね。

その上野の寛永寺がある場所は上野山とも呼ばれ、近くの不忍池は、滋賀県の比叡山と琵琶湖を模したものだと言われています。

これは「寛永寺」を開祖した天海(慈眼太師)が、不忍池を琵琶湖のようだとしていたのが理由で、不忍池が琵琶湖ソックリという話ではありません。

奥琵琶湖 竹生島

なお、不忍池の中にある中之島は、琵琶湖の竹生島を模倣したとされています。竹生島というのは奥琵琶湖にある島のことで、フェリーで上陸することもできます。

東京は京都を模倣して作られた町だと言われています。東の京都で「東京」ですが、京都を意識して町づくりが行われたのは間違いないでしょう。江戸城は京都御所を模倣したとされています。

東京都台東区上野桜木1丁目14−11
URL:http://www.kaneiji.jp/

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寛永寺の観音堂は京都の清水寺


清水観音堂

この寛永寺には「清水観音堂」と「不忍弁天堂」があり、「清水観音堂」は京都の清水寺を模倣したとされています。

上の写真がそうですが、確かに清水寺に似ていなくもありません。

歌川広重「名所江戸百景」に出てくる『月の松』があるのも、この場所です。

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鶯谷のうぐいすは京都のウグイス


鶯谷駅

先ほどの不忍池の北にある駅が「鶯谷駅」ですが、鶯谷(うぐいすだに)は鳥のウグイスがいたことからそのように呼ばれています。

先ほどの上野「寛永寺」の住職(公弁法親王=皇族が住職)が江戸時代に「江戸のウグイスは朝早くから鳴かない」と、京都から早鳴きウグイスを鶯谷に3500羽持ってきたといわれています。

実際には、尾形乾山が命令により連れてきて根岸の里に放ったとされています。

そのため、今の鶯谷は「江戸最大のウグイスの名所」として知られるようになりました。

なお、地名としては「谷中初音町」で鶯谷という地名は存在しません。JR「鶯谷駅」としてその名残が残っています。

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上野の寛永寺と京都の関係 まとめ


上野の寛永寺と京都の関係 まとめは以下のとおりです。

(1)上野寛永寺=比叡山、不忍池=琵琶湖の位置関係
(2)東京は東の京都で京都を参考にして作られた
(3)上野寛永寺の「観音堂」は京都の清水寺を模倣したもの
(4)東京の鶯谷には京都から連れてきた3500羽のウグイスが放された土地

こう見ると、京都というのはやはり日本の文化の中心地(だった)わけで、長い歴史の中に、証拠がたくさん残っていることがわかりますね。


京都・お墨付き

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