2018年4月29日放送の『相葉マナブ』の予告を見ていると「とう立ちした九条ねぎ」を京都の食材として紹介すると予告されていました。これは「九条ねぎのぼんぼん」と呼ばれていたりしますが、いわゆる「ねぎぼうず」のことです。わかりやすくいうと旬が過ぎて成長しきったネギで、花(ねぎぼうず)が出ているネギです。
しかし、これ一般的には「B級品」で廃棄されてもおかしくない食材なんです。
京都のマル秘食材「九条ねぎのぼんぼん」とは
今回の「京野菜と京都の食材ブログ」で紹介するのは・・・・
九条ねぎのぼんぼん
です。
これ何のことか分からない方も多いと思いますが、いわゆる「ねぎぼうず」のことです。
それでも、たぶん分からない方が多いと思いますので写真で見てみましょう。
上の写真が「九条ねぎのぼんぼん(ねぎぼうず)」です。
九条ねぎの先端に薄い膜のついたツボミというか、まぁ「花」が咲くわけです。
これを「とう立ち」した状態というのですが、2018年4月29日放送の『相葉マナブ』の予告で何やら不穏な予告が出ていました。
相葉くん、とう立ちした九条ねぎを発見!
以前番組で、ねぎはとう立ち前がより美味しいと学びました!
しかし、とう立ちしてからも美味しく食べられるんだそう!
農家さんだからこそ知る調理方法で、美味しく頂きました!
そう、この「とう立ちした九条ねぎ=ねぎぼうず」が紹介されそうなのです。
予告では「ねぎはとう立ち前がより美味しい」と書いてあるので「事情」はわかっていると思いますが、これは本来は売り物としてほぼ出回らないものです。
というのも、普通は「とう立ち」した野菜は味が落ちるので販売されないからです(ゴミ食材)。
この「とう立ちした九条ねぎ」ですが、テレビで紹介するには「不穏な食材」である可能性があります。
なぜなら、これを「ゴミを売る行為」だと考える人々もいるからです。
・ネギが成長して花が咲く状態
・その先端部分を「ねぎぼうず」と呼ぶ
※番組を確認したところ、普通に成長した「九条ねぎ」を紹介した上で、出荷はできないけどと但し書き付きで「ねぎぼうず」の天ぷらも紹介していました。
とう立ちした野菜は「B級品」で廃棄されることが多い
なぜ「とう立ち」した野菜をテレビで紹介することが不穏なのでしょうか。
上の写真は「小松菜(左)、ほうれん草(右)」で、こういった野菜は茎がまだ伸び切っていない方(とう立ちしていない方)が美味しい野菜です。
野菜は成長すると花が咲き、それを「とう立ち」したと言うのは前述したとおりで、ここまで成長すると栄養分が花のために使われて味も悪くなるため・・・・
野菜は「B級品」となって廃棄(ゴミ)となることが多いのです。
つまり・・・・
「ゴミを売る行為だ」
と考える農家さんや八百屋さんもいるわけです。
ここに、今回の問題点が隠れており、かたや「美味しい状態で売る農家や八百屋」がいる反面、「旬を過ぎた野菜を売る農家・八百屋」もいるということになります。
そこに問題点があります。
・花が咲くなどして栄養が使われるので味が落ちる
・通常は「B級品」として廃棄される
・つまり「ゴミ」
とう立ちした野菜を販売することの是非
最近はこの「とう立ち野菜」販売するという動きが出てきています。
上の野菜は「花芽ほうれん草」という名前で販売されている「成長しきったほうれん草」です。
茎の部分を見ると、不自然に切られたあとがあるのですが、これは茎を短く見せているから不自然になっています。
実は、この野菜を入手した場所では「今が旬」とまで書かれていましたが、ハッキリ書くと「旬が完全に通り過ぎたほうれん草」であって・・・・
旬でもなんでもありません。
こういったことが行われ始めると「何でもあり」ということになってしまうので、八百屋さんの中でもこういった傾向に警鐘を鳴らす方もいらっしゃいます。
食材を無駄にしないという考えは良いのかもしれません。
それを美味しく食べるという工夫も非難されるものではありません。
しかし、消費者がこういった事情を知っているかといえば「知らない」のです。
そこに、この「とう立ち野菜販売」の問題点が隠れているのではないでしょうか。