九条ねぎの産地偽装はなぜなくならないのか?

九条ねぎの産地偽装が10月25日に報道されました。京都には「九条ねぎビジネス」というのがあり、京野菜のブランド認定「九条ねぎ」は人気があって大儲けできるのですが、需要に対して供給が追い付かなかったり、利益を増すために「産地偽装」をしている例があるという話です。

今回はこの「九条ねぎの産地偽装はなぜなくならないのか」がテーマです。

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刻んだネギのパックで「九条ねぎ」と産地偽装


刻んだネギのパックで「九条ねぎ」と産地偽装

刻んだネギのパックで「九条ねぎ」と産地偽装

10月25日のニュースで、九条ネギの産地偽装を行っていたとして京都市南区の野菜加工会社「きむらてつ」社長など3名が検挙されました。

スーパーなどで1パック100円程度で販売されている「刻んだネギ」に「九条ねぎ、京都府産」と記載して販売していたのが理由ですが、中身は他府県の国内産ねぎや中国産ねぎを使っていたという疑いです。

もし、京都産以外のネギを「九条ネギ、京都府産」として販売して良かったら、京野菜ブランドである「九条ねぎ」を販売している農家・業者に影響が出てしまいます。

そのため「不正競争防止法違反」ということになるのです。

では、九条ねぎの産地偽装はなぜなくならないのでしょうか?

九条ねぎの産地偽装はなぜなくならないのか?


京都で売られている「九条ねぎ」(本物)

京都で売られている「九条ねぎ」(本物)

九条ねぎの産地偽装がなくならないのは「九条ねぎ」と書けば売れるからです。

京料理のお店はたくさんありますが、必ず「九条ねぎ」を使いますし、京都のスーパーでは「九条ねぎ」が売られていないということは、まずありえません。

料理店などはお店の風格を保つために使うのでしょうし、個人であれば「有名な京都のネギだったら美味しいだろう」という思い込みもあります。

書いてあることを信用するしかありません

書いてあることを信用するしかありません)

実際に、京都の「九条ねぎ」を加工販売している会社さんは驚くほど儲かっていらっしゃる所もあります(どことは書きませんが)。

私も「九条ねぎビジネスをやろう」と思ったほどです。

では「九条ねぎ」の定義とはどのようなものなのでしょうか?

「九条ねぎ」の定義 京都産のネギのこと


「九条ねぎ」の定義 京都産のネギのこと

「九条ねぎ」の定義 京都産のネギのこと

海産物は水揚げ地を商品に記載できますが、野菜は栽培地を書かなければなりません。

しかし、野菜の見た目でどこの産地か分かるというのも難しい話です。

さらに、加工してしまえば、なおさら分からなくなります。

では「九条ねぎ」の定義とは何なのでしょうか?

品種?

産地?

正解は「京都産のネギ」であることです。

つまり、京都府内で栽培されていれば「九条ねぎ」を名乗れるのです。

野菜加工会社「きむらてつ」さんは、他府県の国内産ねぎや中国産ねぎを使っていたという疑惑で問題化していることになります。

「九条ねぎは品種」だと言う方がおられますが、それも間違いではありません。しかし、現時点では「京都産葉ねぎ」を「九条ねぎ」として販売しているのが実情です。言っておきますが勘違いで書いているわけではありません。下の章にきちんと書いてある通りです。

「九条ねぎ」は、元は難波で自生していた原種


黒種(太葱)の九条ネギ 葉に蜜(ショ糖)が見えます

黒種(太葱)の九条ネギ 葉に蜜(ショ糖)が見えます

「九条ねぎ」は、元は難波で自生していた原種のことで、それが京都に伝わり、品種改良を重ねていったものです。

九条の畑のネギが良いと江戸時代に評判になり「九条ねぎ」と呼ばれるようになります。

品種としては「浅黄種(細い)」と「黒種(太い)」があります。

浅黄系九条(浅黄種、細ネギ)
九条太(黒種、太ネギ)

「九条ねぎ」を名乗るものは、ほとんどが品種としての九条ねぎのはずです。(少し言葉を濁しますが)

しかし、実際には「九条ねぎは京都府内で生産されたもの」にブランドとして付与されるようになっており、必ずしも上記品種とは限りません。

他の品種「黒千本小春小夏」などを使うこともあります。

また、近江産(滋賀県産)の「九条ねぎ」もあったのですが、現在では「近江ねぎ」とか「滋賀ねぎ」を名乗るようになっています。

見た目で分かりづらいので、本当にそれが「九条ねぎ」かどうかは、実際に仲買人も正確に判断しているかどうかはいささか不透明なのが実際なのです。

青ネギと白ネギの違い(葉ねぎと根深ねぎの違い)


関東圏でよくみる「白ねぎ」

関東圏でよくみる「白ねぎ」

「九条ねぎ」は青ネギ(葉ネギ)と呼ばれるものです。

青ネギ(葉ネギ)は白い部分が少ないネギで、主に関西圏では葉の青い部分を食べます(白い部分も食べますが)。

逆に、関東では白ネギが流通していますが、これは栽培時に土寄せとすることで、ネギに日光が当たらないようにして白い部分を多くしたものです。

要するに、どちらも「長ネギ」というものです。

ネギ入れ放題!ラーメン横綱では「国産ねぎ」と表記している


ラーメン横綱といえばネギ入れ放題

ラーメン横綱といえばネギ入れ放題

京都の屋台が発祥の「ラーメン横綱」は、今では京都以外にもお店があります。

横綱では「ネギ入れ放題」が基本です。

・ラーメン横綱
・ラーメン魁力屋(かいりきや)

ラーメン魁力屋ではネギ入れ放題は「国産ネギ」で、九条ネギを使ったラーメンがメニューにあります。

ラーメン横綱」も「国産ねぎ」の表記に代わっています。これは「九条ねぎ」の需要に対して供給がまにあっていないことによる判断でした。

天下一品の「九条ねぎ」産地偽装


かつては、天下一品でも「九条ねぎ」産地偽装がありました

かつては、天下一品でも「九条ねぎ」産地偽装がありました

天下一品では「九条ねぎ」を謳ったメニューを扱っていたことがあるのですが、2014年1月に一部チェーンで「九条ねぎ以外(中国産)を使っていた」とニュースで報じられており、現在は九条ねぎという表記がなくなっています。

報道では「九条ネギと中国産をブレンドしていたので差し支えないと思っていた。勉強不足だった」と天下一品がコメントしたことが報じられていました。

中華そば専門店「天下一品」を運営する天一食品商事(大津市)は11日、東京や愛知、大阪、兵庫など7都府県の18店舗で、トッピングメニューに「九条ネギ」と表示しながら、中国産のネギも使っていたと明らかにした。18店舗はいずれもフランチャイズ経営。同社は「九条ネギと中国産をブレンドしていたので差し支えないと思っていた。勉強不足だった」としている。表示は既に「ネギ」と修正した。〔共同〕

ちなみに、天下一品は京都発祥で、いちはやく全国展開したチェーン店でもあります。

そのため、京都ラーメンといえば天下一品と関東方面では思われているのですが、地元的には京都ラーメンの中では異質な扱いとなっており「天一は天一という食べ物なんだ」とよく言われています。

九条ねぎの産地偽装 まとめ


信用できるお店で入手した「九条ねぎ」

信用できるお店で入手した「九条ねぎ」

京都には「九条ねぎビジネス」というのがあります。

京野菜のブランド認定されている「九条ねぎ」は人気があって大儲けできるからです。

昔、京都で「かぶら御殿が建つ」という「かぶらブーム」というものもあったりしましたが、要するに「九条ねぎブーム」なのです。

しかし、需要に対して供給が追い付かない場合だってあります。

そのため「九条ねぎの産地偽装」が行われているという残念な結果となっているのです。

・九条ねぎには「浅黄種(細い)」と「黒種(太い)」がある
・他の品種でも「九条ねぎ」と呼んでいる場合もある
・九条ねぎは京都府内で栽培されたネギというのが実情に近い
・農家が九条ねぎだと言ってもってくれば仲買人は信用するほかない
・九条ねぎは京野菜ブランド
・よって、ブランド名をアピールすることができる
・しかし、需要に供給が追い付かない
・そのため、中国産ネギを混ぜて不当な利益を得ることも行われる


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