幻の釈迦大涅槃図(しゃかだいねはんず)が2017年2月1日~26日のみの限定公開(一般初公開)ということなので、京都の轉法輪寺(転法輪寺、てんぽうりんじ)まで見に行って来ました。釈迦大涅槃図(しゃかだいねはんず)は250年ほどの歴史がある絵巻です。
一般公開は今回限りの可能性もあり、見るなら今がチャンスです。
幻の釈迦大涅槃図が2017年2月1日から一般公開(世界初)
京都の仁和寺近くにある地元のお寺「轉法輪寺(てんぽうりんじ)」さんで、過去に一度も公開されたことがないという幻の「釈迦大涅槃図(しゃかだいねはんず)」が、2017年2月1日より一般公開されているので見に行って来ました。
実はこちらあまり知られていないのですが・・・・
「京都で一番大きな仏さま」がある
というお寺さんなのです。
轉法輪寺(てんぽうりんじ)@京都に行ってきました
轉法輪寺(てんぽうりんじ)のすぐ近くには「龍安寺」と「仁和寺」という大きな観光名所でもあるお寺さんがあるエリアで、ちょうどその2つのお寺に挟まれるように存在しているのが「轉法輪寺(てんぽうりんじ)」です。
今回初公開となる「釈迦大涅槃図(しゃかだいねはんず)」は250年の歴史の中で初の一般公開ということです。
公開期間は約一か月間で、2017年2月1日~26日のみの限定公開となっています。
ということで、老い先短い困ったちゃんの温泉担当が直撃取材に行ってきました。
公開日の2017年2月1日、13時の「絵解き説法」に参加してきました!
過去に一度も公開されたことがないという幻の釈迦大涅槃図
ちょうど13時の「絵解き説法」という、今回初公開となった幻の釈迦大涅槃図(しゃかだいねはんず)の解説を最初に聞くことにしました。
今回の公開はNHKのニュースにもなるほどのもので、朝6時頃にはNHKのスタッフも来ていたそうです。(本日朝の京都新聞にも載りました)
涅槃図(ねはんず)というのは、お釈迦様の最後を悲しむ人々・生き物の絵図のことで、その1枚の中にお釈迦様の45年の教化と80年の生涯が描かれている絵図です。
涅槃図は昔から多くの絵師が描いてきたものですが、京都の轉法輪寺(てんぽうりんじ)にあるものは、高さ5メートル以上・横幅4メートル近くの大変大きなものです。
保存状態も修復などはしてありますが良いものです。
お釈迦様が最後の時を迎え、その周りでは悲しむ昔の人々や動物などの生き物が数多く描かれています。
一般的には年代が新しいものほど多くの人々や生き物が描かれており、古いものほど描かれる数が少ないとされています。
この涅槃図は宝暦14年(1764年)の作のもので、江戸時代に描かれたものなので比較的新しいものであることから多くの人々が書かれていました。
涅槃図には猫が描かれない?
涅槃図には数多くの動物も登場します。
右下の白いのが象(ゾウ)ですが、昔から偉い方が描かれるものには「白い象」が描かれることが多いとされています。
しかし、涅槃図には長い間描かれない動物があったのです。
その「涅槃図には長い間描かれない動物」というのが・・・・
ネコ(猫)
です。
上のが猫ですが、猫が描かれるようになったのは後からのことなのです。(下の緑の亀みたいなのはサイ)
では、なぜ猫は描かれなかったのでしょうか?
涅槃図には猫が描かれなかった理由
実は、この涅槃図の右上にはお釈迦様の生みの親と育ての親が天上界から、お釈迦様の危機を聞きつけてやってくる姿が描かれています。
その際に薬を持ってくるのですが、お釈迦様の最後に間に合わないと思い・・・・
空から薬を投げちゃうのです!
その空から投げた薬は木の先に引っかかるのですが、お釈迦様の一大事に駆けつけていたネズミさんが・・・・
「おいらに任せて!」
と木に駆け上って薬を取りに行くのです。
なんとも素晴らしいネズミさんですよね!
でも、そのネズミをネコが本能のままに追いかけて・・・・
食べちゃうのです(笑)
そのため、長い間「涅槃図」には猫が描かれることがなかった・・・・という、なんか落語みたいな話ですが、これは『極楽にいった猫』というアメリカの女性作家(エリザベス・コーツワース)の児童文学にもなったエピソードでもあります。
京都で一番大きな仏さま
さて、轉法輪寺(てんぽうりんじ)の涅槃図には猫が描かれているのですが、もうひとつ「京都で一番大きな仏さま」というのがあります。
「御室大仏」と呼ばれている仏さまですが、坐像でありながら高さが7.5メートルある大きな仏様です。
結構、意外なところにこういう見どころがあるのも京都の良いところですね。
轉法輪寺(てんぽうりんじ)基本情報
では、この色々と見どころが盛りだくさんの轉法輪寺(てんぽうりんじ)はどこにあるのでしょうか?
轉法輪寺(てんぽうりんじ)があるのは、京都の仁和寺すぐ隣りです。
金閣寺から「龍安寺・仁和寺」を巡る「きぬかけの路」を歩く際に仁和寺への近道があるのですが、その近道の途中にあります。
比較的「誰でもカモン」なお寺さんですが、普段は檀家さんにしか公開しておらず、一般公開は今回の期間だけです。
静かに落ち着いて「京都で一番大きな仏さま」を見ることができるのでオススメです。
2017年2月1日~26日までは「釈迦大涅槃図」が世界初一般公開ということで、今の期間はめったに見られない大きな掛け軸を見られるチャンスとなっています。
せっかくの京都観光、大きな寺社仏閣だけでなく、あまり知られていない寺社仏閣を回ってみるのはいかがでしょうか。
京都府京都市右京区龍安寺山田町2
拝観料:400円
開門時間:10時から16時
※2月12日はお休みです。
URL:https://tenpourinji.com/
※撮影許可は入る前に得ています。掲載許可はご住職にいただいています※
※自家用車でのご来寺はご遠慮下さい※
※日本最大の涅槃図は京都市東山区の泉涌寺にありますが特別公開でないと拝観できません※
京都市右京区で「京都最大の阿弥陀様」が特別公開中です。場所は「轉法輪寺(転法輪寺、てんぽうりんじ)」という浄土宗の寺院で、仁和寺のすぐ東隣にあります。もし、観光で近くに来ているのであれば、今回の特別公開はぜひ見ておくと良いでしょう。
京都に「超巨大木魚」があるのをご存知でしょうか。「直径120cm、高さ1m、重さ200kg」で、本の巨木から切り抜いて作られた木魚では日本で二番目に大きいと言われています。2018年9月29日~10月14日まで特別公開中なので、この機会に見に行って来ました。