【安倍政権擁護】「イスラエルとイスラム国はそんなに緊迫した関係じゃない」?安易な青山弘之批判

Sponsored Link

2/1に「バンキシャ」に出演した中東専門家で東京外国語大学の「青山弘之」さんが、安倍首相のイスラエルの旗の前で演説したことについて「問題視する意見もあったが、イスラエルとイスラム国はそんなに緊迫した関係じゃない。その指摘は違うのでは」と発言したことが話題になりました。しかし、「青山弘之」さんの本位が伝わっていないと思われます。

青山さんへの批判は理解はできますが、青山さんのこれまでの主張を知っていれば、安易な青山批判は起こりえないように思えるのです。

イスラエルとイスラム国はそんなに緊迫した関係じゃない(東京外国語大学「青山弘之」)

「(安倍首相のイスラエルの旗の前で演説を)問題視する意見もあったが、イスラエルとイスラム国はそんなに緊迫した関係じゃない。その指摘は違うのでは」(2/1放送『バンキシャ』での発言)

テレビでは、安倍政権の対応に問題はないという風潮が流されていたこともあり、この発言が安倍政権寄りだといくつかの媒体で取り上げられました。

ひとりはフィフィで、この発言はReTweetで拡散されました。

フィフィは、「青山弘之」さんの真意をたぶん理解しています。しかし、これだけ見たReTweetには「イスラム国とイスラエルは敵対していないのだから、安倍総理に責任はない」というTweetが見られました。これは間違った解釈です。フィフィ自身は青山さんが安倍政権寄りだとは思っていないと思われますが、この発言を勘違いしたReTweetは存在していました。

フィフィは、「イスラム国」(ISIS/ISIL)とイスラエルは水面下ではつながっていると匂わせる内容を「青山弘之」さんが発言したことについて「国際情勢を知らないと、これも陰謀論って言われるだけなんだろうね」ということをTweetしているのです。

実際に「青山弘之」さんはこれまで中道を貫いているように見せていますが、著作物やホームページで「シリアの反体制派が親米国とつながっている」と考えていることは明らかです。また、「青山弘之」さんは「アラブの春」以降から中東の報道をほぼ記録しネットで公開してきた先駆者です。しかし、表向きはそういったことを大きく出さずに、淡々と記録しています。

「青山弘之」さんが、「(安倍首相のイスラエルの旗の前で演説を)問題視する意見もあったが、イスラエルとイスラム国はそんなに緊迫した関係じゃない。その指摘は違うのでは」と発言したのは、イスラエルとイスラム国は裏では繋がっているのだから、イスラム国が安倍首相の中東訪問で怒り心頭になるのは理解できないし、本当はそこに真意があるのではないのではという疑問なのです。

「つまり、イスラム国の目的は他にある」

という青山流の切り口なのですが、フィフィのいうように「国際情勢を知らないと」理解できない部分もあって、彼の発言が「安倍政権寄り」だと捉えられてしまっています。

ただ、これは「青山弘之」さんがずいぶんと言葉足らずであったと思います。

リテラでも「青山弘之」さんが安倍政権を庇ったと記事になる


東京外国語大学「青山弘之」さんの「(安倍首相のイスラエルの旗の前で演説を)問題視する意見もあったが、イスラエルとイスラム国はそんなに緊迫した関係じゃない。その指摘は違うのでは」という発言は、そのまま見ると安倍総理が中東歴訪した際に大々的にカッコつけて「イスラム国と戦う国に支援する」とアピールして、金銭的な支援をしたことを庇っているように見えます。(実際には「人道支援」のための資金です)

しかし、「青山弘之」さんが焦点をあてているのは「安倍首相がイスラエルの旗の前で演説していたこと」が直接的な要因ではないとし、その根拠にイスラエルとイスラム国(ISIS/ISIL)がこれまで敵対するような行動をしてこなかったことを挙げているのです。

なのに、リテラでは以下のように記事で書かれています。

『バンキシャ!』(日本テレビ系)は安倍首相のフォロー大会のようだった。伊佐治健・日本テレビ政治部長が「安倍首相が中東訪問時にこうした事態に発展するのかというシミュレーションができていたのか」と疑問を呈すると、すかさず司会の福澤朗が「安倍首相も大変だったのでは」とフォロー、さらに東京外国語大の青山弘之も安倍首相がイスラエルの旗の前で演説していたことについて「問題視する意見もあったが、イスラエルとイスラム国はそんなに緊迫した関係じゃない。その指摘は違うのでは」とかばった。

記事の主旨は、テレビでは安倍政権を擁護するばかりで、安倍批判禁止をにテレビ局が追随しているというものです。これ自体は指摘として間違っていないと思います。また、リテラの主張には理解できる部分が多々あります。

しかし、この青山さんの部分については、「青山弘之」さんの分かりづらい解説に真意が伝わっていないように思われます。

少なくとも、「青山弘之」さんは安倍政権擁護派ではありません。かといって、非難もしていません。かなり巧みに「中道」を装ってきています。

Sponsored Link


混迷するシリア――歴史と政治構造から読み解く

しかし、彼の著作『混迷するシリア――歴史と政治構造から読み解く』を読めば、彼のスタンスは理解できます。

Sponsored Link


【送料無料】 混迷するシリア 歴史と政治構造から読み解く / 青山弘之 【単行本】

非常に複雑怪奇な中東情勢


イスラムとイスラエルは歴史的にも犬猿の仲で、これは人類史上最大最悪の仲の悪さであり、かつそれ自体が世界史とも言えるのは常識だと思います。そのため、今回の後藤健二さんの事件は「安倍総理がイスラエルと手を組んだ」ような印象であったことも安倍首相批判として出ました。

これは、半分正解であり半分間違いです。

イスラム国(ISIS/ISIL)が、人質としていた湯川遥菜と後藤健二さんに最後通牒のオレンジ色の囚人服を着せて、予告ビデオを日本政府の安倍に突きつけたのは、ビデオの内容からいって安倍首相の中東歴訪で「イスラム国と戦う国に支援する」と演説で主張したことが理由です。

その際に、中身は人道支援ですが、金銭的な支援を行うと明言しました。これも、イスラム国は金額もあげて非難しています。

また、安倍首相がイスラエルの旗の前でイスラエル首相と握手したことが中東では大々的に報道されました。これも、イスラムとイスラエルの歴史的事実を考えれば、イスラムの反発を買ったのは必然だと捉えるべきことです。

しかし、イスラム国(ISIS/ISIL)はビデオでイスラエルのことは一切語っていないのです。

「青山弘之」さんも著作で述べていますが、「アラブの春」を単純な民主化と考えてはいけなくて、西側諸国が敵対する国家を民主化を名目にして攻撃していたと考えられる事実は結構あります。シリアでも、シリア・アサド政権の打倒をする目的で、西側がシリア反体制派(穏健派限定)に武器や資金を援助していたことは事実であり公表されている事実です。しかし、裏では過激派のシリア反体制派(非穏健派)にも援助していたことは、暴露されています。

シリアのアサド政権に敵対する形で「イスラム国」は台頭しました。ただ、シリア反体制派同士でも敵対しており、これは一枚岩ではありません。つまり、「反アサド」でというだけで、敵の敵は味方という理屈で繋がったり、本音の「利権争い」や本当の目的で争いあったりというのがシリア問題の中身です。

また、当初から「イスラム国」がイスラエルを語っていないことは、その通りで、批判もしないが、賞賛もしないという立場です。これは、シリア反体制派に共通することです。

ここで、実は「イスラエル」と「シリア反体制派」は繋がっているのではという疑惑が、シリア問題が発生した時点から浮上しています。

「イスラエル」と「シリア反体制派」は繋がっているのか?


これについては、明らかにすることは非常に困難です。なぜなら、イスラエルはイスラム国を非難していないし、イスラム国もイスラエルを非難していません。ただ、ジハードを称える彼らの支持者からはイスラエル非難は聞こえてきます。

歴史を見れば、イスラエルとイスラム国は敵対同士です。

しかし、現実を見れば「反アサド」という点で共通しています。そのため、お互いに利害関係が一致しているため表立って互いを非難していません。

そのため、東京外国語大の青山弘之さんは、安倍首相のイスラエル国旗前で演説していたことについて「問題視する意見もあったが、イスラエルとイスラム国はそんなに緊迫した関係じゃない。その指摘は違うのでは」と指摘したのは理屈上は間違っていません。

しかし、歴史を見れば、青山さんの理屈は辻褄があいません。これを以下のTweetで他の方ですが述べています。

これも、当然ですが、東京外国語大の青山弘之さんも知っていることなのです。歴史も今起きている事実も青山さんはお見通しです。

だから、青山さんへの批判は理解はできますが、青山さんのこれまでの主張を知っていれば、安易な青山批判は起こりえないように思えるのです。

地道に沸き起こる安倍政権擁護


今回の後藤健二さんの事件で、安倍政権への批判が沸き起こっています。これは当然のことです。

イスラム国の人質事件では、ほとんどの大メディアが安倍政権批判を控えている。そこにあるのは、「人質が殺されそうなときに足を引っ張るな」という情緒論だが、そんな中、敢然と、しかも痛烈な言葉で安倍首相を批判したのが、元経産官僚の古賀茂明氏(59)だ。
「フランス人は『Je suis Charlie(私はシャルリー)』というプラカードを持って行進したけど、日本人は今、『I am not Abe』というカードを掲げる必要があると思う」

事実はイスラム国のビデオで語られた通りです。よって、今回の件で安倍政権批判が起こって当たり前です。

イスラム国は「安倍総理」をターゲットにしており、これは最初から最後まで終始一貫して変わっていません。穿った見方をすれば、イスラム国の背後にいるイスラエルが仕掛けた「日本混乱シナリオ」の一部であるという見方もできますが、証拠はありません。

こういった動きに安倍擁護派はかなり危機感を抱いているのがTwitterでもわかります。

政府が渡航中止を勧めるのは当たり前でしょう。なぜなら、国民の生命を守るのは国家の義務だからです。これは、自民党でさえ認めていることであり、安倍政権擁護派は自民党の意思さえも理解していないと言えます。

しかし、それとこれとは違います。非難されているのは、安倍政権が中東歴訪で「有志連合」に媚び売ったことであって、後藤健二さんが人質にされたことではないからです。Tweet主は「尊王派」のようですが、皇室を尊ぶ人たちで、こんな安易な理論を述べるのは限定少数です。「皇室を尊ぶ」と書いて、このような主張は皇室に対して迷惑千万です。

安倍政権擁護派の主張は論旨をずらしています。

これは、当初から沸き起こる後藤健二さんの悪質なデマの流布という形でも行われています。つまり、「後藤健二さんが悪い=安倍政権は悪くない」という心象操作です。

「聖人なら無料奉仕」「売名行為」「金を稼いでいた」とか「日本ユニセフ」が悪だという論調は理解不能です。

当初から、後藤健二さんを「在日」だとか「風俗店を営業していた」などというデマが大量に流布されています。しかし、これらは完全にデマであり、今後に弁護士連合が後藤さんの遺族と共に訴訟問題に発展させそうな内容です。

以下のTweetのようなまともな意見もありますが、そうではないものが大量にTweetされてプロパガンダとして流布されている日本は、明治時代に欧米諸国に後押しされて、先進国入りを目指して戦争に突入した時代とソックリです。

2015-01-30_215401

明治時代、日露戦争の頃の風刺画で、米英帝国主義列強にそそのかされてロシア(当時は帝国)に仕掛けようとしている日本が描かれています。

今の日本と状況はソックリです。

当時の日本は世界の帝国主義国(先進国)の仲間入りをして、覇権を手にしようとしていたヤンチャな時代でした。それが良いか悪いかは別として、この風刺画は「そそのかされて矢面にさらされる日本」を描いたものです。

http://osumituki.com/event/35174.html

その他の「イスラム国」関連記事はこちらです。

イスラム国の正体

  1. 2004年
    • 「アルカイダ分派」としてイスラム教スンニ派過激派武装勢力をアブムサブ・ザルカウィが設立
  2. 2006年後半
    • 組織再編で、ISI(イラクのイスラム国)となる。
  3. 2013年4月
    • 組織再編で、ヌスラ戦線を編入。今後「イスラム国」を名乗ることを示唆。
  4. 2013年後半
    • アメリカ・ワシントン政府が「イスラム国」を「ISIL」と呼び出す。(ISIL = Islamic State in Iraq and the Levant)
  5. 2013年後半
    • 米報道では「イスラム国」を「ISIS」と呼び出す。(ISIS = the Islamic State in Iraq and al-Sham)
  6. 2013年後半
    • 「イスラム国」は「イスラム国」利用を主張。(Islamic State)

一時期「ダーイッシュ」(DAIISH)とも呼ばれていました。これは悪役っぽい呼称。

後に「イスラム国」に編入される「ヌスラ戦線」は、自由シリア軍・イスラム戦線などと共同作戦を行ってきた組織で、当時から過激なイスラム原理主義者として知られていました。

「ヌスラ戦線」には、当初から外国人傭兵が5000人いると言われており、今の「イスラム国」に外国人が多いのもそのせいです。

そして、「ヌスラ戦線」に戦闘員を派遣していたのが、アメリカや親米中東国家(トルコ)などでした。

なお、日本では、今でも「自由シリア軍」とマスコミで報じられますが、実体は崩壊しています。その分派であった「イスラム戦線」が現在は勢力を持っており、この「イスラム戦線」は過去に、司令官が人JIN肉食べたと報じられ話題となったあの武装勢力です。

2010年まで4年間駐在した当時は、シリアの社会全体は非常に明るかった。父の跡を継ぎ2000年に発足した現バシャール・アサド政権は紛れもない独裁政権です。が、彼自身は、反アサドの欧米や周辺国が作り上げた悪のイメージとは違い、体制内改革を推進していました。閣僚たちには、傲慢を捨て国民とともにあれと折を見て訓示し、治安当局には国民との関係改善を進めさせていました。一部の不満分子には厳しく対処しても、一般市民への態度は先代とは劇的に変化していたんです。

そういう意味でアサド大統領はかなり努力しました。ところが2011年3月に最初の民衆蜂起が発生し、政権転覆をおそれた治安当局は再び牙をむきだした。アサド現政権の10年間の改革は水泡に帰してしまった。

一連の反体制派による内紛を、アサドは外国から押し付けられた戦争だと思っています。国内の反体制派組織は約3000で、大半はいわゆる強盗団ですが、いくつかの勢力は外国から支援を受けている。アサド政権としては、外国が資金・武器・兵站支援を止めさえすれば、1カ月で事態は収まると考えていました。

http://toyokeizai.net/articles/-/49687

これまでの簡単なシリア内戦の流れ

  • 世界各地で「アラブの春」が発生
  • アメリカ共和党系&イスラエルにより「自由シリア軍」が創設
  • シリアでも反体制運動が発生
  • アサド政権は当初は黙認
  • 自由シリア軍が市民を襲撃し「アサド政権の仕業」と流布
  • アサド政権と自由シリア軍が内戦を始める。
  • アル・ヌスラ戦線など外国人傭兵を含むイスラムのサラフィ主義者が混乱に乗じてシリア内戦に参戦し非人道行為を繰り返し、それを「アサド政権の仕業と流布」
  • 自由シリア軍とアル・ヌスラ戦線(外国人傭兵)は当初は共同戦線でシリア政府軍と対峙
  • 自由シリア軍とアル・ヌスラ戦線の間でも戦闘が起きる。
  • 現在のイスラム国である「IS」がイラクから内戦に参加。サラフィ主義者として非人道行為を繰り返して自分たちの成果だと世界に流布を始める
  • シリア政府軍と自由シリア軍とアル・ヌスラ戦線とISが乱戦を繰り返す。
  • 自由シリア軍本部(外国から指揮)に不正・腐敗がはびこる
  • 自由シリア軍実戦部隊にも不正・腐敗がはびこる。
  • 自由シリア軍が機能しなくなり、自由シリア軍に参加していた「イスラム戦線」(シリア人)が自由シリア軍の実権を得る。
  • アル・ヌスラ戦線(外国人傭兵)の多くが「IS」に吸収される。
  • シリア反体制派が混乱している隙にシリア政府軍が盛り返す(ここまで2013年)
  • シリア政府軍・イスラム戦線・ISの三つ巴の戦いになる。
  • 一時は反体制派の牙城だったアレッポはシリア政府軍とイスラム戦線が東西で二分するようになる。
  • ISはイラクに近い「ラッカ」を制圧し、支配地域を拡大。
  • 現在に至る

オススメできるシリア関連書籍


そこらへんの信用できないジャーナリストではなく、中東専門家の本ばかりです。

Sponsored Link


イスラム国の正体 (朝日新書)

↑ とにかくこれがおススメです ↑

これは、日本人のシリア在住大使「国枝昌樹」さんが書いた真実の記録です。シリアの実態がこれで分かります。

出版社の異なる同名のプロパガンダ本は間違っても買わないでください。

Sponsored Link


シリア アサド政権の40年史 (平凡社新書)

↑ こちらも「国枝昌樹」さんの本です ↑

アサド政権を現地で見た実際の様子が書かれています。日本で報道されてきた内容がどれだけ大嘘かが分かります。

Sponsored Link


報道されない中東の真実 動乱のシリア・アラブ世界の地殻変動

↑ こちらも「国枝昌樹」さんの本です ↑

こちらもおすすめです。イスラエルがどれだけ欺瞞に満ちた国家か分かるように真実の報道に迫ります。

Sponsored Link


【送料無料】 混迷するシリア 歴史と政治構造から読み解く / 青山弘之 【単行本】

↑ 中東専門研究員 青山弘之さんの本です ↑

こちらも現地の報道をつぶさに精査して、公正に記録された書籍です。アメリカの欺瞞がよく分かります。

その他の「政治担当」記事はこちらです。

Sponsored Link

最新記事はトップページで!

京都発・地方が盛り上がるグルメや観光に撮影ロケ地の話題を提供!


購読するならRSSをご利用ください!

RSSはこちらをご利用ください。


マスコミ各社様の記事使用規約についてはこちらをご覧ください。

当ブログでは掲示板やSNSなど他メディアでURLや記事を紹介することはございませんので、掲示板などで記事を紹介されていても一切無関係です。誤解なきようお願いいたします。
当ブログで転載しているTweetはTwitter社の規約(2013/10)に準じた形式(API利用)によって許可された範囲で行われています。また、Tweet内容の所有権はTwitter社の規約によりTweet元のアカウント所有者にあります。そのため、当ブログでその所有権を主張するものではありません。Tweet内容については責任は負いませんので予めご了承ください。